も〜だめかと思いました、セレンゲティ決死の川渡り
ジャンボ〜!下は6歳(年長)から、上は昨日から12歳(小6)になった6人の子どもを連れて、猛獣が闊歩するアフリカのサバンナでキャンプ旅行。
旅行6日目、セレンゲティの入場ゲート目前にして大ピンチ!川が増水していて道が水没しているのだ。ひぇ〜〜こんなところ渡るんですかー。
スリル満点の川渡り
キリンのコロニーをすぎると川があった。
ってちょっと待ったー!!
橋はどこにあるの?
普通あれでしょ、
橋を通るでしょ、
川を渡る時。
ええ~!?橋がない!
なんですとー、このまま、
ごーごー水が流れる川に突入ですかー。
流されてサファリカーが横転したらどうしよー。
ひゃぁ~、こんなとこ渡るんですかー
まず最初に
アヒルファミリーのサファリカーが川を渡る。
普段ニコニコ顔のアヒルファミリーが、
全員、
今年一番真剣な顔をしてる。
って
今年もあと2日しかない今さらですか~。
水が濁ってるのでどれくらいの深さか見当もつきません。
でも何とか渡りきって次にうちの番。
川の真ん中では、
もう窓のすぐそこま水が迫ってきてる。
おーおー、中に入ってこないでね、プリーズ。
も~恐ろしいったらありゃしません。
でも無事渡りきることができてよかった。よかった。
もうちょっと水かさが高かったらアウトでしたね。
帰る時雨が降ってて、もっと水量が増してたらどうするの?
いやたまにそんな時もあるんだって。
水が引くまで3日でも4日でもおとなしく待ってるらしい。
だってしょうがないから。
うわぁー、そうならないことを祈ろう。
セレンゲティに到着
無事に川を渡ったあと、ライオンが食べ終わったであろうヌーの死骸を、ハゲタカが食べているとろこを見たり、キリンやライオンの群れを見たり。
こんな光景が、ただ移動してる車の窓から見えるというのは、よく考えたらすごい。
そんなこんなでンゴロンゴロを出発して約4時間、
ついにセレンゲティの入り口に到着しました。(マサイ族の村やオルドバイ渓谷での滞在時間は入っていません)
肉をつつくハゲタカ/シマウマとヌー/草原でくつろぐライオンたち
果てしない草の海・セレンゲティ
ここがセレンゲティの入り口/正面の丘がナアビヒル
セレンゲティ平原に入りしばらく走ると、広い広い草原の中にゲートが見えてきた。
「ここからセレンゲティですよ」
モーゼスが振り返って言う。
おお~、遂に来たか、セレンゲティ!
神社の鳥居のように木を組んだゲートには「セレンゲティへようこそ」と書かれた看板が掲げてある。
そのゲートをくぐると、いよいよ世界遺産セレンゲティ国立公園だ。
果てしなく広がる草原にわれわれが走っている道だけが、まっすぐ伸びている。
時間の感覚さえなくなる大平原。
セレンゲティとはマサイの言葉で「終わりのない平原」とい意味。あまりにも広いので、まるで海のように思えてくる。遠くにぼやーっと見える山は、さしずめ海に浮かぶ小島か。
草が風になびいて、海原を渡る波のよう。
時々その波間に、ライオンやイノシシや、インパラがいたりする。
ナアビヒルゲート/ナアビヒルでランチボックスを食べる。美味しいね♪
ナアビヒルゲート
やがて前方に見えてた大きな山が近づいてきて、
ハッキリと見えるようになった。
まわりがたいらで比べるものがないからか、
それはとても大きな山に見えていたのだが、
近くでみたらぜんぜんたいしたことはない。
ちょっと地面が盛り上がっただけの丘だった。
その丘の名はナアビヒル。
今日のランチはここで食べるよ、とモーゼスが言った。
ナアビヒルにはセレンゲティ国立公園の管理事務所があり、
ビジターはここで入園手続きをしなければならない。
といってもそれはガイドの仕事なので、
われわれはランチを食べながら待つ。
セレンゲティにしてもンゴロンゴロにしても、
本来入園料がかかるのだが、
われわれの場合、すべて旅行代金に含まれている。
追加で支払うことはない。
ちなみに飛行機のサーチャージや空港使用税なども含まれていた。
それを考えると今回の旅行って、
申し訳ないくらい安いんだな~と思う。
ナアビヒルには、ランチを食べたり休憩できるように、
公園の中にピクニックテーブルが設置されている。
トイレはものすごく清潔だし、
売店や資料館まである。
きれいな小鳥がたくさんやってくる木陰で、
みんなでわいわい食べるランチ。
美味しいね。
ここにカメレオンがいるよ
運び屋モーゼス?
朝ロッジを出発する時、
われわれの車に弁当がたくさん積んであるのを見ちゃった、
とママが申しわけなさそうに言っていた。
モーゼスが
副業で弁当を運ぶアルバイトでしているに違いない。
「やっぱりガイドの仕事だけじゃタイヘンなのね」
これは見なかったことにしよう、
ということになり、
その話題にはふれずにここまで来た。
それがな~んだ、
われわれが食べるお弁当だったんじゃないかー!
うっはっは、とんだ勘違い
人数多いからたくさんあって当然だし。
ナニ1人で勝手な想像してんだよ!
あこがれの職業
ちなみにタンザニアでは、
サファリカーのガイドはとても高収入
の仕事だそうです。
厳しい試験に受からないとライセンスがもらえません。
そもそも車がほとんど走っていないこの国で、
外国人を乗せてサファリカーをブイブイ乗り回すサファリガイドは、
人々のあこがれであり、
こどもたちにとってはヒーロー
なのだ。
われわれのガイドをしているモーゼスは、
この道20年の超ベテランガイド。
いろんな人が声をかけてくることからわかるが、
彼はこの国では
そうとうな有名人だ。
世界ふしぎ発見に登場
そうそう、この旅行記を書いているちょっと前の2007年3月3日、「世界ふしぎ発見」の1000回記念特集でタンザニアをやっていた。番組を見ていたら、ナーレーターを乗せた車を運転していたのが、なんとモーゼスだったのだ!名前もちゃんとテロップで流れましたよ。
車もわれわれが乗ったのと同じ車。おおー、もう涙が出ちゃうくらいなつかし~。
こどもたちもびっくりするやら興奮するやらで、大騒ぎになった夜でした。
世界ふしぎ発見のロケと出会った参考記事:アグリジェント神殿の谷で世界ふしぎ発見の撮影ロケと遭遇
カメレオンが舌をビューンと伸ばして獲物をとらえる瞬間
ナアビヒルのカメレオン
ランチを食べ終わって、あたりをぶらぶらしていると、
こどもたちがカメレオンを発見したと騒いでいる。
え~どこどこ?
後をついていくと小さな木の枝にたしかにカメレオンがいるではないか。
木の葉っぱの色と同じだからわかりにくが、
これが保護色というやつですか。
「わーすげー!」
野生のカメレオンなんて始めて見るよー。
みんなでじっと見ていたら
小さなハエがそのカメレオンの前にとまった。
んん、これは期待できるかなと思った瞬間、
舌がビューンと伸びてそのハエを捕まえたのだ。
これにはこどももおとなも大興奮!
うははは、こんなすごい場面見ちゃったよー。
そのあともやってくるハエを次々に捕獲しては食べるカメレオン君。
テレビでしか見たことないような場面を、
そりゃ~もうあきるくらい見れて
大満足のわれわれだった。
カメレオンが登場する参考記事:男の子にとって世界一エキサイティングな場所!マダガスカルのカメレオンパーク
滑って滑ってもうタイヘン!死ぬかと思いました/なんとか無事、キャンプサイトに到着。ふ~/さあ、冷や汗をふきたまえ。心暖まるもてなし
キャンプサイトへ
ナアビヒルを後に、セレンゲティでのわれわれの宿泊地ンドゥトゥ湖畔のほとりにあるキャンプサイトを目指す。途中スコールになった。すると草原はみるみる水びたし。このあたりの土は火山灰が堆積したもので、雨に濡れるとものすごく滑る。それで土をさけて草の上を走ってもこりゃまたすべるすべる。
もう氷の上を走ってるような状態で、われわれを乗せたサファリカーはあっちにぐるぐる、こっちにぐるぐと猛烈スピンの連続。もう~イナバウワーかトリプルアクセルかっちゅーくらいの回転技を披露しながら、ようやくキャンプサイトに到着したときには、
誰もかれもがカメレオンのように、
目がくるくる回っていたのだった。
さっそくリレーごっこをして遊ぶ子供たち。ゲンキだねー