【現役PTA会長が語る】学校創立記念式典でのスピーチ例文
🤗こんにちは!イルカパパです。
東京都内の公立中学校でPTA会長を8年、学校運営協議会会長を4年しています。
今回は学校創立◯△年記念式典でのPTA会長スピーチ例文を紹介します。新しくPTA会長に任命された方の中には不安な気持ちを抱えている方もいらっしゃると思いますが、PTA会長と学校運営協議会会長を7年継続している私の経験がお役に立てば幸いです。
創立記念式典は10年に1度開催される
一般的に40周年とか70周年とか、創立記念行事は10年ごとに行われます。
そのタイミングでPTA会長になってしまったら記念式典でのスピーチが付いてきます、うひゃ〜。どうせスピーチししなければいけないのなら「名誉なこと」と心に決めて前向きに楽しみましょう。
私もPTA会長2年目の秋に、中学校の創立40周年記念に当ったので式典の準備や当日のスピーチを行いました。
PTA本部役員にも、式典の準備や当日の手配など通常のPTAの仕事にはない役割があります。それは後で説明するとして、まずは創立記念式典でのスピーチ例文を紹介します。40周年記念式典で実際に私が話した原稿です。アレンジしてご自由にお使い下さい。
創立記念式典でのスピーチ例文
東が丘中PTA会長および創立40周年記念事業実行委員長の高橋です。
本日は、お忙しい中、市教育長はじめ、多くの学校関係者および地域の皆様に、多数ご臨席賜り、誠にありがとございます。
東が丘中創立40周年の慶事にあたり、僭越ではございますが、PTAを代表いたしまして、お祝いの言葉を述べさせていただきます。
40年前、緑豊かな東が丘丘陵と、東川、西川の清流に囲まれたこの地に市立東が丘中学校が開校しました。
それ以来、たくさんの生徒達がこの学び舎で勉学、スポーツに励み、輝ける十代の青春の季節を過ごし社会へと巣立っていきました。
40年前は、今と違い、コンビニもインターネットも携帯電話やスマートフォンもありません。この40年の間に町の景色や世の中のあり方、人々の価値観が大きく変わりました。
その長い歴史の中で、東が丘中学校は、その時々の時代の要請に応えながら、個性と創造性に溢れ、心身ともに健やかな生徒の育成に取り組んで来たのです。
そして、素晴らしい伝統と校風を築き上げ、多くの卒業生とその保護者にとって、心のよりどころとなっています。
これも一重に歴代校長先生を始め、教職員先生方の愛情と熱意ある教育姿勢が脈々と受け継がれてきたこと、さらに地域の皆様の暖かいご支援ご協力の賜物であると、あらためて感謝申し上げる次第です。
一方、これからの時代は、グローバル化・情報化が今まで以上に進展し、同時に少子・高齢化が進んでいくことが予想されます。
また登下校中のこどもたちが交通事故の犠牲になる悲しい事件が全国で頻発し、さらに、いじめや不登校、青少年犯罪の低年齢化などこどもたちを取り巻く様々な問題が発生しています。
このような時代の変化の中で、教育の様相や学校の役割も大きく変っていくものと思われます。
特に緊急の課題は、こどもたちにグローバル競争を勝ち抜く学力を養っていかなければいけないということです。
わたしは仕事の関係でアメリカやヨーロッパ、アジア、アフリカ、南米など世界各地を訪れる機会が多くありました。
それらの国の中学生と比べ日本の中学生はとてもまじめで礼儀正しいと思います。
その一方、英語のコミュニケーション能力とITリテラシーにおいて、残念ながら劣っていると認めざるをえません。
例えば、モンゴルやマレーシアの小中学校では、学校内の全ての会話、授業が英語でおこなわれます。
インターネットに関しては、宿題をユーチューブで提出するようなことが日常的に実行されています。
そのような教育環境で学び、高い英語力と、ITリテラシーを備えた新興国の中学生たちが、数年後には社会に出て東が丘中の卒業生たちの競争相手になるのです。
さらにもっとも深刻な脅威は、それら新興国の人件費は日本人の20分の1以下ということです。
すでにグローバル競争が始まっているヨーロッパにおいて、スペインやポルトガル、ギリシャなど一部の国では、25才以下の若者の失業率が60%を越える深刻な社会問題になっています。
日本の子ども達がこのグローバル競争を勝ち抜く方法は2つしかありません。
自分の給料を20の1に減らすか、彼らの20倍優秀な学力、付加価値を身につけるかです。
もし後者を選択するなら学校教育が取り組むべき課題は山ほどあると思われます。
東が丘中学校にご縁のある皆さまには、今後とも子ども達を温かく見守り、陰ながらのお力添えを末永く、よろしくお願い申し上げます。
さて、最後に生徒のみなさんに、東が丘中の歴史と同じ40年という長い時間を、ずーっと下積み生活で耐えて来た人のお話しをして終わりにしたいと思います。
それは先月93才で亡くなられたやなせたかしさんという漫画家のお話です。
皆さんもご存知のように、やなせさんは有名なアンパンマンの作者ですが、実は、漫画家としてデビューしたあと40年という長い間、日の目をみることなく苦労されてきました。
そしてデビューから40年たったときにようやくアンパンマンが世間で人気となりメジャー作家の仲間入りをはたしたのです。
NHKの最新の調査によると、東北大地震のあと、福島県などの被災地でもっともたくさんの人たちに歌われているのは、なやせさんが作詞をした「アンパンマンのテーマ曲」だそうです。皆さんもきっと小さい時に口ずさんだあのテレビの主題歌です。
「何のために生まれ何のために生きるのか?」
どんなに時代が移り変わりどんなに世の中の景色が変わっても、決して色褪せることのない普遍の価値観が、多くの人々の心の支えになっているのだと思います。
生徒のみなさんは何のために毎日学校へ来て勉強するのでしょうか?
大人になっても日々成長を目指し勉強をすべきなのは何の為でしょうか?
それは、みなさんのとなりに座っている人を1人でも多く幸せにするためです。
それでは、東が丘中学校のますますのご発展と、本日ご臨席の皆様のさらなるご活躍を心より祈念いたしまして、私のお祝いの言葉に代えさせていただきます。
本日は誠におめでとうございます。
原稿を考えるときのポイント
学校創立記念式典でのスピーチ原稿を考えるときのポイントは下記の4つです。
- 学校の歴史や教職員の功績を称える
- 卒業生や地域住民の誇り、心の拠り所であること伝える
- 教育行政への提言
- 生徒に向けた言葉
創立記念式典が卒業式や入学式などの学校行事と大きく違うところは出席者の顔ぶれです。ほとんどのケースで市長か教育長が参加します。他にも市や東京都の教育委員会、教育関連部署の方々が参加します。
せっかくの機会なので、日頃あなたが考えている教育行政への問題点や意見をなどを原稿にさりげなく盛り込んでスピーチすることができます、わおー。
一方、卒業式、入学式と違って保護者はあまり参加しません。「地域の方々、保護者の方々」と一括りで言及しても問題ないと思います。
創立記念式典の準備
創立記念式典は10年に一度しか行われないので、ほとんどの人にとって初めての体験になります。校長も校長として式典に望むのは多分初めてです(10年以上校長を人はほとんどいません)。
私たちの学校では最初に校長から相談があり、PTA役員と校長、副校長、教職員数名で「記念式典実行委員会」を立ち上げて準備に取り組みました。
このうちPTA本部が主に担当したのは
- 記念品の手配
- 当日のお手伝いさんの手配
です。
記念品については毎年のPTA会費から、記念式典に充当する予算を積み立てていたので、それを使ってPTA室で利用する備品と、生徒に配る記念品を購入しました。
記念品は全校生徒が写っている航空写真付きのクリアファイルと紅白記念まんじゅうです。50周年とか100周年なら記念植樹とか体育館のステージのカーテンなど後々残る記念品でもいいと思います。
当日のお手伝いさんは保護者向けにお手紙を配布して募集しました。来賓の受付や来賓待合室でのお茶だし、自転車で来場する人の整理、などが主な仕事です。
記念式典が無事終わった後は、本部役員で打ち上げカラオケ大会をして大いに盛り上がりました。
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