地球のへそと呼ばれる不思議な石・テピトオテヘヌア

2019年2月1日

テピトオテヘヌア

島が持つたくさんの名前

テピトオテへヌア地球のへそと呼ばれる石

イースター島という島名は、西欧人としてはじめてこの島に上陸したオランダ人、

ヤコブ・ロッゲフェーンによってつけられたもの。

彼がこの島を「発見」した日が

ちょうど復活祭(イースター)の夜だったので

「イースターアイランド」としたのだ。

現在チリ領であるこの島は、

スペイン語で「復活祭の島」を意味する

「イスラデバスクア」と名付けられている。

まあ、どっちにしろキリスト教に関連する名前だ。

それに対し島人たちは自分たちの島を

「ラパヌイ」

とよんでいる。

「大地」あるいは「大陸」という意味。

現在のように飛行機もロケットもなかった時代、

絶海の孤島に住む島人たちは、

自分たちの島こそ地球の中心であり、

ただひとつの大陸と考えていたとしても不思議ではない。

そういえばイースター島にはもうひとつ別の呼び方がある。

「テピトオテヘヌア」

意味は「地球のへそ」。

島の北海岸に、まさにその名前の遺跡がある。

別名「光のへそ

とも呼ばれる「テピトオテヘヌア」は、

アフの上まで運ばれたモアイでは最大の

「モアイ・パロ」

のすぐ近くにあった。

遺跡の前で  

地球のへそと呼ばれる不思議な石

アフトンガリキからバスに乗って、

イースター島最東端の半島の根元を北上し、北海岸に出る。

それから海岸沿いに少し西へ進んだラペルーズ湾のすぐ近くに、

円周約2.4mのそのまん丸い奇妙な石はあった。

波打ち際近くのサークル状に囲まれた低い石の壁の中に、

ほぼ球形の、表面をやすりで磨かれたような大きな石が置いてある。

そしてその石を縮小したような4つ石が、

その周りに配置されている。

いくらイースター島の島人が、モアイ作製でみせたように、

石を加工する技術に長けていたとしても、

これほど完璧にちかい球形のものを作れるのだろうか?

伝説によると、

島に最初にやってきたホトゥ・マトゥア王が持ってきた、という話しらしい。

さらに不思議なことに、

この中心の球形の石は

磁気を帯びており、

方位磁石を近付けると針があらぬ方向に

ぴょーん、ぴょーんと振れるのだ。

まあ不思議なことはおいとて、ガイドさんの説明を聞こうではないか。

えーなになに、島の言い伝えでは、

この石に額をつけて願いごとを念じると叶う

という。

え~そっちのほうが不思議ですー

小さいお子チャマからどうぞ、

とすすめられたのでカイとリュウが最初にトライ。

っておいおい、

おへそじゃなくておでこをくっつけるんだよ

おへそはその石の名前じゃいかー!!

そのあとみんなも順番に石壁の中に入って、

地球のへそと呼ばれるその石におでこをくっつけていました。

テピトオテへヌア 

 アフテピトクラ遺跡に倒れている巨大なモアイ・パロ / 幻想的なイースター島の風景

アフテピトクラ

石がある場所は「アフテピトクラ」遺跡。

石から内陸に少し戻ったところには、

巨大なモアイが

胴体とまげの部分がバラバラになって

うつ伏せに転がっている。

パロという名のこのモアイは、

アフまで運ばれたモアイとしては最大のもで

高さ10m、重さ80トンもあるという。

これだけ巨大なモアイが、

島の南海岸のラノララクから

6kmもの距離を運ばれてきたとは

にわかには信じがたい。

地球のへそといい、

巨大なモアイ/パロといい、

知れば知るほど、

不思議が深まって行くイースター島の遺跡観光だった。