マチュピチュ・ペルー子連れ旅行記〜クスコからプーノへインカエクスプレスバスツアーに出発編
ペルー滞在7日目、次男のリュウの体調が回復しないなか、長距離バスでクスコからプーノへ移動します。バスでの所要時間はおよそ10時間。途中アンデス高原に点在する遺跡や観光スポットを見学します。
インカエクスプレスのバスツアー
今日はクスコからチチカカ湖畔の町プーノへ移動する日です。クスコからプーノへの移動手段は、アンデスエクスプローラー号というペルーレイルの列車を利用する方法と、バスを利用する方法があります。鉄道と平行して道路が走っているので、列車でもバスでも車窓を流れる景色はほぼ同じです。所要時間もともに10時間程度。大きな違いは、列車のほうがゆったりしていて豪華な点です。その分料金も列車のほうが高くなっています。
私たちは料金が安く、移動しながら名所を観光するバスツアーを選びました。バスツアーは、クスコを7時半に出発し、途中、標高4335mのラ・ラヤ峠の他、アンデス高原に点在するインカ時代の遺跡などいくつかの観光名所に立ちよりながら移動します。バスには観光ガイドが同乗し、ショーを観ながらのランチもついています。
高速路線バスのようにただ目的地へ移動するだけなく、ペルーの見所を観光しながらプーノへ行けるとうのが観光客にとって大きな魅力だと思います。
ちなみにクスコ~プーノの間のバスツアーは、ワンダープーノ社、インカエクスプレス社、などが運行しています。
ペルー子連れ旅行の旅程
<1日目>
- 15:55 成田・新東京国際空港発 コンチネンタル航空6便
- 13:50 ヒューストン国際空港着 着後、入国審査、税関検査など
- 15:55 ヒューストン国際空港発 コンチネンタル航空590便
- 22:29 リマ国際空港着 着後送迎車でホテルへ
シェラトンリマ泊
<2日目>
- 07:00 リマバスセンター発 クルスデルスル社長距離バス
- 13:30 ナスカ着
- 午後 ナスカ空港からセスナ機でナスカ地上絵観光フライト
- 午後 専用車でホテルで移動、チェックイン後ホテルのプールで遊ぶ
- 夕方 古代ナスカのカンタヨ灌漑遺跡見学
- 夕食 ホテルのレストランでビュッフェディナー
カンタヨリゾート&スパ泊
<3日目>
- 午前 ナスカ地上絵見学、マリアライヘ博物館、ミラドール
- 午後 裏ナスカ・エルテラール遺跡見学、ナスカ陶芸博物館
- 昼食 ホテルニドデルコンドル
- 14:40 ナスカバスセンター出発 長距離バスでリマへ
- 21:15 リマ着 着後ホテルへ
- シェラトンリマ泊
<4日目>
- 08:00 リマ空港発 スターペルー航空1181便
- 09:20 クスコ空港着 着後専用車でホテルへ
- 午前 クスコ市内観光
- 昼食 韓国料理店
- 午後 世界遺産クスコ市街地と近郊4大遺跡観光
- 夕食 中華レストラン
- 夜 送迎車でウルバンバへ移動
サンアグスティンウルバンバ泊
<5日目>
- 06:30 送迎車でホテル発 オリャンタイタンボ駅へ移動
- 07:45 オリャンタイタンボ駅発 インカレールビスタドーム号でマチュピチュへ
- 09:53 マチュピチュ駅着
- 午前 世界遺産マチュピチュ遺跡観光
- 午後 ワイナピチュ登山
- 昼食 マチュピチュサンクチュアリーロッジでビュッフェランチ
- 夕方 マチュピチュのサンセット鑑賞
- 夕食 ホテルのレストラン
ディエラヴィバマチュピチュ泊
<6日目>
- 午前 ホテルの部屋でトラベルドクターに診察してもらう
- 15:20 マチュピチュ駅発 ビスタドーム号でオリャンタイタンボへ移動
- 17:28 オリャンタイタンボ駅到着 着後送迎車でクスコへ移動
- 夕食 クスコの日本食レストラン
ホテルミドリ・クスコ泊
<7日目>
- 06:30 専用車でバスターミナルへ
- 07:30 長距離観光バス・アンデスエクスプローラー号でプーノへ
- 終日 ラクチ遺跡、ララヤ峠(標高4335m)、プカラ遺跡などを観光
- 17:00 プーノバスセンター着 着後タクシーでホテルへ
- 夕食 ホテルのレストラン
カサアンディーナプライヴェートコレクションプーノ泊
<8日目>
早朝 チチカカ湖半の散歩
- 朝食 ホテルのレストラン
- 午前 チチカカ湖クルーズ、ウロス島観光
- 昼食 プーノ市内のレストラン、食事後送迎車でフリアカ空港へ
- 17:40 フリアカ空港発 ラン・ペルー航空100便
- 19:20 リマ国際空港着、空港内で夕食
- 23:45 リマ国際空港発 591便
- 機内泊
<9日目>
- 06:20 ヒューストン国際空港着
- 10:50 ヒューストン国際空港発 コンチネンタル航空7便
- 機中泊
<10日目>
14:20 成田・新東京国際空港着
ホテルミドリの朝食
バスの出発時刻は午前7時半ですが、バスターミナルに7時15分に到着しなければならないようです。
今朝は6時に起床して、ホテルミドリの朝食をいただきました。
ホテルミドリの朝食は食べ放題のビュッフェです。朝食のメニューは、フルーツやジューズ、シリアル、ヨーグルト、パン、ハッシュドポテト、ハムなど、品数は多くはありませんが必要最低限のものは揃っています。そもそも今日は1日バスの移動なのであまり食べ過ぎてもいけません。
これくらいがちょうどいいと思います。
インカエクスプレス社のオフィスに到着
朝食のあと支度をして午前7時にホテルを出発しました。残念ながらリュウの体調は昨日より悪化しているように見えます。でも今日は1日バスに座っての移動ですし、マチュピチュで診てもらったドクターの言葉を信じれば今日の夕方くらいから熱が下がって体調も回復するとのこと。それに希望を託すしかありません。
送迎車に乗って10分くらいでインカエクスプレス社のオフィスに到着しました。オフィスの前にはすでに黄色車体のバスが出発準備を整えて止まっています。
「おお~~これに乗って今日はチチカカ湖まで行くのかー」
リュウのことは心配でしたが、まだ見ぬ未知のアンデス高原への期待で胸が高鳴りました。
バスの出発までは待合室で待機します。
いよいよ出発
7時半が近づくとアナウンスがあり乗客たちがバスに乗り込みます。大きな荷物はバスの横から車体に入れます。
座席はとくに決まっていないようで、乗った順番に空いているところに座ります。座席数に対して乗客の数は3分の1くらいだったのでかなり余裕をもって座ることができました。全員が乗車して席に座ると今日1日同行するガイドさんの自己紹介がはじまりました。
定刻の午前7時半に出発したバスは、目覚めたばかりのクスコの町をゆっくり走ります。
やがて郊外へ抜ける大きな幹線道路に出ると少しずつスピードをあげていきました。
バスの中では、ミネラルウォーター、コーラ、コカ茶が無料で飲めます。それからトイレもあります。
クスコを出発して最初の立ちより場所「アンダワイリーヤス」までおよそ1時間くらいの行程のようです。
のんびり車窓の景色を楽しみながらバスの旅を満喫しましょう。
最後にもう一度、世界遺産クスコの町を瞼に焼き付けて。
さよなら~~。
アンダワイリーヤス村のサンペドロ教会
クスコを出発して50分くらい走ったところでバスは速度を落としました。最初のお立ち寄り観光スポット「アンダワイリーヤス村」に到着したようです。木も生えていない荒涼とした山々に囲まれた風景を見て「これはものすごく高いところまで登ってきたな~~」と思っていたのですが、アンダワイリーヤス村の標高は3122m。実際はクスコより240mほど低い場所です。
バスは、白い壁にオレンジ色の瓦屋根の家が建ち並ぶアンダワイリーヤスの村へ分け入り大きな建物前の広場で止りました。広場の正面に建つ青い空をバックにひときわ存在感のあるその建物がサンペドロ教会です。
外観からはイメージしづらいですがこの教会は木造の建物です。樹木の少ない高地でこれだけの規模の木造建築物を見ることはかなりのインパクトがあります。木組みの建物内を歩くと、どこか日本の古い神社や仏閣を連想させるようななつかしさを感じます。
そうなつかしさです!
17世紀にはるばる大西洋を渡り天空にそびえるアンデス山脈を越えこの地にやってスペイン修道士たちは遠い母国の乾燥した大地に似たこのあたり一帯の風景を見てなつかしさのあまり涙を流したのではないでしょうか?その郷愁の思いがこれほどの建物を造り上げたのだと思いました。
修復中で見えにくいですが玄関上の壁に大きな壁画が描かれています。
また玄関内側の壁にも「栄光への道と地獄への道」と題する壁画があります。
荒涼とした高原にひっそり佇む村。小石を敷き詰めた路面が続きます。
お昼寝中のわんちゃん。
教会の前の広場には樹齢数百年の大木があり、そのまわりでお土産の露店が並んでいます。
教会はインカ時代の石組みの上に建てられています。
となりには博物館があって、インカ時代のお墓やアクセサリー等の装飾品を見学できます。
ツアーバスの車窓に流れるアンデス高原の景色
アンデス高原は日本人の感覚からするととっても不思議な場所です。富士山の頂上より高い場所に地平線が見えるくらいの大平原が広がっているのです。今日はクスコからプーノまでおよそ10時間バスで移動しますが、車窓に流れる、おろらくもう人生で2度見る事のない、不思議な風景を楽しみたいと思います。
上の写真はちょっと戻って前項で紹介したアンダワイリーヤス村の手前にある小さな湖です。このあたりの標高は3100m台で、クスコより少し「低い」場所ですが、それでもじゅうぶん高いですね(笑)。湖の周りには細々と樹木が生えています。
日干しレンガの小屋とその背後にそびえる山。山の名前は確認できませんでしたが、5000m級の頂です。
樹木が濃い部分は地下に水脈があるのでしょうか。
荒涼とした景色の中にちらほら建物が見えます。
大きな川が合流する盆地には村がありました。バスの窓ごしに写真を撮っているので画質が悪くてすみません。
村の広場は楽しそうな青空市場で賑わっていました。ちょっとバスを降りて買い物したかったのですが、残念ながら素通りします。
アンデス高原の民芸品市場
アンダワイリーヤスを出発してかれこれ1時間半くらい走ったところで、日干しレンガでできたこんな「ツインタワー」の教会がある村でバスは止まりました。
バスを降りて「ツインタワー」の教会のほうへ歩きます。
教会前の広場では青空民芸品市場がたっていました。
民芸品がたくさん売られています。うほほほ、これはおみやげ探しにもってこいです。
鮮やかな色です。アンデスの民族衣装。
羊が放し飼いになっています。土の地面がなんか新鮮。
この「ツィンタワー」の鐘楼がある教会の右手奥に有名な「ラクチ遺跡」があります。これからどうも遺跡を訪れる観光客向けに露店がたっているようです。
では、ラクチ遺跡のほうへ行ってみましょう。