花びらのように舞い降りて〜世界遺産ラグーサ子連れ観光の見所
💕チャオ、ボンジョールノ!イルカパパです。
9歳と6歳の子連れでシチリア島家族旅行に出かけました。今日はシチリア島で最も感動的な世界遺産の街ラグーサを子連れで観光した時の様子を紹介します。
あなたの子連れシチリア島旅行の参考になればとっても嬉しいです。それでは夢と冒険の旅へヒアウィーゴー!
無料駐車場
レンタカーをドライブしてラグーサに到着した私たちは、町の入り口にある庭園前の駐車場に車を止めた。
あとでわかったのだが、この庭はイブレオ庭園。町の東側、旧市街の入り口にある庭園だ。驚いたことに駐車料金は無料だった。
ラグーサは世界遺産に登録されたとはいえ、こんな辺鄙な山奥の町までわざわざ足を運ぶ観光客は少ないということか。
実際私たちが訪れた時も、夏の観光シーズン真っ盛りの時期であったにもかかわらず、町で見かけ観光客の数は数えるほどしかいなかった。
車を止めたイブレオ庭園前駐車場からサンジョセッペ教会までの路地の両脇には、美味しそうなパン屋、おしゃれな食器屋、チーズ屋、陶器の店、お菓子屋、バール、リストランテなどが並び、ぶらぶら散策するだけでも心がワクワクする。旧市街を進むうちにサン・ジョルジョ大聖堂があるドゥオーモ広場に出た。しかし今はここはスルー。まずはラグーサに来た一番の目的、「あの写真」が撮れる場所を探さなくては。
旅心を刺激した一枚の写真
旅行先を決めるきっかけが、偶然見た一枚の写真だったりすることがある。
正直、シチリア島はタオルミーナとアグリジェントだけ押さえておけば十分だと思っていた。その根拠もない自信をあっけなく打ち砕いた一枚の写真。それがラグーラ・イブラだ。
1693年、シチリア島南東部一帯を襲った巨大な地震で、ラグーサの町は壊滅的な被害を受けた。その後人々の努力により復興が始まり、町は華麗なバロック都市として蘇る。
ラグーサの魅力は、アラブの迷宮のような複雑な路地の上に築かれた、ドラマチックなバロック建築群だけでなく、その独特の地形によるところも大きい。よもや人など住んでいるとは思えない、孤独で深い渓谷の奥にこつ然と浮かび上がる空中都市。町は渓谷の中にそそり立つ、2つの岩山の上に築かれている。らくだのこぶのような2つの岩山は微妙に高さが違い、高いほうの山にあるのが新市街、スーペリオーレ、低いほうの山にあるのが旧市街、イブラだ。
2つの町をつなぐ急峻な斜面にも、建物がへばりつくように密集しており、サンタ・マリア・デッリトリア教会や、ベルティーニ邸など見どころは多い。
それはすぐにわかった
現地に行ったらその場所はすぐにわかった。わたしの魂を刺激した写真は、新市街の東端からさらに東側のイブラを見下ろす角度で撮られたもの。
石畳の階段が谷底へ落ち込むように続き、その向こうの渓谷に浮かび上がる遺跡のような石造りの町並。手前にある古ぼけた三角屋根の教会もアクセントになっている。
ラグーサ・イブラ(旧市街)は、バロックの美しい町並が評価されて2002年にユネスコの世界遺産に登録された。今回の旅行でわたしたちが訪れた町の中でも、もっとも印象にのこる都市だ。
イブラには人が1人通るのがやっとの細い階段や路地が入り組んでいる。それも立体的に。まさに3次元の迷宮都市だ
太陽の王国の首都へ花びらのように舞い降りて
町の散策はわたしが見た写真の場所、イブラを一望する新市街の東端、サンタ・マリア・デッレスカレ教会前から始めるのがいい。そのため駐車場からこの場所まで一目散に進んで来た。
教会前の石畳を一段一段降りる時、まるで花びらのようにこの奇跡の景観に舞い降りる感動を覚えるだろう。
壮麗で神秘的なラグーサの谷に、鳥の歌声とバロックの調べが響き渡り、太陽の王国の首都は、ドラマチックな夕映えに色を染めてゆく。
この星にラグーサがあること、ラグーサと出会えたこと、そしてこどもたちと健康に旅行ができるよろこびに感謝しよう。
「パパーー、こっちだよ」
わたしを呼ぶ声に視線をやると、カイがもうあんな下のほうまで降りている。
夕刻の谷をそよぐ風に背中を押されながら、わたしは花びらが舞い降りるように2つの町をつなぐ階段を駆け降りた。
神秘的な渓谷に隠された壮麗なバロック都市。建物やひとつひとつの装飾までドラマチックだ。
真夏の観光は暑い。上昇した体温を冷ますのにいたるところにある水道がありがたい。デザインも秀逸。
一段高い新市街から見下ろすラグーサイブラ(旧市街地区)の全景。
子連れでもラグーサの見どころはたくんさんある。サンジョルジョ教会の聖堂内/新市街地区から旧市街を見下ろす。
この景色が好きなので同じような写真ですみません。
町中の水道でペットボトルに補充した水を飲みながら、旧市街への階段を下って行く長男のカイ。