男の子にとって世界一エキサイティングな場所!マダガスカルのカメレオンパーク

2019年3月4日

バコナ保護区以上に楽しい所は地球上にはない、と思ったばかりなのに、それと甲乙つけがたいほどエキサイティングな場所があった。

それもバコナから車でほんのわずか1時間くらいの所に。

しかも究極のチョコレートムースをいただいたそのすぐ後に。

エキサイト!カメレオンパーク

エキサイト!カメレオンパーク

バコナ保護区ーチョコレートムースーそして次に行くカメレオンパーク、と人生で最大最高にエキサイティングな出来事が続けて3つ起きるのだ。うははは、これだから旅行っておもしろい。

マンドラカの集落を過ぎると、車は幹線道路を右に折れ、未舗装の山道に分け入っていく。坂を昇るにつれ遠くまで見渡せるように視界が開てきて、黒く重そうな雷雲が、すぐ山のふもとまで迫っているのがわかった。こりゃー夕立かスコールが来るぞ。

カメレオンを撮影する長男

森が切り開かれた高台で車は止まる。雑草の伸びるにまかせた赤茶けた土の道の脇に、今にも崩れそうな廃屋が並んでいた。

わたしたち家族を熱狂の渦に巻き込んだカメレオンパークは、こんな人里はずれた山奥にたたずむ一見廃墟のような場所だった。

カメレオンパークのレセプション

            カメレオンパークのレセプション / この中にカメレオンが放し飼いになっているんだよーー

駐車場の向かい側にレセプションらしきものがある。マミーが手続きをしている間、こどもたちは早くカメレオンが見たくて見たくてもう待ちきれません状態。ねーねーまだ~~?としくこく聞いてくる。大人とこどもでは時間の感覚が違うとはいえ、カメレオンは逃げないんだから、もう少し辛抱強く待ってなさい。

リーフテールゲッコー

        リーフテールゲッコー。しっぽが葉っぱみたいでしょ

手続きを終え出てきたマミーの隣には、知らない顔のお兄さんが立っていた。今日ここでガイドをしてくれるゾゼだ。「こんにちは」「はじめまして」「よろしく!」廃墟のように見えた建物はカメレオンの飼育棟。いちご狩りの温室みたいに見えなくもない。カメレオンはその中に放し飼いになっていて、それを徒歩で見てまわる。

カメレオンを観察するこども達

ところで、女性は、このパークの何が楽しいの?と思われるだろう。一般論として、カメレオンパークほど、男の子とお母さんでその評価が食い違う場所はないかもしれない。

残念ながらパーク周辺にはお店もカフェもありません。だからここに行ったら、お母さんだけ買い物してるとか、お茶して時間をつぶすようなことは出来ず、最後までつきあうしかないのです。ごめんなさい。

これは世界最小のカメレオン

              これは世界最小のカメレオン

では、さっそくレセプションの隣にある温室風建物に進入!

「さ~~出て来い!カメレオン」

でも、あれ、いないよー。そう広くない室内だから、入った瞬間も~うじゃうじゃいるのかと思ったのだが、ちょっと拍子抜け。建物の中は木や草が植えてあって、そのわまりに歩くコースが作ってある。ちょっと奥まで入って、「ねーカメレオンどこにいるの?」と振り向くリュウ。と、その時、その肩越しにカメレオンが見えた!

「いた~~!そこ、そこ、おまえのすぐ後ろにいるよ!」

「え、どこ?、ああーほんと、いたー」

ほとんど同時にカイがそのカメレオンのすぐ隣を指差して声をあげる。

「あ、そこにもいる!」さらに続けて

「そのとなりにも、その上にも下にも、そのまたとなり、、うわぁ~~すげぇー、なんだ~!ここ!」

カメレオンの赤ちゃんたち

                   カメレオンの赤ちゃんたち

カメレオンは周囲の木や草と同じような色をしているから、ぱっと見ただけではわかりにく。最初はぜんぜんいないと思っていたのだが、目が慣れてくると、も~そこらじゅうにうじゃうじゃいるジャン!

今まで人生で見たカメレオンの総数を、この一瞬だけではるかに越えるすごい体験だ。

ちなみにそれまでの総数を一瞬で上回る例として、神庭荒神谷遺跡のお話を紹介しておこう。昭和58年(1983年)、島根県斐川町で、道路工事のための予備調査中に田んぼのあぜ道から一辺の土器が出土した。それを受け一帯を広範囲に調査したところ、翌昭和59年7月、土器の発見現場付近の谷あいの斜面から358本もの銅剣が一度に出土。

それまで全国で発見された銅剣の総数300本を一発で上回る世紀の大発見。古代史をくつがえすビッグニュースに日本中がおおいに湧いたのだった。その後銅剣の発見現場は「神庭荒神谷遺跡」として国の史跡に、出土品は国宝に指定されている。

また、銅剣出土から12年後の1996年には、荒神谷遺跡から3kmの場所にある「加茂岩倉遺跡」で、一度に39個の銅鐸が出土した。この数も一度の出土数として、それまでの最高を記録を大幅に更新。出土した39個の銅鐸はすべて国宝に指定され、また加茂岩倉遺跡も国史跡になっている。

荒神谷遺跡のHPはコチラ

加茂岩倉遺跡のHPはコチラ

カメレオンの捕食シーン

   カメレオン補食シーン3連写!びゅーん、こっちもそれびゅ~~ん、ほれ、いただき、びゅ~~ん

話しがおおいに横道にそれてしまった。もとにもどそう。

さてすごい数のカメレオンがいることに気づいたわれわれは大興奮。こうなってはやはり、カメレオンの得意技、ベロをびゅーんと伸ばしてハエを捕まえる補食シーンが見たい。タンザニア/セレンゲティでカメレオンをみつけた時は、カメレオンの前で1時間もねばってやっと見るとこができたあの感動の瞬間だ。

テンレックとトマトガエル

                                         テンレック / 絵みたいにきれいな蛾 / トマトガエル

わたしたちが1匹のカメレオンに狙いをすましてじっと見つめていると、ガイドのゾゼはわたしたちが何を欲しているか見抜いたよう。足のもとに落ちていたえんぴつくらいの木切れを拾い、それでそのへんを飛んでいるハエをつまむ。そのままカメレオンの顔の近くに持っていったら、カメレオンの目がぐるんと動いてハエを確認、そして次の瞬間ベロがびゅーんと飛び出してそのハエを捕まえたのだ。

おお~~、すごい!

というかこうすれば何も1時間またなくたって簡単に補食シーンが拝めたんだね。

その後もリュウはその方法がいかにすぐれているか感服した様子で、カメレオンを見つけては木切れでハエをつまんで、カメレオンの顔の前に差し出していました。

ガイドのゾゼと記念写真

  ガイドのゾゼ、今日はありがとう!

カメレオンパーク(ラマンドラカ)の入場料と開園時感

開園 7:00~18:00

入園料 6000アリアリ/ガイド料は別途2000アリアリ程度

アクセス アンタナナリブから72km

*見所は世界最大と最小のカメレオンを一度に見れるところ。またカメレオンの他、蝶や昆虫、ヘビ、トカゲ、カエル、テンレック、コウウモリなどを見ることができる。いずれもマダガスカル固有種。カメレオンの赤ちゃんがとっても可愛い♪

*裏山にはキツネザルに餌付けができるポイントもある。

*マダガスカルに住むフサエカメレオンは、卵で9ヶ月すごし、孵化したあと6~7ヶ月で寿命がつきると言う。ええーなんてはかない一生、それじゃあへたな昆虫より短いじゃん。地球上で最も寿命が短い四肢動物だ。