ゴルゴダの丘に建つキリスト教の聖地・聖墳墓教会
💕ども、シャローム!子連れ海外旅行をこよなく愛するイルカパパです。
小2、小5の子供を連れて家族でイスラエルを旅行しました。今回はエルサレムにある3つの宗教の聖地のうち、キリスト教の聖地「聖墳墓教会」を子連れで見学した時の様子をレポートします。
聖墳墓教会子連れ見学体験
大勢の民衆の目にさらされながら、十字架を背負って歩いてきたイエスは、ゴルゴダの丘で磔刑に処される。
ゴルゴダとはヘブライ後で「しゃれこうべ」の意味。この丘の型が人間の丸い頭蓋骨の形に似ていたからと言われている。「似ていた」と過去形なのは、現在ゴルゴダ丘があったとされる場所には建物が建っていて、丘の形を確かめることができないからだ。
ゴルゴダの丘を覆うように建てられた建物こそ、キリスト教の聖地、聖墳墓教会だ。
🐬聖墳墓教会を建てたのはローマ帝国で初めてキリスト教を公認した皇帝コンスタンティヌス帝の母ヘレナだよ。
新約聖書にはイエスがゴルゴダの丘に到着してからの様々な出来事が記述されている。
教会内にも聖書上のできごとにちなんだ場所がたくさんあり、カトリック、ギリシャ正教、コプト、アルメニア等、キリスト教各派が、それぞれの場所を管理をしている。
各派の宗教行事は同時におこなわれることはない。そのため教会内でほぼ1日中、異なる宗派の神父が、異なる宗衣を着て、異なる行事を、順番におこなっている。つまり教会に1日いれば、いろいろな宗派の宗衣や行事を見学することができる。
各派がそれぞれ教会の門の所有権を争っているため、毎朝門を開けるのは実はアラブの少年なんだ
開場時間:夏季5:00~21:00 冬季4:00~19:00
建物に入ると、まず右手にある急な階段を登る。この上がゴルゴダの丘があった場所だ。
階段を上がると正面に、釣り鐘の形をした大きな祭壇が目に入る。ここは十字架を背負って来たイエスが服を脱がされた場所で、ヴィアドロローサの第10ステーションになっている。
その向かい側には、十字架に磔にされるイエスが描かれた壁画がある。ここはヴィアドロローサの第11ステーション。イエスはここで 十字架に釘づけにされた。
そしてそのとなりが第12ステーション。磔になったイエスの十字架が立てられ、息を引き取った場所だ。
きらびやかな祭壇には、磔にされたイエスのイコンがあり、天井からはたくさんのランプが吊るされている。キャンドルの炎がゆらゆらとうごめき、その度に、金色に箔された祭壇に、光と影が移ろう。
イエスのイコンの手前に台があり、みんな順番にその下に潜り込んでいる。何だろうと思ってわたしたちも並ぶ。順番が来て台の下に潜り込んでみたら、床に穴があって、その穴のふちが銀の輪で囲まれていた。十字架が立てられた場所らしい。
11ステーションと12ステーションの間には、聖母マリアがイエスの亡骸を受け取ったとされる場所があり、第13ステーションとなっている。
イエスの祭壇を右手に見ながらそのまま進み、登って来たのとは反対側の階段を降りると、礼拝堂がある大空間に出る。その空間にひときわ厳かな聖堂が建っている。つまり教会の建物の中に、ひとまわり小さな建物があるのだ。
この2階建てバスくらいの大きさの聖堂は、復活聖堂/アナスタシス。中にイエスが墓がある。そしてここがヴィア・ドロローサの終着点であり、第14ステーションとなる場所だ。
聖堂は近づけないほどの大勢の人で混み合っている。まわりは天井が高い大空間なので、声や足音や賛美歌がぐるぐると大音響となってまわっている。この聖堂がある場所には、人類最初の人間、アダムの頭蓋骨が埋葬されていたという言い伝えが残っている。
さて最後に、聖堂がある礼拝堂の空間から教会の出口へ向かう。外の眩しい光が差し込む「前庭」と呼ばれる場所には、ピンク色の大理石の板が横たわっていた。
十字架から降ろされたイエスの亡骸に香油を塗った石板だ。
この石板には今でも香油が塗られ、大勢の人がひざまづいて、石板に触れたり、祈りを捧げていた。
教会の外に出た時、真夏の眩しい日差しに、一瞬目が眩む。
つい今見たばかりの教会内のできごとが、夢だったかのようだ。
聖堂の空間に響き渡る賛美歌の調べが、いつまでも耳にこびりついていた。
観光基本情報
開館時間は午前8時から日没まで。休みはない。入館料は無料。十字架が立っていて場所やイエスの亡骸が置かれた石板には、誰でも近づいて祈りを捧げることができます。
写真、ビデオ撮影も可。
ただし神聖な場所なので、ミニスカートや肌の露出が多い服装は控えてましょう。子供は半ズボン、Tシャツでも問題はありません。それからアナスタシスには一般の観光客は入ることができません。
聖墳墓教会の地図
聖墳墓教会子連れ観光のまとめ
イエス・キリストが十字にかけられた場所に建つ聖墳墓教会はエルサレム観光で必見のスポット。キリスト教の聖地で荘厳な雰囲気だけど観光客でも子連れでも、服装や大騒ぎをしないなど常識的なルールを守れば無料で見学できます。
あらかじめキリスト教やエルサレムの歴史を親子で勉強してから訪れるとよりいっそう楽しむことができますよ。
この記事があなたのエルサレム観光の参考になったならとても嬉しいです。それでは良いご旅行を!