世界遺産スイスの首都ベルンの見どころを子連れで観光しました
首都ベルンは世界遺産
中世の姿を今に伝えるベルンは、スイス連邦の首都にして、
町が丸ごと世界遺産に登録されている美しい都市だ。
三方を川に囲まれた高台にあり、
中央駅からまっすぐ西に伸びる通り沿いに
主な見どころが集中している。
わずかな時間でも効率よくまわれるので、
チューリッヒ空港へむかう途中、
ちょっと寄ってみることにした。
どうせ電車もベルンで乗り換えだし。
ベルン中央駅
ベルン中央駅は、
歴史的建造物が立ち並ぶ世界遺産の町とは思えないほど、
近代的なガラス張りの建物だ。
構内は設備が充実しており、
スーパーマーケット、ブティック、靴、時計、花、書籍、
パン&ケーキなどの専門店、観光案内所、銀行、外貨両替所、
そしてファーストフードからカフェ、中華、シーフードなどのレストラン街まで揃っている。
さらに駅からシュピタール通りへ伸びる地下道にも
両側にお店がずらりと並んでいて、
買い物や食事にとっても便利だ。
このショッピング三昧できそうな状況を見て、
ママとリュウは駅に残ることに。
わたしとカイが、
次の電車の出発時刻まで、
行けるとこまで行ってくる
ということになった。
ベルン旧市街
ベルンの見どころは、
駅から西へまっすぐ伸びるメインストリート沿いに集中している。
ところでこのメインストリート、
西へ進むにつれて名前が変わるので注意しよう。
駅から西に向けてブロックごとに
「シュピタール通り」→「マルクト通り」→「クラム通り」→「ゲレヒティクカイト通り」
となる。
1本の通りがブロックごとにこのように呼び方が変わるのは、
ベルン旧市街の発展と深いかかわりがある。
ベルンの町は川に囲まれた半島の先っぽ、
高台の東端に生まれ、
町の規模が拡大するとともに、
西へ西へと発展してきた。
市街地の拡大にともなって、
門(塔)を作ったので、
門ごとにブロックが分かれ
通りの名前も異なっているのだ。
ラウベンとパイプ吹きの噴水
駅を出ていったん南に下り、
ローブという百貨店の前からメインストリートを東進する。
まず最初はシュピタール通り。
ここは旧市街の中で一番新しいエリアだ。
通りの両側にはラウベンと呼ばれる
ヨーロッパ最長のアーケードが続き、
さまざまなお店がどこまでも軒を連ねている。
通りの中央に「パイプ吹きの噴水」が見えてきた。
製作は1546年。
ベルンにはこうした噴水が100ヶ所あると言われているが、
特にメインストリートにある11ヶ所が有名。
凝った装飾をほどこした柱の上に、
伝説上の人物や英雄などの像が設えられている。
水道が整備されるまでは、
こうした噴水は住人や旅人の貴重な水分補給の場であった。
牢獄塔とベーレン広場
シュピタール通りを進んでいくと、
大きな広場と交差する。
ここはベーレン広場。
ベルンの町のへそと言える場所だ。
広場には毎日いろいろな屋台が店を広げ、
大道芸人が腕前を披露し、
たくさんの買い物客で賑わっている。
広場に面して立っているのが牢獄塔。
1256年に町が拡張された時から約1350年までの100年間、
この塔(門)が町の西端だった。
1641年~1897年まで実際牢獄として使用されてきたが、
現在はイベント会場になっており、
内部は自由に見学できる。
塔の下をくぐってさらに進むと、
シュピタール通りからマルクト通りに名前が変わる。
マルクト通りには、
アンナザイラーの噴水、
射手座の噴水があり、
さらに進むと
いよいよ有名な時計塔が見えてきた。
時計塔
「ツィットグロック」の愛称でベルン市民に親しまれている時計塔は、
メインストリートのど真ん中で、
1218年から800年近く時を刻み続けてきた。
1530年には仕掛け時計が設置され、
現在も毎分56分から動き始め、
大勢の観光客や市民を楽しませてくれる。
また有料で塔の内部を見学するツアーがあり(CHF9)
時計の仕掛けを内側から見ることができる(所要時間50分)。
時計塔をくぐって進むと今度は「クラム通り」。
ここから先が13世紀から栄えてきた
本当の旧市街だ。
しかし、残念、ここで時間切れになっちゃった。
もういいかげん引き返さないと電車に間に合わなくなってしまう。
この先にある、「アインシュタインの家」や、
スイスで最も高い大聖堂、
市街を一望できるバラ公園などにも行きたかったのだが、
仕方ありません。
後ろ髪を引かれる思いで、
わたしとカイは
世界遺産の首都ベルン旧市街をあとにした。