キプロスのディナー
夕方船はキプロスを離れ、次の寄港地であるトルコに向かっている。
今夜のさよならキプロスディナーでは、シェフのあいさつがあるらしい。
明日トルコで、船を下りる人が何人かいるので、今夜はプチ・プチ・お別れディナーになるのとのこと。
クリスマスイブのイブみたいな、ってなんじゃそりゃぁ~~!!
キプロスのディナー
ちなみにドレスコードはセミカジュアル。
そういえばわたしたちも、あさっての朝、サントリーニ島で船を下りるから、明日のディナーがお別れナイトになる。
船に乗ったのが、つい昨日のような気がするのに早いもんだ~。
サーモンのカルパッチョ / ミラノ風カツレツ、ヤバい! / さりげなく本の宣伝♪
スパゲティミートソース
「コンバンワー、オゲンキデスカ?」
午後7時にレストランへ行くと、わたしたちのテーブル係のレイモンドが明るく迎えてくれた。ちょっと教えたばかりの日本語をさっそく使うあたり、さすが国際航路のスタッフだ。いつものテーブルに案内され、サーモンのカルパッチョや子牛のカツレツミラノ風、それに濃厚なクラムチャウダースープなんかをてきぱきとオーダーする。
あ、ビールとグラスシャンパンもね。
こどもたちは大のお気に入りになったスパゲティミートソースをオーダー。この船のスパゲティは世界一うまいんだって。スパゲティに粉チーズをさっとかけたり、ナプキンでこどもたちに手品を披露して楽しませたり、レイモンドはプロの中のプロだ。以前は、レイモンドのように東南アジアの人は、クルーズ船に職を得ても、決してゲストの前に出る仕事はまかされなかったと言う。洗濯物を洗ったり、トイレ掃除や皿洗いなど、ゲストと接する事のない雑用を担当していた。
それが、世の中の流れの変化か、人件費高騰のためか、レストランでの接客や、客室係などをまかせられるよになってきたのだと言う。
そのチャンスを逃さまいとがんばるレイモンド。
デザートも美味しいよ
こどものキャリア教育について
そういえば、最近こどものキャリア教育という言葉を、日本でもよく耳にするようになった。キャリア教育とは、子どもたちが将来、社会人として 自立していく上で必要な力や勤労観・職業観を身に付ける教育だ。こどもが職業体験できる、テーマパークのような施設が人気を博しているし、学校で職業の種類や内容について話したり教えたりする機会が増えている。
世の中にはどんな職業があって、どんな仕事が自分に向いているのか探すことはとても重要なことだ。しかしそれ以上に、どんな職業であっても、その仕事に就いたあと成功するために必要な「基礎能力」を育むことは、もっと重要だ。その能力は、家庭でのお手伝いと、スポーツ体験で養うことができる。お手伝いは、仕事の尊さや、人の役に立てる喜び、責任感、思考力、段取り力、など社会に出て必要となる能力の基礎を体得できる。
もちろん、最初は上手くいかなくても、むやみに親が手出ししないこと、うまく出来た時はきちんと褒めてあげることが大切。我が家ではこどもたちが小さい頃から、家事を分担し、誇りと責任を持って、取り組ませている。
また、こどもはスポーツを通じて、練習をして上達する喜びや、自信、集中力、忍耐力、自己管理技術など、やはり、職業に就いたあと、大きく伸びるための基本的な能力を養える。特に野球やサッカーのような団体競技では、チームワークや組織の力学、社会性なども同時に学べる。スポーツに関しては我が家では、カイは3歳から、リュウは2歳からサッカーチームに入り、腕ならぬ足を磨いている。小学校にあがったら野球チームに入るとして、それまでの間からだを鍛える目的でサッカーをやらせたのだが、本人たちがはまってしまい、もう抜けられなくなってしまった。
ナプキンを使った手品 / ロビーでひとやすみ / ラウンジでは生演奏をやっている
あこがれの職業に就いたからと言って、すぐに責任ある仕事をまかせてもらえるわけではない。その仕事で実績を積み上げ、信頼をかちとっていかなければ、大きなステップへは進めないのだ。
職業に就くことは、ゴールではなく、そこから何十年も続く、長い長いマラソンレースの、ほんのスタートに過ぎない。
つきつめて考えれば、子供の教育とは、その子が社会に出たあと、世の中や人のために大いに貢献できる能力を養うこと、ではないかと思う。
レストランの責任者とシェフと