子ども6人連れアフリカ旅行記〜ンゴロンゴロ自然保護区にあるホテル・ソパロッジに到着編
クレーターの外輪山のエッジから「大きな穴」の中を覗きこむ。穴の中には湖や草原が広がっていた
ジャンボ〜!6歳(年長)から11歳(小6)まで6人の子どもを連れて、猛獣が闊歩するアフリカのサバンナでキャンプ旅行。
旅行4日目、朝ナイロビのホテルを出発し、ナマンガ国境を越え、アルーシャでランチを食べたあと、予定よりかなり遅れましたが無事、ンゴロンゴロ・ソパ・ロッジに到着しました。お疲れ様!
子連れアフリカ旅行のスケジュール
- 1日目:羽田→
- 2日目:ドバイ→ナイロビ→ナクル湖
- 3日目:ナクル湖→ナイバシャ湖→ナイロビ
- 4日目:ナイロビ→ナマンガ→アルーシャ→ンゴロンゴロ
- 5日目:ンゴロンゴロ
- 6日目:ンゴロンゴロ→マサイ族の村→オルドバイ渓谷→セレンゲティ(キャンプ)
- 7日目:セレンゲティ(キャンプ)
- 8日目:セレンゲティ(キャンプ)
- 9日目:セレンゲティ→キブツファーム→マニヤラ湖
- 10日目:マニヤラ湖→ナマンガ→アンボセリ
- 11日目:アンボセリ→ナイロビ→ドバイ
- 12日目:ドバイ→羽田
ンゴロンゴロとは大きな穴
「ンゴロンゴロ」とはマサイの言葉で
「大きな穴」という意味。
その穴はどれくらい大きいか?
ちょっと、深さ600mの穴を想像してほしい。
そして穴の直径は20km、
面積は265平方キロメートル。
ひえぇ~~、これは大きな穴どころではない。ある意味大きな穴だ!(って同じだよ~)。
われわれが宿泊するホテルはその穴の縁に建っていて、
部屋やロビーから穴全体を見渡すことができる。
しかし曇った日などは外輪山の全景が見えないので、とてもそこに穴があるなんて思えない。
ンゴロンゴロクレーター
ンゴロンゴロクレーターは、火山の大噴火によってできたカルデラで、周囲が完全に閉じたクレーターとしては世界最大の大きさだ。火口壁によって外界と隔てられた穴の中は「失われた世界」さながら野生動物の王国となっいる。
クレーター内には、ライオン、チーター、バッファロー、シマウマ、フラミンゴ ゾウ。ヌー、ガゼル、カバ 等、約25000頭の野生動物が生息しており、ここでんサファリではキリンとインパラ以外、東アフリカにいる動物のほぼすべてを見ることができる。
特に絶滅の危機に瀕しているクロサイは、
タンザニアではここだけにしか生息しておらず、
その数は現在わずか20頭。
種の保存にむけて懸命な努力がなされている。
クレーター底の標高は1800m、外輪山の高さは400~600m、そして外輪山の標高は2200~2400m。
クレーターへの出入り口にはレンジャーポストがあり、ゲームサファリの入退場時間、人数、ツアー会社名などがチェックされる。クレーターへのゲートが開いている時間は7時~18時の間で、サファリカーはその時間内で、なおかつ6時間以内しかクレーター内にとどまれない。ちなみに「カルデラ」とはスペイン語で「鍋」の意味。
ンゴロンゴロ自然保護区
ンゴロンゴロクレーターを含む面積8300平方キロメートル、兵庫県とほぼ同じ広さの地域が、ンゴロンゴロ自然保護区(NGORONGORO CONSERVATION AREA)だ。かつてはセレンゲティ国立公園の1部だったが、人間の生活を認める地区として、1959年セレンゲティから切り離された。
現在は国立公園の管理下ではなく、ンゴロンゴロ保護区当局によって管理されている。
ンゴロンゴロ自然保護区は、ンゴロンゴロクレーターのほか、
大小のクレーターが点在する北部高原/クレーターハイランズや、
200万年前の初期人類アウストラロピテクスが発見されたオルドバイ渓谷など、
科学上または保全上の観点から、重要かつ意義深い特性を有する地域を含み、
1979年、ユネスコの世界遺産に登録された。
保護区運営のコンセプトは、人間と野生動物が自然かつ伝統的な方法で共存する「多目的利用地域」。放牧、自然保護、観光を3大要素としており、研究と管理を徹底すれば、それらの共存が可能という考えに基づいている。国立公園であるセレンゲティでは、マサイ族の住居を見かけることはないが、ンゴロンゴロでは放牧や狩猟をしている姿を見ることができる。
ただし保護区内であっても、かっては特にンゴロンゴロクレーター 内での放牧、農耕は禁止していた。しかし「見張り役」不在が、かえって密猟を横行させる結果を招いたため、1975年からは放牧が許可されている。
クレーターのエッジ部分には、クレーターを一望できる高級ロッジが4軒ある。
中でもンゴロンゴロクレーターロッジは、東アフリカいちの超高級ロッジ。
一泊するだけでアフリカ旅行代金の1人分に相当する金額が消えてしまう。
ゲームサファリ以外のアクティビティとして、トレッキングツアーがある。内容は、北部高原のクレーターや湖をハイキキングしながら、ケニア国境にある幻のナトロン湖を訪れるというもの。宿泊はすべてキャンプ(3泊4日)、ハイライトは、マサイ族が「神の山」と呼ぶ標高2880mのオル・ドインヨ・レンガイ山登山だ。(*トレッキングキャンプツアーの料金は、500〜800ドルが目安)
こどもたちがもう少し大きくなったら、是非挑戦してみたいと思う。
参考記事:子連れ海外トレッキング
ンゴロンゴロクレーターを一望する。中には湖もある
ンゴロンゴロ・ソパ・ロッジヘ
入園ゲートを通過したのが、結局午後6時50分。
われわれが今夜泊まるンゴロンゴロ・ソパ・ロッジは、外輪山のエッジ、標高2400mの高さにあるので、ここからまだ900m近く登らなければならない。
日が暮れてだんだん暗くなるし、道の状態はどんどん悪くなっていく。おまけに登るにつれガスが発生して、ほんの1m先も見えないくらいの危険な状況になってきた。
「いやーこんなことになるなら、国境のお店で、あんなにゆっくり買い物なんてしなかったよ」
「お昼だってもっとせかしてくれれば急いで食べたのに」と今更後悔するが
まあ、それもこれも「ポレポレ」ということで。
相変わらずガスで視界が悪いが、道を踏み外すと、とんでもない谷底へ落ちてしまうのだけはわかる。もうわれわれの命はモーゼスとエドゥが握っているようなもんだ。がんばって~。あとちょっとでロッジに到着かと思った時モーゼスが急にサファリカーを止めた。
うおっ!
すぐ目の前にヒョウがいる。
道路の片側が山の斜面になっているため、
ヒョウはわれわれの目の高さの位置にいるのだ。
ひぁ~こんな近くでヒョウが見れるなんてすごい!。
というか、でもこんな場合、運転の方をしっかり頼みます。
ロッジ到着は午後8時10分。なんとか無事に着いてよかった。
モーゼスもエドゥもほっとした様子。本当にお疲れ様でした。
ナクル湖のサロバライオンヒルみたいにレストランが閉まったらいけないので、チェックインしてすぐ夕食を食べようとしたら、
なんとシャワーが出るのが午後8時45分までなんだって。
「じゃあまずシャワーを浴びてから食事だね」ということで、
国境を越えてやって来たわれわれの長い長い1日が終ろうとしていた。
天空のホテル/ンゴロンゴロ・ソパ・ロッジ
ンゴロンゴロクレーターの外輪山のエッジには、4つのロッジと1箇所のキャンプサイトがある。
われわれが宿泊するソパロッジは、
クレーターエッジの北東側にあり、
他の3つのロッジとキャンプサイトは南西側にある。
つまりソパロッジだけ、ぽつ~んと離れて存在しているのだ。
野生動物のテリトリーで、この孤独な立地は、も~冗談抜きにすげぇーワイルド。
真夜中に像の群れがドアのすぐ外で叫び声をあげていたり、サルが窓や戸をガタガタ揺らしたりする。日没後はレンジャーが同行しないと、勝手に部屋から出ちゃいかんのだ。
あぶなすぎるぞ。
それから夜は本当に真っ暗闇になります。
クレータを挟んでエッジの反対側に、約20km先の他のロッジの灯りが、うすらぼやっと宙に浮いて見えるのが幻想的だ。
ンゴロンゴロからセレンゲティへのルートは、クレーターの南側を通るので、ソパロッジからだと移動距離が少し長くなる。
逆に前項でふれたトレッキングツアーは、クレーターの北側からの出発なので便利だ。
ロッジ敷地内の一番高い場所にあるメインの建物には、ロビー、フロント、バー、レストラン、みやげ物店、それに談話室等が入っている。そしてクレーター側の壁は前面ガラスになっており、世界最大の完全クレーターの息を飲むような眺望を楽しめる。
さらにロビーの外側には、こりゃまた眺めのいい屋外プールがあるが、泳ぐにはちょいと寒すぎました。
レストランの昼食、夕食は、曜日によってビュッフェだったり、コース料理だったり。
品数も味もボリュームも、ここが標高2400mの人里はなれたへんぴな場所、ということを忘れてしまうくらい充実していた。
レストランの様子。
客室
客室棟は、メインの建物からクレーターエッジに沿って左右に並んでいる。
客室はベッドルームとバスルーム、それにサンルームのようなガラス張りの部屋があり、ベッドルームは4人でも十分泊まれるほどの広さ。しかし定員3名までということで、我が家は泣く泣く2部屋取らざるを得なかった。
早朝はクレーターを雲がおおい、われわれのロッジがまるで空に浮かんでいるよう。野鳥や動物たちの鳴き声が密林に響き渡り、アフリカのまぶしい朝日がゆっくりと登ってゆく。
文明社会から遠く離れた絶景の縁に建つ
天空のソパロッジ。
ここでは仮にサファリがなかったとしても、身も心も癒される夢のような時間をすごせるだろう。
ンゴロンゴロ・ソパ・ロッジ のホームページはコチラ
広々としたベッドルーム。
ンゴロンゴロソパロッジの地図
ンゴロンゴロソパロッジのレストランでランチ
さて時系列的にはこのあと夕食を食べて部屋で寝て、翌朝ンゴロンゴロクレーターへゲームサファリに出かけるのだが、せっかくソパロッジに関する記事になっているので、ちょっと時計の針を進めて、翌日のサファリのあとのランチの様子を紹介することにしよう。
ンゴロンゴロクレーターでのサファリが終わり、ロッジに戻ってきたのは午後1時40分。
いくら朝食ビュッフェで、
そりゃ~たらふく食べたと言っても、
もう(と言えばウシだね)お腹ペコペコ。
サファリカーを降りてすぐレストランへ直行した。
ランチのメニューはアラカルトで、メインはビーフシチュー、ベジタブルカレー、魚料理の中からひと皿選ぶ。それにスープかサラダか、紅茶かコーヒーか、そしてデザートがついてくる。これらはすべて宿泊料に含まれているのでとっても助かりますね。
ただし、水、ビール、ジュースなどの冷たい飲み物やアルコール類は別料金。アヒルパパはここでも、もうすっかりはまちゃった「タスカービール」を飲みながら、今日のサファリで見たヌーの大群や、立派なライオン(親子)、象の群れ、生まれたばかりのガゼルの赤ちゃん、などまずますの「収穫」を語って盛り上がっていた。
午後からのんびり
ソパロッジの自慢のひとつが、眺めのいいプール。
クレーターを見下ろすように設置されていて、
水につかるだけで
天空を浮遊しているような気分になれる。
しかし、午後から雨になったので、プールで泳ぐにはちょと寒いかな。こどもたちは「プール!プール!」としつように迫ってきたが、旅はこの先まだ長いし、こんなところで風邪でもひかれたらタイヘン。
夕食まで部屋でトランプしたり、ゆっくりしてすごそうということになった。
ランチを食べ終えてプールに向かう子ども達。
外は雨が降っているし寒いのでプールで泳いでいる人は誰もいなかった。