【ドロミテ子連れトレッキング5ガイスラー山塊】コルデラピエレス登頂体験記・Get to the summit of Col Dala Pieres with Kids in Dolomiti

2020年1月28日

コルデラピエレスの山頂に立つ次男
コルデラピエレスの山頂・Summiti of Col Dala Pieres

💞チャオ、ボンジョルノ、小6の次男と2人でイタリア・ドロミテ子連れ旅行中のイルカパパです。

今日はドロミテ・ガルディーナ渓谷で「山頂からの眺めが絶景だぜ」と人気のコルデラピエレス登山体験を紹介します、ヒューヒュー。

でも、う〜ん、コルデラピエレスに登ろうとネットで検索する人がどれだけいるでしょか。でもまあもし1人でもそんな人がいてお役に立つならと思い写真付きで紹介します。

山好きな人、ドロミテに興味がある人も楽しめると思いますよ。それではどうぞ、ペルファヴォーレ!

子連れコルデラピエレス登頂の難易度

コルデラピエレスの標高は2750mなのでドロミテの他の名峰と比べたらそれほど高くはありません。サンタクリスティーナからコルライザーというロープウェイに乗れば、ロープウェイの終点から登る高低差は644mです。これは京王高尾山口駅から高尾山山頂までの高低差のおよそ1.6倍です。

結論を先に言うと小学校高学年の子供なら問題なく登れるくらいの難易度だと思います。しかし小学校中学年以下は次の理由から少し難しいと思います。

それは山頂に到達する手前にヴィアフェラータの部分があることです。

一番難易度が高い区間
一番難易度が高い区間

上の写真のように、岩壁に板を渡して歩けるようにしている箇所です。岩壁にはヴィアフェラータ用のロープが張ってあるので、それをしっかり握りながら進めば大丈夫ですが、板の幅がすごく狭い区間があります。長さにして2mくらいですがそこは足を踏み外したら崖下に落下する恐怖を感じます。

我が家はそんなこと知らず何の装備も持たずに行きました。ちょっと怖かったですがそれがかえって面白かった、と言うのが正直な感想です。

この2mのためにヴィアフェラータの装備をレンタルして、ましてや山岳ガイドを雇って登るほどではないと思います。実際、ここで出会った登山者でカラナビなどの装備を装着している人はいませんでした。

ドロミテではヴィアフェラータのコースは装備がなければ絶対に登れないということではなく、どのコースも自己責任で自由に登れます。コースの入り口に装備を持っているかどうかチェックする人もいません。

日本みたいにお硬くないのです、わお〜。

そうは言っても10歳以下の子供には難易度が高いコースだと思います。どうしても登りたいと言う方はヴィアフェラータの装備をレンタルして、自己責任でお願いします。

ヴィアフェラータについてはクリスタッロの記事を参考にして下さい

それからこれは後でも少し触れますが、サンタクリスティーナから登る場合は、FURCELA DE PIZAに登り切る手前の10分くらい相当な急斜面です。

2つの登頂ルート

青空の下トレッキングに出発する次男
青空の下トレッキングに出発

コルデラピエレス登頂ルートはサンタクリスティーナからとセルヴァからの2ルートあります。

サンタクリスティーナ村のゴンドラ乗り場(コルライザー)から一気にゴンドラの終点2106mまで登ってしまえば、残りの高低差は644mです。

コルライザーの終点からの景色
コルライザーでこの2106mまで一挙に登って来れるぞ

一方セルヴァからは乗り物がないため全部徒歩で登る必要があり、高低差は1187mになります。*セルヴァの標高は1563m、コルデラピエレスは2750mです。

せっかくドロミテでトレッキングをするのに登りも下りも同じルートではつまらないと思います。

FURCELA DE PIZAから山頂までは、登りも下りも同じルートになるけど、それ以外はできたら違う景色が見たいですよね。

コルデラピエレス山頂、サンタクリスティーナ、セルヴァの分岐点となるFURCELA DE PIZAを歩く次男
FURCELA DE PIZA。コルデラピエレス山頂、サンタクリスティーナ、セルヴァの分岐点です

そのことを考えると、登りは高低差の少ないサンタクリスティーナからのルート、下りはセルヴァへのルート、そしてセルヴァからサンタクリスティーナへ歩いて帰る(下り)という「時計周りのルート」がおすすめです。

それから登りでゴンドラを利用できるという理由以外にもこっちのルートをお勧めするのは、景色がいいからです。

時計周りルートだと、コルデラピエレスの山頂からセルヴァへ下る間、ずっと正面にサッソルンゴが見えます。も〜(も〜と言えば牛だね)見えまくっちゃってます、うう。楽チンな下りでずっと見えている、しかもしかもうしもどんどん近づいてくるわけです。

この光景はたまりませんぜ、うはは、まるでクリスマスイブとクリスマスが続けてくるようです、って普通に来ますからぁ〜。

せっかくドロミテでトレッキングするならそれもガルディーナ渓谷でするなら、1秒でも長くサッソルンゴを目に焼き付けておきたい!っていう人は他の選択肢はありません。その夢が叶うまさに黄金のルートと言えます。

これが逆だったらいつもサッソルンゴに背を向けてずっと登りが続きます。しかもだんだん遠ざかります、くく。

おすすめの「時計周りルート」の場合、我が家のようにサンタクリスティーナのコルライザー乗り場の近くに宿泊することをおすすめします。あるいは、セルヴァとコルライザー乗り場の間のどこかです。サンタクリスティーナの中心はコルライザー乗り場よりもさらにセルヴァから遠いところにあります。

🐬でも私は修行をしたいんだ、厳しいルートの方がいい、という健脚でストイックな方はどうぞ、セルヴァから攻めちゃって下さい。セルヴァから登り高低差は1187m、山頂までずっとサッソルンゴに背を向けてひたすら登ります。帰りはたとえコルライザーに乗ってサンタクリスティーナまで降りても、サンタクリスティーナからセルヴァへはまた登りになります(高低差135m)

コルライザー乗り場には駐車場もあるので、他の場所に宿泊している人、あるいはコルライザー乗り場から徒歩では遠いサンタクリスティーナのどこかに宿泊している人も心配いりません。駐車場に車を止めておいてぐるっと1周まわって来れますよ。

👦ちなみにガルディーナ渓谷のバスやロープウェイが乗り放題になるパスもあるよ、子供割引もあるで〜

時計まわりルートだと1周する所要時間は5時間半くらいです。

一方、あまり時間がない人は下りでセルヴァへは向かわず、コルライザーで同じ場所に降りてくれば4時間くらいで山頂まで登って帰ってこれるかな(コルライザー乗り場スタート・ゴール)

山頂から何が見える

コルデラピエレス山頂でくつろぐ登山客たち
コルデラピエレス山頂でくつろぐ登山客たち

山頂から正面にドロミテで一番美しい山と言われるサッソルンゴ(標高3181m)が丸見えです。

その眺めは一生忘れることができないくらい絶景の景色です。

それから少し首を左に回せばセラ山群、右に回せばこれまたガルディーナ渓谷の名峰サッソリガイス(3025m)の急峻な頂も見えます。うひぁー。

我が家が歩いたルート

コルライザーの終点付近
コルライザーの終点付近

サンタクリスティーナ村のホテルガーデニアを出発、そこから徒歩5分のコルライザー乗り場でゴンドラに乗って終点(2106m)まで一挙に上昇。

コルライザーの終点からトレッキングスタート。リフージョフィレンツまでおよそ10分、そこから森林限界の上に出るまで30分、森林限界からさらに上のFURCELA DE PIZAまで40分です。

そしてFURCELA DE PIZAからコルデラピエレス山頂までおよそ1時間です。

山頂からの下りは別の記事で説明しますが、リフージョステヴィアまで40分、ステヴィアからセルヴァまで1時間半、セルヴァからホテルガーデニアまで30分、という行程でした。

行程中リフージョが2つあるので、飲み物や食べ物(寝るところまで)は買うことができます。

持ち物・服装

リュックを背負って崖の急斜面を登る次男
リュックを背負って崖の急斜面を登る次男

持ち物はミネラルウォーター、携帯食、サングラス、長袖のシャツ、ウィンドブレーカー、トレッキングマップ、です。それらをリュックサックに入れて、歩きました。

紫外線が強いのでサングラスは必携です。帽子は風で飛ばされるかも。

シューズは普通のスニーカーかトレーニングシューズ、服は速乾性のあるスポーツウェア(サッカーウェア)でした。

⛰子連れトレッキングの楽しみ方・持ち物・服装など(広告じゃないぞえ〜)

我が家が歩いたルートを写真で紹介

サンタクリティーナのコルライザー乗り場
コルライザー乗り場と駐車場

サンタクリティーナのコルライザー(ロープウェイ)乗り場。我が家が泊まったホテルから100mほどのところにあります。

コルライザーの片道料金(2020年1月現在)は大人14.5ユーロ、子供(6-13歳)10ユーロです。*我が家が乗車した時は大人12ユーロ、子供10ユーロでした。

コルライザー基本情報

  • 住所:Str. Raiser, 65, 39048 Santa Cristina Valgardena BZ, イタリア
  • 電話:+39 0471 792089
  • 公式サイト:http://www.colraiser.it/en/

コルライザー乗り場の地図

ゴンドラに乗る次男

高速ゴンドラに乗ります。

ゴンドラの終点とサッソルンゴ

2106mにあるゴンドラの終点。おお〜〜サッソルンゴ!

ゴンドラの終点にあるホテル兼レストランのテラスを歩く次男

ゴンドラの終点にあるホテル兼レストラン。ちょーいい眺め!天気も最高だ。

ゴンドラの終点にあるホテル兼レストラン

ここからトレッキングスタート!緑の高原にトレイルが伸びている気持ちのいいコースだぜ。

トレッキングしながら見えるサッソリガイス

ガイスラー山塊とサッスリガイスを左手に見ながら進みます。ここからリフージョフィレンツまでは下り。なんだ、山登りに来たのに、うへ。

リフージョフィレンツ

前方にリフージョフィレンツが見えてきました。

リフージョフィレンツの入り口

コルライザーを降りてここまでなだらかな下りコース、ここまでの所要時間は10分ほどです。

リフージョフィレンツの基本情報

素泊まりは1泊26ユーロから、朝食は10ユーロです。6/1〜10/13 まで営業。

リフージョフィレンツの地図

リフージョフィレンツを出発

リフージョフィレンツを出発。まだ下るのか、登りに来たのに、あひゃ。

トレイルの道案内

コルデラピエレス山頂まで17Bのトレイルで2時間半、と表示されています。実際はここから2時間10分ほどでした。

これから登る岩壁を見上げる次男

これからこの岩壁に登るのだ、う〜〜ん。

なだらかな登りコース

最初のうちはなだらかな登り。

森林限界の上限

森林限界の上限まで来ました。リフージョフィレンツからここまで30分くらいでした。

サッスリガイスが見えます、うは。

登山する次男の後ろ姿

だんだん斜面が急になってきたぞ〜さん、ぞぉ〜さん。

ここからFURCELA DE PIZAまでが一番きついところかな。

森林限界の上限からFURCELA DE PIZAまで、40分くらいです。

大きな岩がゴロゴロ転がってる急斜面コース

大きな岩がゴロゴロ。写真で見るよりずっと急斜面です。

まだまだ登ります。

なんとか上の方まで登ってきました。

おお〜ガイスラー山塊のサッスリガイスがよく見える!

FURCELA DE PIZA付近から下を見下ろす

下を見るとこんな感じ、ひゃぁ〜、怖ぇ〜!こんな急斜面よく登ってこれたな。

空中に突き出た岩の上に立つ次男

ここはインスタ映えスポット!

写真で見るほど怖くないですよ、へへ。

休憩する小さな子供ども

こんな小さな子も登ってきてました、わおー!

FURCELA DE PIZAで休憩する次男

FURCELA DE PIZAでちょっくら休憩。水を飲んだり携帯食を食べたりします。

リフージョフィレンツからここまで約70分、森林限界上限から40分でした。

ここから写真奥へ続くトレイルがコルデラピエレス山頂へのルートです。

山頂目指して歩き出す次男

では山頂目指して歩き出そう、おぅ〜。

なぜか走り出す次男。

振り返って見える景色

途中で後ろを振り返るとこんな景色です。

前を向いて進むしかない。

コルデラピエレスの岩壁と山頂

どうやらあれがコルデラピエレスの山頂か?

近くに見えるけど歩いても歩いてもなかなか近づけないんだよね〜、ふ〜。

岩壁の下をトラバースする次男

前を行く人があんなに小さいよー、ひえ〜。

写真ではわかりにくいけど、とてつもなく広い場所です。

こういうのをトラバースって言うんだっけ?岩壁の下を横に横断すること。

ヴィアフェラータを進む

岩壁下のトラバースが終わって次は板の上を進むヴィアフェラータです。

最難関箇所

この石柱みたいな出っ張りをまわり込むところがおっかねーんだ。ロープ離すなよ!

途中の岩場で遠くを見る次男

ヴィアフェラータが終わったら、右に左にクネクネと登っていきます。

頂上はもうすぐ

だいぶ登ってきたぞ。

岩に手をついて登る次男

サッスリガイスが同じ目線の高さになった。

もうすぐ頂上です、うひゃぁ〜!元気復活、うひゃぁ〜!

セラ山群

平らになった、もう登りきったのかな?セラ山群が見える。

コルデラピエレス山頂に到着

そしてついにコルデラピエレス山頂に到着!

すげ〜眺め。みなさんくつろいでいますね〜。

山頂でサッソルンゴを背景に次男の登頂記念写真

山頂でサッソルンゴを背景に登頂記念写真。

お疲れ!

まとめ

いかがでしたか。

コルデラピエレスはそこそこ難易度があるので、登頂した時の達成感、充実感は最高です。何より山頂から見える景色が素晴らしい。親子で登頂すれば感動体験を共有でき一生の思い出になりますよ。旅育効果も抜群です!

参考記事(旅育6つのメソッド)

ドロミテへ行かれたら是非トライしてみてください。

この記事があなたの子連れイタリア・ドロミテ旅行の参考になったならとても嬉しいです。

それではまた世界のどこかでお会いしましょう、チャオ!

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