【現役PTA会長が語る】保護者からのクレーム対処方法
🤗こんにちは!イルカパパです。東京都内の公立中学校でPTA会長を8年、学校運営協議会会長を5年しています。
今回はPTA活動に対する保護者からのクレームへの対処話法と、クレームを言われて落ち込んだとき元気が出る考え方、を紹介します。
新しくPTA会長に任命された方の中には不安な気持ちを抱えている方もいらっしゃると思います。そんな方にPTA会長と学校運営協議会会長を10年近く継続している私の経験がお役に立てば幸いです。
委員選出に対するクレーム
クレームの中で一番多い
PTA活動に他する保護者からのクレームで一番多いのが、委員や係に選出されたことへの抗議です。
選出方法や伝え方にも問題があると思いますが、なかなか改善策が思いつきません。
私たちの学校では、保護者会の後にクラスごとに分かれて立候補で委員と係を決めています。立候補がなければ
くじ引きになります。
クレームが集中するのは、保護者会に欠席したのにくじ引きで委員になってしまった方です。
次にその流れを簡単に説明します。
クレーム電話がかかってくるまでの流れ
保護者会を欠席した方がくじ引きで委員に選出された場合、担任の先生が委員に選出された保護者に直接電話でお知らせをします。ところが、中にはそんなこと絶対ムリだ、と逆ギレされる保護者の方もいらっしゃいます。
🐬保護者会で委員、係を決定すること、保護者会を欠席してもくじ引きで「当選」したら、必ず引き受けること、を保護者へのお手紙で明記しています
厳しいクレームを言われて担任の先生が手におえなくなると「それではPTA会長に相談してみて下さい」とわたしの番号を伝えるので、保護者会の夜は私の携帯が鳴りっぱなしになります。
でも事情を伺って、わたしの独断で「はいそうですか」と決定をくつがえすことはできません。ですから担任の先生にももうちょっとがんばってもらいたいのですが、中には新任の先生で保護者からのきつい物言いに折れてしまって「会長に」と言ってしまう先生もいます。
私の経験では、基本的に選出決定にクレームを言って来る保護者は、ちょっと感覚がずれているというかまともな人ではないケースがほとんです。ですからこちらがまともに交渉すると逆ギレされてかえって面倒なことになりかねませんので、
交渉はせず
「申し訳ないですが」「ご事情はわかりますが」と話を聞いた上で、それでも毅然とした対応をすることが望ましいでしょう。
次に保護者からの苦情の電話例と実際の対応話法を紹介します。
クレームに対する受け答え話法の例
「忙しくて委員の活動はできない」
→みんさん忙しいです。わたしも忙しいですが無報酬で会長をやっています
「校区外から通学しているので親の知り合いがいない」
→PTAの活動を通じてお友達を作りましょう
「外国人で日本語がよくわからない」
→他にもペルーの方やフィリピンの方などがいらっしゃいます。日本のことを知るいい機会ですよ
「そんなこと聞いてない」
→学校から配布された保護者会のお知らせのお手紙に明記されています
「どうしてもできない」
→それではあなたがもう一度保護者会を開いてみなさんを説得して下さい
「他の人にして下さい」
→ご自身で代役を探された場合は、特別に私の権限で了承するようにします
「PTAなんかいらない」
→PTA総会で規定の賛成票を得ればPTAを無くすことができます(それぞれの学校のPTA規約の内容によります。PTA解散のルールを定めていない学校ではPTA規約の改定から行わなければなりません)
→(きつめの言い方)あなたのお子さんはPTAが主催、サポートする学校行事に参加されないということでよろしいですか?体育祭、文化祭、高校説明会、入学式、卒業式などほとんどすべての学校行事はPTAの主催、サポートでおこなわれています。またお子さんが安心して通えるよう不審者の見回りや通学路での交通安全運動などもPTAと地域の団体と協力しておこなっています。
「心療内科に通っています」
→ボランティアは自己肯定感を育み精神の活性化にプラスです
「母子家庭、あるい父子家庭なので無理」
→みなさんそれぞれご事情があります
いや〜随分冷たい会長だと思われるでしょうが、実際、1人1人のご事情を聞いていたらきりがありません。それに誰か1人の変更理由を認めてしまったら収集のつかないことになってしまいます。
そもそも委員や係の選出方法、人数についてはPTA規約に記載されている(ケースがほとんど)ので、会長の独断でどうこうできるものではありません。規約を変更するためには(変更ルールも規約に規定されています)臨時PTA総会を開き一定数以上の賛成票を得る必要があります。
まとめると
- PTA規約で決められていることなので私にはどうすることもできない
- 規約を変更するためには臨時PTA総会を開き協議する必要がある
ということです。
あらかじめ委員を拒否できる基準を作っておけばいいのかもしれませんがその基準作りも簡単ではありません。
ですから例外は認めないこのような方式に徹底しています。
保護者からのクレームを受けて落ち込んだら
こどもたちや学校、地域のためによかれと思い、自分の時間をそそぎ無報酬で汗を流して一所懸命PTA活動をしているのに、保護者からきついクレームを言われたら、傷ついたり落ち込んだりしますよね。
なんでそんなこと言われなきゃいけないんだ
と心が折れそうになっている会長さん、役員さんは全国に大勢いらっしゃると思います。
ここではそんなときの対処方法というか、元気が出る心の持ちようを紹介します。
へんな親はどこにでもいると割り切って考える
おかしな考えの人間は必ず存在します。こちらにまったく落ち度がなくても、きつい苦情や文句をけんかごしで言ってきます。こうゆうヒトは何に対しても文句を言わないと気がすまない性質なんだと思います。
あるいはよほど不幸な環境にいて世の中に対して不満だらけなんだと思います。
そんな人が少しはいるということを認識することで気持が楽になります。
希少生物だー
いいがかりをつけてくるへんな親は少しですが必ずいます。
でも逆に言うと「少し」しかいません。つまり大変珍しい「希少な生き物」ということです。
わたしはマダガスカルやアマゾンに絶滅が危惧される希少な生き物を見に出かけたことがありますがPTAではわざわざ遠方に出かけなくても「他人のために自分の時間を使って奉仕している人」を理由もなく攻撃する希少な人種に出会えるのです。
しかも会話まで楽しむことがきます
これはすごく貴重な体験です。ぜひその希少生物との接近遭遇を満喫して下さい。そしてその様子を他の役員さんやお友達に伝えて下さい。
きっと大笑いしてウケること間違いなしです。それも何回も。こんなに大笑いのネタを提供してくれる希少生物を大事に扱ってあげましょう。
相談する
あなたの学校も必ず自治体全体の学校のPTAが加盟する中P連に参加しているはずです。
その集まりへ行ったら他の学校ではどのように対応しているのか相談してみるのもいいでしょう。あたなが新人の会長でも中P連には何期も会長を勤めたベテランがいるはずです。
あるいはその熟練のノウハウがあるはずです。せっかく参加するのですからいろいろ相談してアドバイスをもらいましょう。
自分がしたいからしていると考える
他人のために自分の時間や身体を使って奉仕していると思うと、イヤなことを言われたら落ち込んだり腹が立ったりします。そもそもPTA活動は子供のためとか学校や地域のためではなく「自分がしたいからしているんだ」と考えることが大事です。
奉仕しているとかボランティアで誰かの役に立っているなどとは考えないことも、心への攻撃を交わす一つの考え方です。
経験を積める
こちらに落ち度がないのに文句を言ってくる親は、だいたいその人自身が可哀想な境遇にあることがほとんどです。
家庭がうまくいっていないとか、仕事がうまくいってないとか、お金や健康の問題、きっと何か深刻な悩みを抱えていてその不満を世の中や他人にぶちまけたいのでしょう。
そんな人がいるんだということ、そしてそんな人と対話をするという貴重な経験を積むことはあなた自身の人生にとっても必ずプラスになります。
何かいやなことがおこったら
「これは何を自分に教えるためにおこったのか?」
をまず考えててみましょう。
保護者会での委員選出方法
順番が逆になりましたが、私たちの学校で行なっているPAT活動の委員、係りの選出方法を紹介します。
保護者会は年間に数回おこなわれますが、4月に行われる新年度最初の保護者会はPTAにとってとても重要です。
そこで新年度の委員をクラスごとに選出するからです。
ここではわたしたちの学校でおこなってる保護者会のときの委員選出手順をご紹介します。新年度最初の保護者会の日は、まず出席する保護者全員が体育館に集まります。そこで学校から説明があり、そのあと学年ごとに別の部屋に移動して、学年ごとの説明がおこなわれます。
そのあとさらに各クラスに移動しクラスごとの保護者会をおこないます。このクラスごとに移動したあと、クラスごとの委員を選出します。
このときの進行役は、前年度のクラス委員さんがおこないます。学年がかわればクラスも変わるので、前年度の委員さんがたくさんいるクラスやまったくいないクラスが出てきます。これは事前に学校から新しい学年の名簿をもらいチェックをしておきます。そしてクラス委員さんにあらかじめ司会進行役をお願いしておきます。
クラス委員がいないクラスについては本部役員で担当を決めておこないます。今までの経験ではクラス委員さんが全くいないクラスは1つか2つだったので本部役員が担当すれば間に合っていました。
委員決めは基本的に立候補を募っておこないますが、立候補がいなければくじ引きになります。くじ引きでおこなうのは本来の主旨からすればずれていると思いますが、なかなか他に代替案が浮かばないのも事実です。
当日の保護者会を欠席される方や、全体、学年保護者会だけ参加して帰ってしまう保護者の方もいらっしゃいます。
しかしくじ引きでは公平をきすために、欠席/早退した保護者の方の分のくじも引くようにしています。
ここで大切なことは、あらかじめ配布する保護者会お知らせのお手紙に
委員選出をおこなうことと
保護者会欠席者はくじ引きで選出されたら断ることは出来ないこと
を記載しておくことです。
それからこのくじ引きの場にはクラスごとの担任の先生が同席していることが望ましいです。担任の先生同席のもとでおこなわれたくじ引きということで重みがあります。
そして委員、係が決まったらそれを控えておいて、担任の先生から連絡してもらいます。
また新しく委員になった人には新旧引き継ぎ会への参加を知らせます。
ちなみにクラスごとに選出するのは、学級委員2名、広報委員2名、推薦委員2名です。
それから入学式や体育祭などの「お手伝い係」を選出します。委員になった方は「お手伝い係」の仕事は免除されます。また一度委員をされた方は、翌年以降お子さんが卒業するまで委員が免除されます。
つまり1回やればOkということです。もちろん希望があれば翌年もできますが。
以上がクラスごとの委員選出手順です。
大切なことは、いやいや手伝う、のではなく積極的に楽しみながらPTA活動に参加してもらうことです。
そのために私の学校では次のようなことを説明しています。
- PTA活動は地域防災力を各段に高める効果がある
- 良いコミュニティーが形成されている地域は地価が高い
- PTA活動は子供の成長に寄り添える貴重な機会
- 子供への教育的効果が高い
- 参加する大人の自己肯定感を高める
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