個人手配セイシェル子連れ旅行記〜プララン島空港に到着編・ホテルラルシペル
ボナプレミジ!マリンスポーツ歴40年のイルカパパです☆今回は「インド洋の真珠」「地上最後の楽園」と讃えられるセイシェル共和国に2人の子供(小3、年長)を連れ家族4人で旅行をしてきました。
セイシェル・プララン島空港に到着した私たちは送迎車でホテルに直行。アーリーチェックインの追加料金を払っていないのに、すぐに部屋を使わせてくれました。
セイシェル子連れ旅行のスケジュール
- 1日目 モルジブからシンガポールで乗り換えてセイシェルヘ 世界遺産ヴァレドメ自然保護区 プララン島
- 2日目 3島クルーズツアーに参加 プララン島
- 3日目 ラディーグ島へ移動 サンセットクルーズ ラディーグ島
- 4日目 午前中ココ島クルーズ 午後ホテルのプール&ビーチ ラディーグ島
- 5日目 アンスココトレッキングツアー 島の北海岸へサイクリング ラディーグ島
- 6日目 午前中ホテルのプール&ビーチ 午後移動
- 7日目 シンガポールで乗り継いで帰国
プララン島空港に到着
世界遺産の島、プララン島の南西にあるプララン島空港は、いちおうセイシェルでは2番目に大きな空港だ。
いえいえ、「立派さ」では今飛び立って来たマヘ島のセイシェル国際空港より上かもしれない。
床はミュージックステーションで人気アイドルが歌うときのようにピカピカで、しかも大理石だし、空港全体が新しくてきれいでとってもオシャレだ。
空港内には軽食が取れる簡単なカフェと、小さなお土産物屋があるが、空港周辺にはお店やホテルどころか、そもそも建物がない。
飛行機が着陸して停止すると、タラップ(数段しかない短いやつ)を降りて滑走路に立った。
離島独特の風が頬を吹き抜けて、深夜のロングフライトの疲れを一掃してくれる。
一度ゆっくり深呼吸をして、それから子供達に続いて滑走路を歩きターミナルビルに入った。
ターミナルビルに入る前に可愛いデザインの飛行機をバックに一枚。
鏡のようにピカピカの大理石のフロア。
建物入ったらバゲージクレームで荷物をピックアップして、きょろきょろしながら到着ホールに出たら、クレオール社のエレンが待っていた。小さな空港で乗客も数名しかいなかったので、ここまでの流れは驚くほど度スムーズ。
「こちらの車でホテルへむかいます」
案内されたのは、ゆったりしたバン。運転手さんは制服に帽子までかぶっている。うひょぉ~~、これはカッコイイ。
空港を出て滑走路の上を眺めたら、朝焼けにピンク色に染まるわた菓子のような雲がゆらゆら浮かんでいる。
ああ、長い長い旅路のはてに、こんなのどかで素朴な島に到着したんだな。
島の細い道を車に揺られながら、これからとびっきり楽しいバケーションが始まる予感に胸を踊らせていた。
ラルシペル〜プララン島のホテル
ラ・ルシペルは、世界遺産の島プララン島北側のなだらかな斜面に建つ、セイシェルを代表するエレガントなホテルだ。メインビーチ、コートドールの東端に位置し、湾の対岸にキュリーズ島やサンピエール島を望む絶好のロケーション。
高台に点在するバンガロータイプの客室からは、いきをのむほど穏やかで美しい眺望が広がり、地上最後の楽園での優雅な時間を、あますところなく満喫できるだろう。
参考記事:子連れ海外旅行のエキスパートが教える宿泊先選びのヒント〜ホテル・コンドミアム活用テクニック
ホテルのコンセプトはシンプル&ゴージャス。ヨーロッパの洗練された隠れ家的雰囲気と、南の島のトロピカルなテイストが、みごとに調和した宿と言える。ちなみにセイシェルは南半球にあるため、島の北側のビーチのほうが日当たりが強い。
ラ・ルシペルに到着 / キュリーズ島を望むプライヴェートビーチ / われわれのヴィラはビーチを見下ろす斜面にある
ホテルの設備
プライヴェートビーチ、プール、プールサイドバー、ブティック、メインレストラン、レストラン、ビリヤード、サロン、インターネットルーム、ウォータースポーツセンター(注:プララン島では珊瑚礁保護のためモーターを使ったマリンスポーツは禁止されている)
ホテルに到着
プララン空港から車に揺られる事およそ20分、途中島の中央にある世界遺産の谷「ヴァレドメ国立公園」を通過し、プララン島での宿泊先である「ラ・ルシペル」に到着した。レセプションの前に車が止まると、数人のスタッフが駆け寄ってきて手際よく荷物を車から降ろす。その間べつのスタッフが冷たいおしぼりとドリンクを用意してくれる。
リビングでくつろぐこどもたち
さらにマネージャーらしきお兄さんが
「もう部屋が使えるのでどうぞあちらへ」と言う。
ええ~なんですってぇ~!今の時刻はまだ午前6時を少し過ぎたところ。
われわれはアーリーチェックインの手続きはしてないので、今日は午後3時くらいまで部屋に入れずうだうだしているんだろうな、と覚悟していた。だからこのありがたい申し出に、涙がスコールのようにドバドバ溢れちゃうくらいヒデキ感激したのだった。
客室内のようす。照明も凝っている
「深夜のフライトでお疲れでしょうから、お部屋でごゆっくりおくつろぎ下さい。チェックインの手続きなどは、後でいいですから」
おお~、セイシェルはキリスト教の国と聞いていたのに、仏様がおられるのか。さらにわれわれをノックアウトしたひとことが
「お目覚め後、もしよろしかったらレストランで朝食をお召しあがりになれます」
でやぁ~、こんな朝6時から部屋で休めて、そのうえ朝食までタダでいただけるなんて、アンタそりゃー余分に1泊したのと変わらないじゃないですかー。タダで!!
こうして恐ろしいほどの幸運にめぐまれながら、われわれのセイシェルでの休日がスタートした。
客室
ラ・ルシペルの客室数は全部で30。ほとんどが独立した1棟バンガロータイプで、うち7室がスイート。われわれの部屋はプラヴェートビーチを見下ろす斜面に建つ1棟独立ヴィラで、広さ120平方メートルあるエグゼクティブスイートだった。
そんな話し聞いてねぇ~!こりゃまたうれしい驚き!
海を見下ろせる広々としたテラスにもダイニングテーブルとラグジュアリーなソファーセットが置かれ、そこにさりげなく添えてあるキャンドルやクッション、調度品等も、高級オーラ発散中。
マスターベッドルームの様子
内部は1ベッドルーム+リビングで、リビングのソファーがベッドになる。
バスルームも2つあり、メインバスルームはダブルシンク+大きな鏡のパウダーコーナーと、独立したシャワーブース、それにジャグジー付きの大きなバスタブが備わっている。
このメインのバスタブへは外のテラスからも出入りでき、テラス側のドアのところにもシャワーがある、つまりビーチから上がってきたとき部屋の中を通らずに直接バスルームへ行けるという配慮なのだ。すえげー。
テラスでもくつろげる / ヴィラの入り口 / 食事ができる屋外ダイニングもある
そこでもこどもが1人寝れるくらい広いウォークインクローゼット、セレブなバスローブ、それにテレビ、DVD、オーディオ、セフティーボックスなども設置されている。アメニティはラ・ルシペルのロゴが印刷されたオシャレな容器に入った、シャンプー、コンディショナー、スキンクリーム、バスジェル、石鹸等。タオルも大きいのから小さいのまでふんだんにある。歯磨きセットはありません。
マスターバスルームにはジャグジーがある
じゃあ2時間くらい仮眠して、目が覚めたら朝食をいただきにいこうか。
*ラ・ルシペルのHPはコチラ
プララン島空港からラルシペルへのドライブルート
プララン島に到着の朝
部屋でひとねむりしようということだったのだが、どうも眠れない。隣の部屋でこどもたちもごそごそしている、それもそのはずだ、昨日は午後からシンガポールのホテルで睡眠をとっているし、セイシェルまでの機内でも魔物のように眠った。
セイシェルに超早朝到着するので、眠くなってはいけませんと念のためたっぷり寝ておいたのだ。でもママはごーごー寝てますが。
ここはひとつ、こどもたちといっしょに、ホテルの周辺やビーチの探検に出掛けることにしよう!
ママを寝かせたまま、こどもたちと3人で部屋を抜け出す。わたしたちの部屋の入り口前の階段を、建物1階ぶん降りるとビーチだ。そこは湾になっていて、対岸のキュリーズ島やサンピエール島がぐるっと見えてる。みなもに波はなくまるで鏡のよう。夜明けの空と雲と遠い島影が、水彩画のように映し出されている。
ああ~、なんてきれいで穏やかな景色なんだろう。
セイシェルは人工的な建物の建設をきびしく規制している。植栽も、あるがままの姿を保つことが基本らしい。ビーチ沿いにヤシを植えて、花があふれる芝のガーデンを造れば、観光地としては見た目もきれいに映えるのだろうが、あるがままの植栽がもつこの「未完の美」に比べたら、薄っぺらいものに思えてくる。
正面に見えてるキュリーズ島は無人島で、周囲の海を含むエリアは国立海洋公園に指定されている。島には野生のセイシェルゾウガメが700頭近く生息しているらしい。
また世界でキュリーズ島とこのプララン島にしか自生していない不思議な巨人ヤシ、ココデメールの森があることでも知られている。
南の島のハンモックは気持ちいい
左手のほうにも島が見えるので何の島かと思ったら、自分たちのいるプララン島でした。プララン島は小さい島のわりには、入り組んだ形をしているので、となりのでっぱりが他の島のように見えたりするのだ。
ビーチにはいかにもセイシェルらしい大きな岩が横たわっている。こどもたちはビーサンを脱ぎすててその怪獣のように大きな岩に、まるで戦いを挑むかのようによじ登り始めた。えいやー!えいやー!
「明日はあのキュリーズ島に上陸するよ」
「ほんとー?」「やったー」
「ゾウガメやウミガメがたくさん見れるかもしれない」
「楽しみだなー」
岩の上でこどもたちと男同士、ゾウカメの話をして、だんだんお腹も減ってきたので、そろそろママを起こしてレストランへ行こうか。
プララン島について
秘密の入り江、ヤシの木陰、目の醒めるようなビーチ。誰もが思い浮かべる楽園のイメージそのままのプララン島は、1744年に発見されて以来、アラブの商人や海賊たちの「極上の隠れ家」として大切にされてきた。
現在も人間の手による開発はきびしく規制されており、ありのままの自然の姿でわたしたちをむかえ入れてくれる。
プララン島の地形は変化に富み、大きさは東西約8km南北約3km、セイシェルで2番目に大きな島だ。首都ビクトリアのあるマヘ島から北40km(赤道に近づく)に位置し、マヘ島のセイシェル国際空港との間に1日20便の定期便がある。所要時間は飛行機で約15分、フェリーなら約1時間。
周辺のキュリーズ島やクーザン島、ラディーグ島等を巡る観光、セイシェルクルーズの拠点にもなっており、宿泊施設の数もマヘ島に次いで多い。
プララン島の主な見どころ
ヴァレドメ自然保護区
こんなところ:
世界でここと隣のキュリーズ島にしか自生していない不思議な巨人ヤシ、ココデメールの森があり、自然保護区全体がユネスコ世界遺産に登録されている。
またこの森しかいないブラックパロットや珍しいカタツムリなど貴重な生物を見ることができる。
行き方:
マヘ島からヴァレドメ自然保護区があるプララン島へは、フェリーで片道およそ1時間、飛行機で15分。マヘ島から日帰りツアーで参加するのが一般的。プララン島滞在者は、1)公共バス、2)ツアー、3)レンタカー、で行くことができる。レンタサイクルでも行けるが、アップダウンがあるので普段自転車に乗り慣れていない子連れ家族には厳しいかもしれない。
子連れにおすすめ度:4
おすすめポイント:自然の森の中を家族で歩く体験。ここでしか見ることが出来ない貴重な動植物。
参考記事:世界遺産ヴァレドメ
アンスラジオ
こんなところ:
島の北西にある白浜の海岸。旅行雑誌や旅行関係者へのアンケート調査などでたびたび「世界一美しいビーチ」に認定されている。
行き方:
マヘ島からアンスラジオがあるプララン島へは、フェリーで片道およそ1時間、飛行機で15分。アンスラジオへはマヘ島から日帰りツアーまたはクルージングツアーで参加する。プララン島滞在者は、1)ツアー、2)レンタカー、で行くことができる。
子連れにおすすめ度:
2
おすすめポイント:
美しいビーチはあるが、シュノーケリング、ボディボードには向かない。また「セイシェルらしい美しいビーチ」という点ではラディーグ島のアンススールダルジャンのほうがおすすめ。
参考記事:アンスラジオ
アンスジョルゼット
こんなところ:
アンスラジオの南側に広がるビーチ。世界一美しいアンスラジオよりさらに美しいと評判。ビーチへつながる道路がないため、ボートをチャーターして海からアプローチするしかこのビーチへ行く方法はない。
キュリーズ海洋国立公園
こんなところ:
ココデメールが自生し、セイシェルゾウガメが生息する無人島キュリーズ島とその周辺海域。プララン島のすぐ北側にあるため多くのツアーが催行されている。
行き方:
マヘ島からキュリーズ島へは、日帰りツアーまたはクルージングツアーで参加するのが一般的。プララン島滞在者は3島クルージングツアー(クーザン島、キュリーズ島、サンピエール島)で参加する。
子連れにおすすめ度:
3
おすすめポイント:
ゾウガメを見学したり、運がよければ背中に乗ることができる。 キュリーズ島博物館。ビーチサイドバーベキュー。美しいビーチがあるが、シュノーケリング、ボディボードには向かない。
サンピエール島
こんなところ:
キュリーズ島とプララン島の間にある岩主体の島。周辺はスノーケリングに適した海で、キュリーズ島ツアーの帰りに寄る事が多い
行き方:
マヘ島からサンピエール島へは、日帰りツアーまたはクルージングツアーで参加するのが一般的。プララン島滞在者は3島クルージングツアー(クーザン島、キュリーズ島、サンピエール島)で参加する。
子連れにおすすめ度:
3
おすすめポイント:
サンピエール島は岩だけの島なのでビーチはなく、島に上陸することは出来ない。ボートから海に飛び込んでシュノーケリングをする。ライフジャケットの利用は無料。餌付けされているポイントのため、たくさんのトロピカルフィッシュを見ることができるが、海中の様子は平凡。
参考記事:子連れ海外シュノーケリング
参考記事:サン・ピエール島で子連れシュノーケリング
クーザン島
こんなところ:
プララン島の南西沖に浮かぶ円形の小さな島。天敵がいないため独特の進化をとげためずらしい野鳥たちを見ることができる。ゾウガメや珍しいトカゲ、ヤドカリ等も住んでいる。
島全体が自然保護区に指定されており、ライセンスを持つ専門のネイチャーガイドが同行しないと上陸できない。
行き方:
マヘ島からクーザン島へは、日帰りツアーまたはクルージングツアーで参加するのが一般的。プララン島滞在者は3島クルージングツアー(クーザン島、キュリーズ島、サンピエール島)で参加する。
子連れにおすすめ度:
5
おすすめポイント:
世界でこの島にしかない貴重な生態系、自然を間近に観察することができる。プララン島(周辺)で子連れ旅行者が一番行くべき場所。シュノーケリングは出来ない。
●アリド島
こんなところ:
プララン島の北西沖にある海鳥の楽園
島内の移動
●公共バス
かなり正確な時間で島内を巡回しているが、本数が少ないため時間の制約がある観光客にはむいていない。
●レンタサイクル
島内は自動車が少ないのでレンタサイクルでの移動はおすすめ。ただし登り下りの多いハードな地形なので脚力に自身がある人向け。
●レンタカー
交通量が少なく道も1本で迷う心配がないので、自分のペースで行動したい子連れにはおすすめ。日本と同じ右ハンドル車、左側通行なのもありがたい。また国際免許証も不要。
●タクシー
あらかじめ連絡すれば指定の場所に迎えに来てくれる。
●水上タクシー
他の島や道路がないビーチへ行く時に利用すれば便利
●カーチャーター
運転手付きで車を半日なり1日単位で貸しきる。お金があれば一番楽ちんな移動方法。
●ツアー
島内観光などのツアーに参加すれば主な見どころへは行ける。
宿泊
外国人旅行者向けの宿泊施設は島の北側のメインビーチ、アンスヴォルベール沿いと、南側のビーチ、グランダス沿いに集まっている。
●高級ホテル
レムリアリゾート、ラルシペル、パラダイスサン、ラレゼルブ
●中級ホテル
ニューエメラルドコーブ、ココデメール&ブラックパロットスイート、レヴィラドール、インディアンオーシャンロッジ、コートドールクラブ、ホテルマロキャロ、アカジュ
●エコノミーホテル
シャレコテメール、ビーチヴィラ、ルデュックドプララン、アミティエシャレ、ベルジャヤプラランビーチ、パルムビーチ、メゾンデパルム、ザブリタニア、アイランダーズケストハウス、ルトロピックヴィラ
買い物
ラディーグ島へのフェリーが出る港の近くに銀行、ガソリンスタンドと2~3軒の雑貨店がある。ショップやレストランが連なるような町や通りはない。
港と空港にみやげものショップがある。空港のショップが島で一番充実している。
子連れ旅行向け主なアクティビティ/エクスカーション
●キュリーズ島、クーザン島、サンピエール島の3島を訪れる1日ツアー、大人$126子供$102
●ラディーグ島1日観光、大人$102子供$84
●ラディーグ島半日観光、大人60子供$60
●ラディーグ島半日+ヴァレドメ観光、大人120子供$96
●ヴァレドメ半日観光、大人$48子供$36
●ヴァレドメ観光+アンスラジオ、大人$60子供$48
●マヘ島1日観光、大人$204子供$162
●アリデ島1日観光、大人$120子供$96
●ココシスター島1日観光、大人$120子供$96
●クーザン島半日観光、大人$84子供$66
この他、ヘリコプター周遊、フィッシングツアー、スキューバダイビング、スノーケルツアー、サンセットクルーズ、バードウォッチングツアー等
エクスカーションは現地旅行会社や宿泊先のホテルで申し込める。
1日観光は通常ランチ付き
ラルシペルの素敵な朝食
朝の散歩から部屋に戻って、まだ寝ているママを起こす。
それからホテルのレストランへ行って朝食を食べよう!
朝食をいただくレストランは、海側の壁が取り払われた天井の高いコロニアル風の造りの建物で、室内と、海に面したテラス、それに波打ち際の砂浜にテーブルがしつらえてある。
レストランの入り口でどこに座ろうか迷っているわたしたちの目が、もう砂浜のテーブルに釘付けなのを察して、白い制服のギャルソンは、手際よくわたしたちをその波打ち際の特等席へ案内した。
鏡のように穏やかな朝の海に面したテラス席
「お飲み物は何を召し上がりますか?」
興奮気味であたりをきょろきょろするわたしたちをなだめるように、ギャルソンは穏やかな口調で尋ねる。
「ああ、彼女には紅茶を、わたしはコーヒーをお願いします。それからこどもたちにはホットチョコレートを」
「かしこまりました」
目の前には足もとまで広がる珊瑚礁の海。そのむこうに朝日を浴びて光と影がくっきり浮かび上がる島々がまるで舞台セットの背景のようにたたずんでいる。小鳥たちのさえずりがミストシャワーのように降り注ぎ、時々頭上のヤシの葉を風がさらさらゆらす。
もしこの地上のどこかに楽園があるというのなら、ここがまさにそうなのだろう。
食事は好きなものを好きなだけ取っていただくビュッフェスタイル。
チーズ、ハム、ソーセージは種類が豊富、カッティングフルーツ、ジュース、シリアル、それに卵料理コーナーと、焼きたてのペストリーも盛りだくさんだよ~。
もう目移りして困っちゃう。
焼きたてクロワッサンのバターの香りが鼻腔を刺激するっていうかもっとしてぇ〜〜
上質の食材を使っているのでどれこれもたまらなく美味しい。
とくに焼きあがったばかりのあつあつのクロワッサンなんか、
「アンタ拷問かい?ムッシュ」
と問いかけたくなるほど美味しい。
雰囲気も眺めも素晴らしくて、こんなとこで食事できるだけで、
もうこの旅行は十分だ、と思うのだった。
ビーチに面したテラス席で食事をする。これだけでもうセイシェルまで来た甲斐があったと思った
「セイシェルははじめてですか?」
さっきのギャルソンが、わたしのカップにコーヒーを注ぎながら尋ねる。
「ええ、今朝到着したばかりです」
すると彼は、コーヒーを注ぐ手を一瞬止め、ありったけの笑顔で誇らしげにこう言った。
「Welcome to paradise!」
セイシェル子連れ旅行記の目次
- 最後の楽園セイシェル子連れ旅行記(6才、9才)〜スケジュール・計画・準備編
- セイシェル航空でGO!
- セイシェル子連れ旅行記(6才、9才)〜フライト&空港編・マヘ島ビクトリア国際空港
- 個人手配セイシェル子連れ旅行記〜プララン島空港に到着編・ホテルラルシペル
- セイシェルでレンタカーを借りるのに国際免許はいりません
- 為替の両替~セイシェルルピーをゲットする
- 世界遺産・ヴァレドメ自然保護区のココデメール
- セイシェルナンバーワンビーチ/アンスラジオへのアクセス
- プララン島のディナ~クレオール料理のレストラン「ラグーリュ」
- プララン島のホテル/ラルシペルのプールで水中にらめっこ
- 野鳥の楽園セイシェル・クーザン島に子連れクルージングツアー
- キュリーズ島海洋国立公園〜ゾウガメだらけ!バーベキューランチ・キュリーズ島博物館
- セイシェル・サンピエール島で子連れシュノーケリング
- ホテル・ラルシペルのプールから見るプララン島の夕陽
- ドレスコードは意外に厳しかった・ホテル・ラルシペルのディナー
- え?片道切符だけ?不安いっぱい期待いっぱいでラディーグ島行きフェリーに乗船
- ラディーグ島子連れ旅行記(6才、9才)〜レンタサイクル編・観光の見どころ・リュニオンエステートビーチ
- 最後の楽園セイシェル子連れ旅行記(6才、9才)〜ラディーグ・アイランドロッジ編
- セイシェルサンセットクルーズツアー
- ヨーロッパからのゲストが多いリゾートの朝食では脳にいいものをたくさん食べれる
- ココ島子連れシュノーケリングツアー
- セイシェル子連れ旅行記(6才、9才)〜リュニオンエステートパーク・ゾウガメ公園編
- セイシェルを代表する景観・神の積み木〜アンススールダルジャン
- インポッシブルで危険なミッションとは?〜セイシェルの夕日
- プールバーのお兄さんが火を吹いて驚いたファイヤーショーを見ながらディナービュッフェ
- ツアー参加者だけでビーチを独占する贅沢〜セイシェルの秘境ビーチ・アンスココ子連れトレッキングツアー
- セイシェルを代表するビーチ・グランダンス
- セイシェルのプレイグランドで遊ぶ
- ラディーグ島北側へのサイクリングの途中で野生のゾウガメと遭遇した
- 舌が4次元の世界にワープする衝撃的な美味しさ・グレゴリーズピッツェリアのココナツタルトとキャラメルプリン
- 地上最後の楽園セイシェル子連れ旅行記(6才、9才)〜さよならセイシェル編・デイユース・空港のお土産ショップ
- セイシェル子連れ旅行記エピローグ〜子ども達がセイシェルで楽しかった事ランキング