ブルーモナーク号のプールで最後の日に見た景色

2019年2月25日

今日のエクスカーションは午前中で終了したので、お昼ごはんは船でいただく。

お昼を食べている間に船はアンタルヤを出港し、トルコの南海岸に沿って西へ進む。

船上から眺めるトルコの山々と、その背後に輝く青空が、ゆっくりゆっくり後ろへ流れていた。

 

クルーズ船で最後のプール遊び

 

クルーズ船で最後のプール遊び

このまま地中海からエーゲ海に入り、明日の朝にはサントリーニ島に到着するんだなーー。お昼を食べたあと午後からも、今日はずーっとプールで遊ぶ予定だ。明日、船を下りるわたしたちにとって、これが最後のプール遊びになる。

 

最後のランチ

                   最後のランチは船の上でいただく

 

さて、クルーズ旅行も5日目になると、プールや船内ですれ違ったりして、こども同士でもお互いのことを意識するようになってくるようだ。そしてプールで遊んでいるうちにすっかり打ち解けて、名前を聞いたり、どこから来たのか、年はいくつかなど質問し合っている。

 

クルーズ船のプールで遊ぶこども達

 

さらにそのうちプールサイドで落とし合いこや、水の中で闘いごっこや鬼ごっこ、ま~一ひとことで表現すると、いわゆるこども大暴れ大会が始まった。

 

 

柔軟な思考や新鮮な感受性がある小学校の時に、できるだけ多くのことを「体験」することはとても重要なことだと思う。机に座って知識を詰め込むことや、方程式の解き方を教わるとこは、もっともっと大きくなってからでもできる。友達とどろんこになって身体をぶつけ合い、すり傷、なま傷が絶えないくらい、無心に遊ぶことは、小学校時代しかできないのだ。

「体験」することに「答え」はない。

そのプロセスを通じて、何を感じ、どう考え、次にどう生かすか。

こどもたちは遊び体験の中から、長い長い人生を生き抜いてゆくための、大切なことを学んでいくのだ。

 

 

とりゃぁ~~、たりゃぁ~~

こどもたちはますます盛り上がっている。こうしていろんな国のこどもたちが集まって、いっしょに遊ぶ姿を見るのはとても微笑ましい。でも、それ以上に貴重だと思うのは、異なる年齢のこどもたちがいっしょに遊んでいることだ。

少子化が進む日本では、異年齢のこどもたちと遊ぶ機会が、めっきり減っている。

少子化が進行すると、単に経済の活力が衰退するだけでなく、こどもたちの元気も失われてゆくだろう。

 

このクルーズ船で知り合った友達と記念写真

        おれたちがプールで大暴れした悪ガキ軍団です

 

そんなことを考えていたら、全身びしょ濡れのリュウが「助けて助けて」と叫びながら走りよって来た。

だっ、ばかっ!そんな濡れた身体でひっついてきたら、おれが濡れちゃうだろーー!

そう言い終わる前に、アハアハ歓喜の声をあげて、反対側へ走り去る。

海原に親指ほどの波頭、流れる雲、そよそよと頬に触れる風。

太陽の光をいっぱいに浴びたこどもたちの笑い声が、エーゲ海に響きわたっている。

ブルーモナークのプールで最後の日に見た景色は、いつもと特別変わらない、こどもたちのとびっきりの笑顔と弾ける水しぶきの景色だった。

クルーズ船は今日も順風満帆だ。

 

オーシャンビューのデッキ

                        遠ざかるトルコ