夜景&摩天楼ニューヨークシティ3大展望台
高さ300mを超える超高層ビルが林立するニューヨーク・マンハッタン。狭い場所に天まで伸びる高層ビルが密集する姿は「摩天楼」と形容され、多くの観光客を魅了してきた。
なぜニューヨークの高層ビル街が魅力的なのか?それは摩天楼が水に囲まれているからだ。マンハッタン島という3方を川や海に囲まれた細長い島に高層ビルが連なっている。川や海を隔てた対岸から眺めるもよし、摩天楼の中の高層ビルの展望台から眺めるも良し、どこから眺めても、宝石のようにきらきら煌めくガラスの夜景と鏡のように映える水がセットでパノラマに映り込む。
ニューヨークで高層ビルが特に密集するエリアは、マンハッタン島南端のダウンタウンエリア(ロウアーマンハッタン)と、セントラルパークの南側一帯のミッドタウンエリア。
ここではミッドタウンの中でも北寄りに位置するロックフェラーセンター、ミッドタウンの南よりに位置するエンパイアステートビル、そしてダウンタウンの南端に建つワンワールドトレードセンタービルの3つの展望台を紹介しよう。
3大展望台へ行くときの注意事項
- 3大展望台の入場チケットは、事前にネットで購入すること。夏場のチケット購入窓口は長蛇の列だ。
- ネットでチケットを購入していてもエレベーターに乗るのにまた長蛇の列。夏場は1時間くらいのエレベーター待ち時間を考慮して予定を立てよう。
- サンセットの時間は人気がありチケット購入、エレベーター乗車の待ち時間はさらに長くなる。
- 7月のニューヨークの日没時間は午後8時半。夏場に展望台から摩天楼の夕映えを見るのは子連れには厳しい時間帯になる。子どもの体調管理を考え無理をしないようにしよう。
- 冬場は日没時間も早く夏ほど混んでいない。空気が澄んでいるので夕映え、夜景もきれいに見えるが、ロックフェラーセンターやエンパイアステートビルの展望台は屋外テラス。死ぬほど寒いのでもし行くなら防寒対策はしっかりと。
トップ・オブ・ザ・ロック / ロックフェラー・センター
ロックフェラーセンターの中心GEビルの69階と70階が展望台になっており、70階の展望テラスの高さは259m。展望テラスなので、ガラスにさえぎられることなく眺望を楽しむことができる。ただし真冬はかなり寒い。
- 住所:30 Rockfeller Plaza, New York
- 営業時間:8:00~翌24:00(最終入場は翌23:10)休み:なし
- 料金:大人38ドル 子ども(6-12歳)32ドル シニア(62歳以上)36ドル *6歳未満の子どもは無料
- 公式サイト(日本語あり):https://www.topoftherocknyc.com/
- チケット購入:ウェブサイトまたはロックフェラー・プラザ
- 地下鉄最寄駅:オレンジラインB、D、F、M線の47th-50th Streets-Rockefeller Center駅
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ロックフェラーセンターのアイススケートリンク。2019年2月に長男がニューヨーク旅行時に撮影
ロックフェラーセンター
ロックフェラーセンターは、21のビルで構成される巨大なビジネスコンプレックス。各ビルのフロアーを合計すると557階にもおよび、センター内の就業人口はナント65000人!レストランやショップも数多く入店し、ビジネスマンばかりでなく、買い物客や観光客でいつも賑わっている。
5番街から、センターの中心で高さ260mのGEビルに向って右側がイギリス館ビル、左側がフランス館ビル。この間にある遊歩道は、英仏海峡にちなんで「チャネル・ガーデン Channel Garden」と呼ばれている。チャネル・ガーデンの先には「ロウアー・プラザ Lower Plaza」があり、春はイースターのフラワーガーデン、夏はオープンカフェ、冬はスケートリンクとして、訪れる人を楽しませてくれる。
ロウアー・プラザの正面には金色に輝くプロメテウス像があり、12月になるとここに世界的に有名なクリスマス・ツリーが立つ。ツリー点灯式は世界各国のニュースで放映され、冬の風物詩になってるねー。その他全米最大の屋内劇場である、ラジオシティミュージックホールや、アメリカ4大テレビネットワークのひとつ、NBCのスタジオもセンターにあり、これらを見学する有料のツアーもある。
ロウアープラザ正面のプロメテウス像前で。長男はこの14年後にニューヨークに1人で行くことになるのだがこのときはまだ誰も知らない
ポケモンセンターニューヨーク
ポケモンセンターニューヨークは、ロックフェラーセンター内の48丁目通りに面したビルの1、2階にある。最新のゲーム機やソフトを、無料で試せるビデオゲームコーナーがいくつもあって、現地の子供が夢中で遊んでいるぞ。中には専用のイスにゆったり腰掛けながら、薄型大画面ディスプレーでゲームを楽しめるコーナーもある。
でもなあ。我が家ではビデオゲームは一切買いません。教育方針とかそんなんじゃなくて、コレ買っちゃったら私が思いっきりハマってしまうから。子供達、許してね。で、今日はせっかく来たのでポケモンカードを買って行こう。カードは全部英語なので多少は英語の勉強にもなると言ったら、ママも消極的にOKだって。
*「ポケモンセンターニューヨーク」は2016年2月19日に「ニンテンドーニューヨーク」としてリニューアルしています。
人気デリ/クチーナ(CUCINA & CO.)
ロックフェラーセンターの地下はショッピングモールになっていて、美味しそうなレストランやカフェ、デリ、ファーストフードがたくさん入ってる。う~ん、たまりません。よし、今日はここでお昼を買ってセントラルパークでピクニックランチ作戦だ!で、数あるお店の中から選んだのがクチーナ(CUCINA & CO.)。あとで知ったんだけど、このお店ニューヨークでは超人気店だそうで、グランドセントラル駅や、ワシントンハイツのメーシーズにも出店してるらしい。
この店のウリは、目の前でお好みの具で作ってくれるオリジナルサンドイッチ。でも迷っちゃうくらいパンの種類が多いんだ。バゲットにベーグルやマフィン、デニッシュ類も一体どれだけあるの?というくらい豊富。
それ以外にもものすごい数のパンがあって、嬉しくて涙が出てしまう。さらに「具」の種類も「いい加減にしてちょーだい」というくらい多い。こりゃー具とパンの組み合わせが無限にあるぞー。
*日本店は2013年3月15日にオープンしました。場所はでは東京/渋谷、東急百貨店東横店南館6F。
エンパイアステートビル
3大展望台の真ん中に建つおそらく世界で一番有名なビル。完成は1931年。地上320mの86階と、102階に展望台がある(102階は別料金)。86階は屋外テラスなので、ガラスに遮られることなく摩天楼の絶景や夜景を写真に収めることができる。
- 営業時間:8:00~翌2:00(最終入場は翌1:15)休み:なし
- 料金:大人36ドル 子ども(6-12歳)31ドル シニア(62歳以上)35ドル *6歳未満の子どもは無料
- 公式サイト(日本語あり):http://www.esbnyc.com/
- チケット購入:ウェブサイトかチケットカウンター
- 地下鉄最寄駅:イエローラインN、Q、R、W線28丁目駅、グリーンライン4、6線33丁目駅、パストレイン33丁目駅
- 子連れニューヨーク旅行でおすすめの観光スポット10選
キングコングも登ったニューヨークのランドマーク
1986年にアメリカのナショナルランドマークに指定されたエンパイア・ステート・ビルも、自由の女神と並んで、ニューヨークの「顔」と言える建築物でしょう。高さは381m、塔のてっぺんまで入れたら443m、102階建てのこのビルは、1970年代にWTCが出来るまで世界一の高さを誇っていたよ。
大恐慌のさなか1931年に建設が始まり、たった1年と45日!で完成したという。おいおい、それって手抜き工事ちゃいますかー、チョー怪しくない、そんなん登って崩れたりしませんの?いえ、大丈夫です。あのキングコングがよじ登っても壊れなかったんですから(爆)というわけでエンパイアステートビルへGO!
エントランス
チャイナタウンから地下鉄に乗って34丁目駅で下車。エンパイアステートビルの入り口は、34丁目側と五番街側にあるよ。子供達は下から見上げて階数を数えるけど、むなしい抵抗だって。エントランスはアールデコ調のデザインで、床にも壁や柱にも大理石がふんだんに使ってあり豪華ったらありゃしない。エスカレーターで、チケット売り場や展望台行きのエレベーター乗り場がある2階へあがる。チケット売り場にはけっこう人が並んでたけど、私たちはシティパスを持ってるので、列に並ぶ必要はなかった。ムフフフ。
シティパス
イントレピッド博物館、ニューヨーク近代美術館、グッゲンハイム美術館、アメリカ自然史博物館、サークルラインハーバークルーズ、そしてエンパイアステートビル&スカイライドにすべて入場出来るパス。チケット売り場が混んでる時でも並ばずにさっと入場出来るメリットは大きい。ただしアメリカ自然史博物館では、パスを入場チケットに交換しなければならない。パスは利用できる6ヶ所かココのウェブサイから購入できるよ。大人53ドル、子供44ドル。MoMAとグッゲンハイムはもともと子供無料なので悩ましいところですなー。
エンパイアステートビルからのマンハッタンの眺め / 左上ロウアーマンハッタン方面 / 右上ミッドタウン、クライスラービルやグランドセントラル / 右下セントラルパーク、タイムズスクエアー方面
第1、第2エレベーターは大混雑
チケット売り場の列をすっ飛ばして先に進む。「オレ達ラッキーだね」とカイが言ったその先に、別のもっと長い列があった。ありゃま~何でしょこれ「エレベーターに乗る行列だよ」とママ。そんなバカなー。「パパたちここに並んでるから、ちょっと走って列の先頭どうなってるか見て来てちょー」とカイを偵察に出す。
待つことしばし、カイが戻って来た。「どうだった?」「ありえない、あの先曲がってもずっと列続いてるよ。やっぱりエレベーターの列だった」「ひえぇ~~、ラッキーだと思ってましたのに」。結局30分くらい並んでやっと80階行きのエレベーターに乗れた。ところが80階で第2エレベーターに乗り換えて86階の展望台へ行くんだけど、ここにもまた長蛇の列!あーん、一体どうなってるんだ。オーディオガイド(日本語あり)を借りたらすぐ第2エレベーターに乗せてあげちゃう、ってしきりに宣伝してるけど誰も借りようとしない。それ英語で言ったってだめでしょう。
展望台
80階から86階へは階段もあるんだけど、下り専用みたい。第2エレベーターには15分くらい並んでやっと乗れたよー。そしてついに86階の展望台に到着。うわぁーすごい眺めだねー。南の方を見るとマンハッタン島の先にニューヨーク湾があって、あ、自由の女神も見える!「さっきまであそこにいたんだよ」と子供達も興奮気味。東は国連本部ビルとニューヨークで一番美しいと言われてるクライスラービル。そしてイーストリバーのむこうにクイーンズやブルックリンも見えるね。北にはセントラルパークやタイムズスクウェアー、西はハドソン川とニュージャージー。
これ、夜景だったらもっとすごいだろうな。深夜12時までやってるし。それにしてもものすごい人だ。昔来た時はこんなに人いなかったぞー。WTCがまだあったからかな。展望台から上を見上げると塔が見えるけど、この塔だけでも62mもあるんだって。折れないでね。プリーズ。
スカイライド
展望台から降りて2階にあるスカイライドに乗ってみることしにた。スカイライドは映像に合わせて座席が動くフライトシュミレーション型のアトラクション。エンパイアステートビルから小型ヘリに乗ってニューヨークの名所を飛び回るという設定だ。
セントラルパークでは地面すれすれを飛んだり、グランドセントラルの駅の人混みの中に入って行ったり、もー予想以上のスリル。そうかと思うと、朝焼けのマンハッタンや夜景のブルックリン橋も見れて、本当にヘリツアーを体験しているような気分になれる。ウッホッホ、こりゃー楽し☆ママも子供達も大喜びのアトラクションでした。
1982年ニューヨーク留学時代に撮影したエンパイアステートビル展望台からの写真。ニューヨークで一番美しいと讃えられるクライスラービルやグランドセントラル(表示はパンナム)、イーストリバーなどが写っている。
こちらも1982年、エンパイアステートビル展望台から撮影したロウアーマンハッタンの写真。ウォール街の高層ビル群の中にひときわ高い(当時世界一の高さ)ワールドトレードセンターツインタワービルが写っている。
2001年9月11日の同時多発テロ事件でこのツインタワービルは倒壊、現在(2019年5月)はグラウンドゼロの再建計画が進行中で、2014年11月には、次項で紹介するアメリカで一番高い高層ビル、ワン・ワールド・トレードセンターが完成した。
ワン・ワールド・オブザーバトリー / ワン・ワールド・トレード・センター
ロウアーマンハッタンの南西端に建つ、アメリカで一番高いビル。ビルの高さ541m、展望台の高さは400m。同時多発テロで崩壊したワールドトレードセンター復興計画で、2014年11月に完成した。着工当初は「フリーダムタワー(自由の塔)」という名称だったが、2009年に現在の名称に変更された。
展望台への入場時間は、毎年追悼記念式典が行われる9月11日前後は不規則になるので、事前に公式サイトでチェックしよう。
- 住所:One World Trade Center, 285 Fulton Street, New York
- 営業時間:9:00~21:00(12月21-1月3日は20:00まで)*米国独立記念日は要チェック 休み:なし
- 料金:大人35ドル 子ども(6-12歳)29ドル シニア(62歳以上)33ドル *6歳未満の子どもは無料
- 公式サイト(日本語あり):https://oneworldobservatory.com/
- チケット購入:ウェブサイトかチケットカウンター
- 地下鉄最寄駅:パストレインWTC駅、ブルーラインE線WTC駅、グリーンライン4、5線Fulton Street 駅、イエローラインR、W線Cortland Street 駅
下から見上げる全米一の高さを誇るワン・ワールド・トレード・センター。
911メモリアル。
ワン・ワールド・トレード・センター102階の展望台からのウォール街の眺め
展望台からミッドタウン方面を見る。
3大展望以外のおすすめの夜景&サンセット鑑賞スポット
- ブルックリン橋のブルックリン側のたもと
- クルーズ(ルートや時間帯、内容などたくさんの選択肢がある)>サークルラインの公式サイト
- ホボケンにあるスティーブンス工科大学のキャンパス(一番のおすすめ!)
関連記事:ホボケン観光の見所
トランプタワー
高層ビルを紹介してきたついでに、今ニューヨークで最も「熱い」高層ビル「トランプタワー」を紹介しよう。
2005年に子連れ旅行で訪れたトランプタワーのエントランス。このときはまだこのビルの名前の主がアメリカ大統領になるなんて思いもしなかった
5番街
5番街と言えば、世界に名だたる高級ショッピング通り。特に48丁目からプラザホテルのあるセントラルパークの角あたりまで、も~ため息の出るような一流ブランドブティックや高級百貨店が軒を連ねる。MoMA/モマ・ニューヨーク近代美術館の後は、5番街でショッピングですかー、ヒューヒュー、って違うのよー。前回出張で来た時、ここらへんに美味しい日本そばのお店があったから、そこでお昼にしようと思って。でもおかしいなー、確かこのあたりだったんだけど。
そうこうしているうちに子供達が「おしっこー!」と騒ぎ始める。ありゃーそれは困った、こんなところでトイレなんかないぞーと思ったら目の前にディズニーストアがあった。
ミッキーマウス自由の女神バージョンはここでしか見れないレアな存在
ワールドオブディズニー
「ここならトイレありそうだよー」とお店に入ったら、ビックリするくらいオシャレなトイレが地下1階にあった。うーん、すごい!用を済ませて1階に戻ってみると、ママが目をキラキラさせながらお店のモノを物色してる。こりゃーこのまま何も買わずに出れそうにないな、予定外だけどトイレ借りちゃったお礼もあるし、ちょっと買い物して行きますか。
5番街にあるディズニーストア、「ワールドオブディズニー」は、まるでテーマパークのようなお店。東京のディズニーショップでは売ってない、ニューヨークならではの珍しいキャラクターグッズがお店中に溢れてる。お土産探しにちょうどいいかも。バス用品やキッチン用品、ビデオ、CD、なんかも豊富にあって、思わぬ収穫でした。
*五番街のワールドオブディズニーは2009年末に閉店しました。現在はタイムズスクエアーで営業中です。
トランプタワーのフードコート
ワールドオブディズニーを出て5番街をティファニーの方に少し歩くと、金色に輝くエントランスが目印のトランプタワーがあった。5番街にそびえるトランプタワーは、ニューヨークの不動産王、ドナルド・トランプがおっ建てた68階建ての超高層ビル。5階まではショッピングモール、6階から20階まではオフィス、そして21階から上のフロアは高級マンションになってる。
スティーブン・スピルバーグやエリック・クラプトンらチョー有名人がお住まいだ。ドアマンのお兄さんと写真を撮って、とりあえず中に入ってみる。冷房がギンギンに効いてて気持ちいい。そして、おおー、地下1階にフードコートがあるではないか。え~、こんな所にー。
でもさすがトランプタワーです。大理石がきんきらきんで、吹き抜けのアトリウムには滝が流れ落ち、噴水まである。とてもフードコートとは思えない、が、あと1歩間違ったら悪趣味の領域に入りかねないゴージャスさだ。フードコートのデリで、ママはタコサラダ(デカイィ~!)、カイはチーズバーガー、リュウはピザ、私はパニーニとシーザーサラダをオーダーして「いただきま~す☆」。
トランプアイスクリームパーラーのアイスを食べる子ども達
そしてデザートは「トランプスアイスクリームパーラー」のアイスを食べよう。へたな肉まんくらい大きいアイスが6個でなんと5ドル!うひゃぁぁ~~。たまりません(涙)。
お行儀悪いけど中にいたら冷房で体が冷えるので、お外で食べようね。5番街を行き交う人々が「まあ、あんなに大きなアイス」と微笑みながら通り過ぎて行きました。
*トランプタワーの所有者ドナルド・トランプ氏は、こののち2017年にアメリカ合衆国大統領になりますが、このときはまだ知る由もありませんでした。
2019年に撮影したトランプタワーのエントランス
最後に昔の写真を。1982年に撮影した自由の女神とツインタワービル。今はもうこの景色は見れません。