イエスが十字架を背負って歩いた悲しみの道
悲しみの道ヴィア・ドロローサ
ユダヤ教の教義を冒涜したとされたイエスは、ゴルゴダの丘で十字架に磔にされ処刑された。
イエスが十字架を背負って、ゴルゴダの丘まで歩いた道は、今もエルサレム旧市街にあり「悲しみの道/ヴィアドロローサ」と呼ばれている。
わずか1キロばかりの細い道だが、沿道は当時も今も繁華街で、頭に茨の冠をかぶせられたイエスは、大勢の民衆の目にさらされながら、この道を歩いた。
イエスが十字架を背負って歩いた悲しみの道 / 商店が軒を連ねる繁華街だ
死刑判決を言い渡された、ローマ総督ピトラの官邸前が「悲しみの道」のスタート地点だ。
道は細い路地を曲がりながら、イスラム教徒地区からキリスト教徒地区へと続く。
そして終点は、ゴルゴダの丘跡に建つ聖墳墓教会だ。
沿道の商店では十字架などたくさんのキリストグッズが売られている
イエスが十字架を背負って歩いた悲しみの道には、14カ所の留(ステーション)がある。
毎週金曜にはフランシスコ派の修道士がこの道を行進し、それぞれのステーションで、イエスの身に起こった出来事を読み上げるのだ。
行進には大勢の信者や観光客が、賛美歌を合唱しながら続く。もしエルサレムを訪れるなら、ぜひこの行進がおこなわれる金曜日に日程を合わせよう。
ヴィア・ドロローサ14留(ステーション)
1)エル・オマリア・スクール/死刑判決を受けた場所
2)鞭打ちの教会/ここで十字架を背負わされ茨の冠をかぶせられ鞭で打たれた
3)イエスが最初につまずいた場所
4)マリアの教会/母マリアが十字架を背負ったイエスを見た場所
5)クレネ人のシモンがイエスの代わりに十字架を背負わされた場所
6)ベロニカ教会/ベロニカという女性がイエスの顔をハンカチで拭った場所。このハンカチは現在サンピエトロ大聖堂に保存されている。あ、だからバチカンって言うのか、いや、ハンカチだし。
7)敷居につまずいたため2度目に倒れた場所
8)ハラランボス・ギリシャ正教会修道院/イエスがイスラエルの娘たちに「わたしにために泣くな、自分たちの子供のために泣くがよい」と語った場所
9)イエスが3度目に倒れた場所
10)イエスが服を脱がされた場所
11)十字架に釘付けにされた場所
12)磔にされたイエスの十字架が立てられた場所でありイエスが息を引き取った場所
13)聖母マリアがイエスの亡骸を受け取った場所
14)ヴィア・ドロローサ終点。イエスが墓に納められた場所
*第10留から14留までは聖墳墓教会内にある。
聖墳墓教会はキリスト教の聖地だ / 悲しみの道の終点、聖墳墓教会前の広場。兵士の警備が物々しい