【個人手配ミラノ子連れ(3歳、5歳)旅行記】ドウォーモ登頂・最後の晩餐・ユーロスター
💓ども、チャオ、ボンジョールノ、子連れ海外旅行をこよなく愛するイルカパパです。
3歳と5歳の息子2人連れて家族4人で個人手配イタリア旅行を楽しんでます。今回のブログ記事は旅行6日目にフィレンツェから日帰りで観光したミラノの様子を紹介します。
子連れミラノ旅行の楽しみ方、スケジュールの立て方、子供の反応など参考にしていただければ嬉しいです。
本日のスケジュール
- フィレンツェ郊外のアグリツーリズモ出発 7:00
- フィレンツェ駅到着 7:30頃
- フィレンツェ駅をユーロスターで出発 8:13
- ミラノ中央駅に到着 9:53
- 美術館のようなミラノ中央駅を観光したあとタクシーでミラノ大聖堂へ 10:30頃
- ミラノ大聖堂ドウォーモ登頂
- ヴィットーリオエマヌエーレ2世のガッレリアを散策
- ランチにミラノ風カツレツを食べる 12:00頃
- スカラ座からモンテナポレオーネ通り周辺を散策 13:30頃
- トラムでサンタ・マリア・デッレ・グラッツィエ教会へ移動 14:30頃
- 最後の晩餐鑑賞 15:00
- サンタ・マリア・デッレ・グラッツィエ教会近くでジェラートを食べる 15:40頃
- ミラノ中央駅発 16:40
- フィレンツェ駅到着 18:30
- アグリツーリズモ帰着 19:00頃
本日の懸念材料
- フィレンツェ駅の駐車場が満杯でないか
- 駐車料金はいくらか
- フィレンツェ〜ミラノの電車は定刻通り運行されるのか
- ミラノ中央駅からドウォーモ広場までの移動時間
- ドウォーモから最後の晩餐の壁画がある教会までの移動時間
- 日本から予約した最後の晩餐鑑賞チケットは有効なのか
- 子供たちがおとなしく最後の晩餐を鑑賞してくれるか
子連れでミラノへ
ミラノはファンション・モードの世界的流行発信地であるばかりでなく、イタリア経済・金融の中心都市でありイタリア最大の都会(広域都市圏人口がイタリア最大)。大人だけの旅行なら、ミラノでは最低でも2~3泊して観光や、都会ならではグルメ、ショッピング、街遊びを楽しみたいところだ。
しかしそのプランでは子供が退屈してしまう。買い物やグルメは小さな子ども、特に男の子は全く興味がない。子どもが喜ぶのは、プールや公園で遊ぶ、森や海など自然の中で遊ぶ、動物を見る、乗り物を見たり乗ったりする、ことなど。
それでなくてもミラノに子連れで数日滞在するのには大きな問題がある。ホテルの宿泊料がとってもお高いということ。それはミラノに限らずヨーロッパの有名観光地に共通していることだが、ミラノもその例外ではない。ビジネスホテルに毛の生えた程度のホテルが、1泊2万、3万もする。物価もホテル代も安い東南アジアへ旅行されたことのあるご家族ならそのあまりのコストパフォーマンスの悪さに愕然とされるに違いない。おまけにヨーロパでは「消防法の規制」で1部屋に2人までしか泊まれないことが多い。我が家のように家族4人だとコストパフォーマンスの悪い部屋を2部屋抑えなくてはならなくなり、こりゃまたとんでもなく痛い出費になってしまう。
当然、1泊2万円前後の安ホテル(それでも2部屋手配したら4万円!)では、広い庭もプールも、スパなどのゴージャスな施設もない。
それからホテルから一歩出たら車がばんばん走っている、という環境も子どもにはよくない。人通りが多い場所なら、あはあは笑いながら勝手にホテルから飛び出してしまったこどもの行方は保証できません。
まあ子連れ旅行にネガティブな材料を並べてきましたが、それでもミラノは素晴らしい。せっかくのイタリア旅行で、ミラノへ行かないよりは行ったほうがいい。その一方で、せっかくミラノへ行くのだから何日か滞在してゆっくりしたいという気持ちを抑え、アグリツーリズモのあるフィレンツェ郊外から日帰りで子連れミラノ旅行を楽しめるプランを考えた。
ネットでフィレンツェーミラノの電車を調べたら、早朝発/深夜着というハードなスジュールを組まなくても、ミラノ観光は出来る。朝8時13分にフィレンツェ駅を発ち、夕方6時半に戻って来る、というスケジュール。子連れにも余裕のプラン。またカッコイイ電車に乗るのは子供にとってなかなか魅力的なイベントだ。
あとはそのおよそ7時間のミラノ滞在で何をするかだ。小さな子ども連れなので、大人の都合であっちこっち駆けずり回るのではなく、余裕を持ってミラノで訪れるスポットを2箇所に絞る。そのときのポイントは、断捨離。あれもやりたいそこにも行きたいという中から、2箇所だけに絞る。自分の心を静かに見つめなおし、ミラノでしかできないことは何か?、ミラノに行きたい理由の本当の理由は何か?を考える。そしてそれ以外はすべてあきらめる。
こうして出来あがったのが、最後の晩餐鑑賞、ドゥオーモ登頂、というプランだ。それにランチには「本場ミラノ風カツレツを食べる」というアクティビティを入れる。これで3スポット。
さらに時間が余ればモンテナポレオーネ通りあたりでさくっとショッピングもできるかも。
フィレンツェ駅の駐車場
7時過ぎにアグリツーリズモの部屋を出てフィレンツェ駅に向かう。途中アルノ川越しに朝もやに霞むドゥオーモの美しい姿が現れる。
フィレンツェ駅は地下4階まで巨大な駐車場になっており相当なキャパシティーだ。広いのでどこに車を止めたか覚えておく必要がある。駐車料金は1時間3ユーロ。旅行前に懸念していた「駐車場が満杯だったらどうしよう」「駐車料金が高かったらどうしよう」という懸念が杞憂に終わって一安心。*駐車料金は想定より少し高くつきましたが許容範囲内でよかった
駅構内のマクドナルドでママと子供達は朝食を買い、私はバールでパニーニとカフェラテを買い、電車に乗り込む。
8時13分発の特急ユーロスターは定刻より2分遅れでミラノに向けて動き出した。
2つのユーロスター
時速250kmでイタリア主要都市間を快走するイタリア版新幹線ユーロスターは英仏海峡トンネルでロンドンとパリ、ブリュッセルを結ぶ国際超特急列車ユーロスターより1年早い1993年の開業だ。同じ名前でまぎらわしいがもともとこの商標権はイタリア最大の自動車メーカー、フィアット社が保持しており初代イタリア/ユーロスターの車両製造をフィアット社が担当した。
話し合いの結果、英仏海峡国際列車の方は全て小文字を使用する事で折り合いがついている。
座席と車内サービス
ユーロスターの1等車は対面の4人掛けで席はゆったりしていてセンターにテーブルがある。りゅうは料金がかからないので満員の時はひざに抱いていなければならない。
飲み物とスナック類の無料サービスがあり、また食堂車も付いている。
なつかしい光景
車内で携帯電話をマナーモードにしてる人は皆無でそこらじゅうでおしゃべりし放題。着メロも普及初期段階なのか「これすごいだろう」と自慢するようにしばらく鳴らし続ける、着メロ先進国の日本人にとってはちょっぴりなつかしい光景だ。(2003年当時)
ミラノ中央駅に到着
そうこうしているうちに電車はミラノ中央駅に到着した。ミラノ旅行でしぼりしぼった子連れミラノ旅行で絶対行くべき2つのスポット、最後の晩餐とドウォーモ登頂に食えて、実はもうひとつミラノで絶対に行くべきスポットがある。
それはミラノ中央駅。ヨーロッパ各都市の主要駅に見られるように、ミラノ中央駅も「行き止まりの駅」だ。(ベルリン中央駅やプラハやウィーン、ブリュッセルは行き止まり式ではなく通過タイプの駅)
ミラノ中央駅は、年間約145億人の旅客が利用するイタリア国内とヨーロッパ各都市を結ぶ巨大なターミナルステーション。
1864年の開設後、1931年に著名な建築家ウリッセ・スタッキーニ氏の設計で現在のミラノ駅舎が完成した。まるで建物そのものが美術館のように豪華で「世界で最も美しい駅」と称えれている。
「行き止まりの駅」という旅情たっぷり感と、芸術作品のように華やかな駅舎は子連れ旅行者以外でもおすすめ、一見の価値あり。
このミラノで絶対行くべきおすすめスポットを先のプランのところではあえて記述しなかったのは、ミラノ駅は到着時と帰るときに必ず通るから。まずはこの素晴らしい駅舎の建物、内装、そして何より「ヨーロッパ大都市の行き止まりの駅」の旅情たっぷりの雰囲気を堪能するところから始めよう。
ちなみにミラノは英語で発音すると「ミラン」となる。入試や英検のヒヤリングテストでひっかけ問題としてたまにさりげなく出題されるので、この機会に覚えておこう。
ミラノ中央駅の地図
ミラノ大聖堂ドゥオーモ
ミラノに到着して中央駅を見学し、そのあとに向かったのは町の中心にある大聖堂。フィレンツェのドウォーモに続き、ミラノのドウォーモも子連れで登頂しようというもくろみだ。
世界屈指のゴシック建築と讃え称されミラノの象徴として市の中心部に君臨する大聖堂は、1386年の着工から実に500年という気の遠くなる年月を経て完成に至った。正面から見上げるとまさに息を飲む美しさ。正式名称はサンタ・マリア・ナシェンテ教会。これは「生まれつつある聖母のための教会」という意味。これまたミラノ観光で必見の名所スポットだ。
ちなみにドウォーモの屋上はヴィスコンティ監督の映画「若者のすべて」のロケ地。
ミラノ大聖堂子連れ登頂
🐬ドウォーモ内部見学チケットの料金は、内部+ドゥオモ美術館で3.5ユーロ、屋上はエレベーター利用で13.5ユーロ、階段で9.5ユーロ。
(*2020年1月現在の料金。我が家が登った2003年は内部見学は無料、エレベータ利用は5ユーロだった)
ミラノのドウォーモはエレベーターで簡単に登れるので、フィレンツェのドゥオーモ登頂と比べると、登ったあとの爽快感はない。また屋上からの眺めもミラノの街並みがパノラマで展開するほどには見晴しも良くない。が、間近で見る建物の装飾、彫刻や柱の上に立つ135の守護聖人像などは見応えがある。
フィレンツェのドゥオーモに登ったときは、頂上まで階段だったので子ども達に「ご褒美」としてジェラートを買った。今回は子連れとはいえエレベーターで簡単に登ったので、ジェラートは買わなかった。すると「ドゥオーモに登ったらジェラートを買ってもらえる」と思い込んでいた次男のリュウが猛烈に怒った。
結局、あとで買わされるはめになった。
ミラノ大聖堂の地図
500年の歳月を経て完成したミラノのドゥオーモ。屋上からは彫刻群をまじかに見る事が出来る。屋上からの景色(フィレンツェのドウォーモほどよくない)をしばし楽しんだら、いよいよミラノに来た最大の目的、「最後の晩餐」の壁画を鑑賞しに行こう。
レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐子連れ鑑賞
サンタ・マリア・デッレ・グラッツィエ教会付属修道院の食堂の壁にレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「最後の晩餐」はまぎれもなくルネッサンス期の最高傑作といえる芸術作品だ。その斬新な手法やダ・ヴィンチの謎掛け等過去500年にわたり多くの人々が解説してるので今さら私ごときが何かを語るつもりはないが、ひとつだけお伝えしたい事がある。
第二次世界大戦の末期、連合軍の空爆を受けてこの修道院の食堂は崩壊したということ。しかし奇跡的に壁画が描かれた壁だけ残り、この人類の宝というべき作品は生きながらえた。ダ・ヴィンチの情熱が宿っているが故の業か。
1979年から20年以上にわたる修復作業の結果、この作品が描かれた当時の姿に近い状態で向き合えるのは、現代に生きる我々の大きな喜びと言えるだろう。
小さな子供に絵画鑑賞?
ウッフィツィ美術館やルーブルの人込みの中、子供を何時間も連れまわすのは酷だ。幸か不幸か「最後の晩餐」の鑑賞は15分で完全入れ替え制になっている。1回に入れる人数は25人まで。作品は壁一面に大きく描かれており、子連れでも無理なく鑑賞出来る。また絵の構成自体が物語性を帯びており作品の中の人物が今にも動き出しそうだ。いわば大きな紙芝居を眺めている感覚で子供にとっても15 分はあっと言う間に過ぎるだろう。
我が家では子供達にあらかじめ作品の背景等を説明し登場する12人の使徒の反応や誰が裏切り者か探そう、と子供の興味を惹く工夫、をそれなりにしておいた。
予約の仕方(2020年4月現在)
「最後の晩餐」を鑑賞するには前日までの予約が必要。
イタリア以外の国からの電話番号39 02 92800360。
予約受付時間は月~金9時-17時30分、土曜9時-13時30分、日曜休み。
予約は英語及びヨーロッパ主要言語で日本語は不可。
予約が取れたら予約番号を控え、当日は予約時間の30分以上前までに、修道院入り口横のチケット売り場でチケットを購入しないと予約が無効になる。(私達は予約番号を忘れてしまったが名前と人数で確認が出来OKだった)
入場料8ユーロ、日本語解説ヘッドフォン5.5ユーロ、ただしヘッドフォンを借りるにはIDが必要。
ピークシーズンは1ヶ月以上前でないと予約が取れないこともある。
*ウェブサイトから予約をする場合は下記を参照して下さい。尚、日本語での予約代行業者は別途手数料が必要になります。
- ●HPから予約する場合の公式ページ(英語、イタリア語)
- ●イタリアンネットのHP/日本語で予約可能、手数料別途必要
- ●予約代行
最後の晩餐の地図
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【ミラノ子連れ(3歳、5歳)旅行記】のまとめ
こうして我が家は、最後の晩餐鑑賞、ドゥオーモ登頂、本場ミラノ風カツレツを食べる、というミラノでの目的を無事達成することができた。それに美術館のようなミラノ中央駅見学、ヴィットーリオエマヌエーレ2世のガッレリアでウィンドーショッピング、スカラ座からモンテナポレオーネ通り周辺の散策、ジェラートを食べる、というおまけまでついて。
もちろん大人だけの旅行なら、もっと長い時間滞在しもっと深くミラノを楽しむべきだろう。
しかし小さな子連れで、子どもが興味を持ちつつ大人も満喫できるという、子どもと大人の最大公約数的なプランとしては今回のミラノ旅行の内容はかなりパーフェクトに近いと自負している。そして実際プラン通り行動できそのうえでミラノのエッセンスを満喫することができたことに満足している。
ミラノのいいとこ取りだけしたような旅行だが、滞在しているフィレンツェ駅に帰ってきたのは夕方6時半。スケジュール的にも無理のないものだった。
このブログ記事があなたのイタリア・ミラノ旅行の参考になったならとっても嬉しいです。
それではまた世界のどこかでお会いしましょう、チャオ!
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