海風の舞う古都シラクーサ旧市街【子連れ観光の見所】
チャオ、ボンジョールノ!9歳と6歳の子連れでシチリア島家族旅行を体験中のイルカパパです。
今日は太宰治の小説「走れメロス」の舞台にもなった美しい港町シラクーサを訪れた時の様子を紹介したいと思います。それでは夢と冒険の旅へヒアウィーゴー!
海風の舞う古都/シラクーサ旧市街
シチリア島でもっとも美しいと言われる町。オルティジア島シラクーサ旧市街。
周囲をぐるっと海にかこまれた、はかないほど繊細で、哀しいほど美しい古都。
紀元前734年にコリント人によって最初に町が築かれ、最盛期には大ギリシャの首都として、地中海世界に君臨した。
アポロ神殿
メルカートを見学したあと、アポロ神殿のあるパンカーリ広場へ。アポロ神殿は紀元前7世紀末頃に建造された、現存する最古のドリス式神殿。シチリアでは地面を掘れば、そこかしこから古代の遺跡が出土するらしい。
さてここからはわたしとカイ、ママとリュウの2組の子連れグループに分かれて行動。ママとリュウは旧市街の中心、コルソ・マテオッティで買い物、わたしとカイは旧市街の見どころを観光して、1時間後にピアッツァ・デル・ドゥオーモ(ドゥオーモ広場)で落ち合うことに。じゃあまた後でね~。
アルキメデスの広場
シラクーサは古代ギリシャの偉大な数学者、アルキメデスの出身地だ。新市街の北、考古学地区にはアルキメデスのお墓が、旧市街オルティジア島のほほ中央にはこのアルキメデス広場がある。ただし広場の中心にあるのは、当のアルキメデスの像ではなく、女神アルテミスがアレトゥーザを泉に変身させている場面を描いた彫刻。
ええ~?それアルキメデス関係ないじゃん!!
旧市街の路地
サン・ジャコモ展望台
アルキメデス広場から細い路地を抜けて島の東側へ移動する。オルティジア島の魅力は、何と言っても島中に迷路のように伸びている、この細い路地だ。アラブのメジナに迷い込んだような、視界の効かない入り組んだ路地。あの先には何があるんだろうと曲がったら、青く輝くイオニア海があった。
サン・ジャコモ展望台は、島の東側の城壁を一部改築して作られた眺めのいい展望台。海へ降りる階段も設置されていて、展望台の足元で、大勢の人が海水浴を楽しんでいる。それにしても何という透明度だろう。泳いでいる人の骨まで透けて見えるぞー!ってそんなわけない。
海を見て長男のカイは泳ぐ気満々になっているけどすまんな~、ここでは泳がんのだわ。
マニアーチェ城
サン・ジャコモ展望台から、オルティージャ島の最南端にあるマニアーチェ城が見える。
1239年にホーエンシュタウフェン家のフェデリーコ2世の命で建設された城だ。
マニアーチェの名前は、ビザンチン帝国の将軍、ジョルジョ・マニアーチェによる。このへん複雑な歴史を感じさせますな。現在は国防省の管轄で、一般人は立ち入りは禁止。
アレトゥーザの泉
ドゥオーモ広場の南の海側にあるのが、アレトゥーザの泉。海のすぐ隣から、なんと真水が湧き出でいる。
一体どうなっってるの~?すごい不思議。
アレトゥーザは水の精。川の神アルペイオスのしつこい求愛から逃れるため、女神アルテミスに頼んで姿を変えてもらい、この泉になったという。そんなギリシャ神話にもなるくらい、古代より神秘的な泉とされてきた。泉の中にはパピルスが自生している。また泉を見下ろす公園の一角にはポンプ式の井戸があり、ここからも真水が出てくる。こどもたちはおじさんに水をいっぱいかけてもらい大喜びだ。
ドゥオーモ広場
世界遺産オルティジア島観光のハイライトがドゥオーモ広場。アーモンド型をしている開放感のある美しい広場だ。
広場の中心に建つ大聖堂は、紀元前5世紀に建築されたギリシャ神殿を、紀元7世紀にキリスト教会に改築したもの。内部にはアテネ神殿の円柱が残り、外観は17世紀のバロック様式で飾られている。
ドゥオーモ広場には大聖堂の他にも、市庁舎や大司教館、聖ルチア・アッラ・バディア教会などの美しい建物が並び、2000年にはモニカ・ベッルッチ主演の映画『Malena』の撮影も行われた。
わたしたちが訪れた時は、残念ながら広場に面しているほとんどの建物が改装中で、海より深くガッカリ!も~穴があったら入りたいくらいだ!ってその例え違いますから。
オルティジア島シラクーサ旧市街。
青きイオニア海に浮かぶ美しい古都に、2700年の時を越え、海風の奏でる切ないメロディーが舞っていた。
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