【スイス鉄道の旅】チケットの買い方、パスの種類、座席指定についてのヒント
こんにちは。イルカパパです。
今回は我が家が子連れスイス旅行で利用したスイス鉄道について、チケットや列車の種類、パスの買い方、列車の利用方法などを紹介します。
スイス鉄道の旅
スイスの国内移動は鉄道の旅がいい。
まず何といっても車窓を流れる景色が素晴らしい。
写真集を眺めるような美しいパノラマが展開するスイス鉄道の旅は、それ自体が旅行の目的になるほどだ。
レンタカーを借りてドライバーなんかやっちゃたら、取り返しがつかないくらいもったいない。
それから便利なこと。
スイスは鉄道網が大変発達しており、
アルプスの山の中でも、
チューリッヒやジュネーブの国際空港でも、
当たり前のように鉄道が乗り入れている。
チューリッヒ空港に到着したその日のうちに、
標高3500mのユングフラウヨッホまで
電車でひょい~っと行けちゃうのは、どう考えてもすごいことだ。
また正確なこと。
スイスの鉄道は日本並みに時間に正確に運行されている。
いったいいつ来るのか?このホームで本当にいいのか?
など旅行者はいらぬストレスにさらされることなく、計画通り旅行をすすめることができる。
そして清潔なこと。
車両も駅もとにかくきれい。たとえば今回ベルンからインターラーケンまで乗った列車は個室だった。
皮張りのリクライニングシートで、中央には大きなテーブルを出すことができる。
騒いでも個室の外には音がもれないので、美しい景色を眺めながら家族で大貧民をやってもりあがった(景色見てねーじゃん!)
車両の種類
1等と2等
スイスではほとんどの列車に1等車と2等車の車両がある。
1等車は窓も大きくシートも快適。
ヨコ3席なので大変ゆったりしている。
せっかくの旅行なら、他を節約しても1等車をおすすめしたい。
1等車と2等車の料金の差は、
たとえばチューリッヒ~インターラーケン間で大人片道約40ユーロ。
料金の差以上の快適さと満足感が得られるだろう。
行き先が異なる
また車両によって行き先が異なるケースがあるので、乗車時に確認しよう。
たとえばインターラーケンから乗車する場合、
途中のツヴァイリュチーネン駅で列車の前半分の車両はラウターブルネン行き、
後ろ半分はグリンデルワルド行きに切離される。
列車の種類
スイス国内を走っている列車には、
主に幹線を走る国鉄(SBB)、
主に地方路線や登山鉄道などの私鉄、
ドイツやフランスから乗り入れる国際列車がある。
国鉄には特急/IC=Intercity、
急行/IR=Interregional、
普通/Regionalzug、
それとSバーンと呼ばれる都市近郊列車がある。
スイスでは特急/急行料金は不要なので、
乗車券やパスがあれば、追加料金を払うことなく特急でも急行でも乗車できる。
一方、観光列車や国際列車では、ほとんどの場合、
座席指定が必要。
観光列車には、
ツェルマット~サンモリッツ間を走る氷河急行、
サンモリッツとイタリアを結ぶベルニナ急行、
ツェルマットからモントルーへ抜けるゴールデンパスライン等がある。
また国際列車にはヨーロッパ各国を結ぶ国際特急EC=Eurocity、
ドイツから乗り入れているドイツ版新幹線ICE=Inter City Express、
フランスから乗り入れるフランス版新幹線TGV、
そしてイタリア版新幹線チザルピーノ(Cisalpino)がある。
いろんな国の代表的な列車が見られるので鉄道ファンにはたまらない。
座席指定について
スイスでは日本のように車両ごとに指定席車両とか、自由席車両という区別はない。
予約されている座席は、
窓の上にある座席番号札に
指定区間を示した紙のスリップが入っている。
もしあなたが座席の予約をしていれば、このスリップを確認してその座席に座る。
予約がない場合は、
スリップが入っていない座席ならどこに座ってもかまわない。
われわれが旅行した時は夏のピークシーズンだったが、1等車はいつもすいていたので予約の必要性は感じなかった。
もし出発前に日本から座席指定する場合、
料金は手数料込みで1区間につき3500円程度。
ただし座席指定には子供割引はないので、
4人だと1区間14000円、往復すれば28000円とけっこうな出費になる。
スイスに到着して駅の窓口で予約すれば
この3分の1くらいの費用ですむが、
到着してすぐ列車に乗る場合など
予約する意味がないといえる。
パスについて
スイスの鉄道パスには、
1)スイスパス——国鉄全線とほとんどの私鉄、登山鉄道、湖船、ポストバス、などを対象に、決められた期間内乗り放題になる
2)スイス半額カード—–半額でチケットが購入できる
3)スイストランスファーチケット—–空港などとスイス国内の目的地の往復が無料になる
4)スイスカード—–スイス半額カードとトランスファーチケットの機能を合わせ持ったカード
がある。
これらの中からわたしが熟考して選んだのは「スイスパス」。
スイスパスのメリットは
- チューリッヒ空港駅とグリンデルワルドの往復チケットを買うより安い
- 6~15才の子供の運賃がすべて無料になる「ファミリーカード」をなんと無料でゲットできる
- 乗り放題なので好きなところで乗ったり降りたりできる
- 1回1回窓口に並んでチケットを買う手間がはぶける
- 登山鉄道やロープェイなどの私鉄がほとんど半額になる
点だ。
スイスパスには、使用開始日から連続した
4日間、8日間、15日間、22日間、1ヶ月間有効
の5種類があり、
それぞれ料金が異なる。
またそれぞれに1等と2等がある。
一方、1ヶ月の有効期間内に必ずしも連続している必要のない好きな
3日間、4日間、5日間、6日間、8日間を選べる
「スイスフレキシーパス」
という進化系がある。
こちらも日数によって料金が異なり、それぞれ1等と2等がある。
さらに大人2名以上が同一行動をする場合割引になる
「セーバー」という特典があり、
スイスパス、フレキシーパスのどらにも適用できる。
これらのパスはJTBや地球の歩き方プラザなど日本の代理店で購入可能。
設定為替や手数料で各社料金はまちまちだが、わたしの時はJTBが最も安かった。
スイス鉄道旅行計画のたてかた
スイスの列車の時刻表は、日本国内の書店でも販売されているトーマスクックの時刻表「European Timetable」でかなり把握できる。
またスイス国鉄(SBB)のウェブサイト(コチラ)や、
ヨーロッパ旅行した時にお世話になったコチラの個人運営サイトなどで、
運行スケジュールや、列車の種類、所要時間、料金まで詳し検索することができる。
さらにスイス国内の駅では無料の簡易時刻表を入手できるし、窓口で目的地や時刻を告げれば、何通りかの行き方とスケジュールを検索してプリンアウトしてもらえる。
わたしたちがチューリッヒ空港駅で尋ねた時は、なんとプラットホーム番号まで記載してある検索結果をもらえて、そりゃーもうとっても便利だった。
わたしたちの場合、
チューリッヒ空港からグリンデルワルドへのおまかな所要時間と、運行頻度、
それとどのようなルートがあるかを知りたかっただけなので、
トーマスクックの時刻表をパラパラっと見るだけだった。
座席指定券は前述したように、4人分だとかなりの出費になるし、1等車は混んでいないだろうという読みから、今回は購入を見送った。
もしどうしても心配な場合は、ヨーロッパの鉄道パスを取り扱っている日本国内の代理店で事前に購入することができる。
もちろんスイス国内の駅の窓口でも購入可能。
スイス国内で購入する場合は、日本からの通信手数料がかからないので、6割くらい安く購入できる。
列車の乗り方
スイスの駅には日本と違って改札口がない。
いったいどこまでが駅でどこからが町なの~と不思議な気持ちになるが、
急いでいる時などはさっと乗れて便利だ。
注意するのは、大きな駅ではとにかく乗場を間違えないこと。
スイスやドイツでは行き先の地名がわかりにくいケースが多いので、
できれば駅の人に確認するのがいい。
掲示板に表示されている乗場や発車時刻がいいかげん、
なんてことスイスではまず有り得ないので信用して大丈夫。
乗りたい列車のドアが閉まっているときは、
車体のドアの近くにある緑色のボタンを押せば自動で開く。
座席指定してない場合は、
座席番号札のところに紙の予約スリップが入っていない座席ならどこでも座ってかまわない。
日本のように指定席車両とか、自由席車両の区別はない。
席について一息ついた頃、
車掌がやってくるのでチケットを見せる。
おっと、大切なことを忘れてました。
スイスパスなどを持ってる人は、乗車前に必ず駅の窓口で
「バリデーション」
をおこなって下さい。これはパスを有効にする作業。
パスの使用を開始した日付けを証明するスタンプが押されるが、これなくして乗車するとインチキとみなされる可能性がある。
(みなされるとどうなるか?学生時代はじめてスイス旅行した時は使いかたがわからなくて、バリデーションなしで乗車したことがあったが、笑ってごまかせました)
それからフレキシーパスの人は、
利用する日にちを記入する欄に自分で書き込む。
(車掌さんが車内検札にやってくる前までに記入すればOK)
バゲージシステム
最後に便利なスイスのバゲージシステムについて簡単にふれておこう。
スイス国鉄は「ライゼゲペック」という荷物別送サービスをおこなっている。
これは19:00までに駅で荷物を預けると、翌々日の9:00以降に別の駅で受け取ることができるサービス。
次の目的地へむかう途中、ちょっとまわり道をしてハイキングや観光などを楽しみたい時、時間を有効に使えてとても便利だ。
さらに2005年5月からは、
朝9:00までに荷物を預けたらその日のうちに別の駅で受け取れる
「ファーストバゲージサービス」も開始された。
荷物の多い子連れ旅行者には大変ありがたいサービスといえよう。
料金は荷物25kgまでで、
ライゼゲペックが1個10スイスフラン、
ファーストバゲージサービスは1個20スイスフラン。
ファーストバゲージサービスには、
まだ対応していない駅と、
夜20:00くらいに閉まる駅があるので、
預ける時に確認しよう。
さらに、日本の空港からスイスの駅へ荷物を送ったり、スイスの駅から日本の空港へ荷物を送れる
「フライレイルバゲージ」というサービスもある。
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このブログ記事があなたの子連れスイス旅行の参考になったらとっても嬉しです。
それではまたお会いしましょう、笑顔あふれる良いご旅行を!
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