アスペンドス遺跡の古代ローマ円形劇場
アンタルヤから30分くらい走ったところでバスは幹線を折れ山側の細い道に入って行く。
それにしても、ここまでずっと立派なハイウェイが続いていたのには驚いた。
イスタンブールや首都アンカラならともかく、中心から遠く離れた地方都市にも、こんな立派なハイウェイが整備されているなんて。
アスペンドス遺跡
トルコと言えばもっと雑然とした開発途上の国というイメージが強かったが、これはもう立派な先進国だ。
さて細い道に入ったバスは、小さな山村の間を縫うようにゆるやかな坂道を登ってゆく。やがてじゃりが敷き詰められた、広い駐車場で止まった。どうやら今日最初の目的地、アスペンドス遺跡に到着したようだ。
アスペンドスについて説明するコンチャイ
アスペンドスは紀元前1000年頃に建設された、古代ギリシャの植民都市。アンタルヤの東およそ35km地点にあり、農耕に適した肥沃な土壌と、エルリメドン川の水上交通の要所として、繁栄を謳歌した。アクロポリスを中心に広がる古代の都市遺跡だが、目玉は世界で最も保存状態がよいとされる古代ローマ劇場。紀元2世紀に建てられた小アジア最大級の円形劇場で、ほぼ完璧に近い状態で保存されている。
半円形の観客席は、中央通路を隔てて上下に分かれ、一番上段には、荘厳な柱廊がぐるっと観客席を取り囲んでいる。また、舞台の背景にある壁には、イオニア式、コリント式双方の装飾が施されている。楽屋や舞台もきれいに残り、今でも現役として活躍できそうな状態だ。実際、毎年6月には、アスペンドス国際オペラ・バレエフェスティバルが開催され、世界中から大勢の観光客がやってくる。
世界中で最も保存状態がいい古代ローマ劇場
遺跡の入場料は10YTL。
開場は午前8時から午後5時まで(夏期は午後7時まで)。
駐車場入り口に入場チケットの販売ブースと、お土産ショップがある。
トイレは遺跡の入場ゲート横にあり、とっても清潔。
入場ゲートが自動改札なのには、はたまたびっくりした。ここまでやるか、トルコ。