世界遺産・ヴァレドメ自然保護区のココデメール
💕ボナプレミジ!マリンスポーツ歴40年のイルカパパです☆今回は「インド洋の真珠」「地上最後の楽園」と讃えられるセイシェル共和国に2人の子供(小3、年長)を連れ家族4人で旅行をしてきました。
セイシェルの銀行で両替をすませ、レンタカーのエンジンをふかします。まず目指すのは、プララン島中央部にある世界遺産「ヴァレドメ自然保護区」。どんな感じの場所なんでしょうか。
セイシェル子連れ旅行のスケジュール
- 1日目 モルジブからシンガポールで乗り換えてセイシェルヘ ヴァレドメ自然保護区 プララン島
- 2日目 3島クルーズツアーに参加 プララン島
- 3日目 ラディーグ島へ移動 サンセットクルーズ ラディーグ島
- 4日目 午前中ココ島クルーズ 午後ホテルのプール&ビーチ ラディーグ島
- 5日目 アンスココトレッキングツアー 島の北海岸へサイクリング ラディーグ島
- 6日目 午前中ホテルのプール&ビーチ 午後移動
- 7日目 シンガポールで乗り継いで帰国
インドに流れ着いた不思議な種
植物の種ってふつーごま粒みたいに小さなものだと思っていた。中にはいくらか大きい種もあるけど、まあ大きいと言ったってせいぜいすいかの種くらい。
あとひまわりの種とか、カボチャの種、桃の種はけっこう大きいね、
それから柿の種、
ってそれはお菓子だから~。
ココデメールというヤシの木の種は、種なのにナント直径55cm、重さが20kgもある。
そしてなぜか
女性の下半身
みたいなちょっとエッチな形をしている。
人類がまだセイシェルの存在もココデメールの存在も知らなかった昔、インドの海岸にこの不思議な種が流れ着いた。
人々は大騒ぎ。いったいコレは何だ!?海の底に生えてるヤシの実ではないか、いやいやこれこそエデンの園から流れ着いたものに違いない、と。やがてこの神秘的で不思議な種は、インドやヨーロッパの王侯貴族たちの宝物として大切に扱われていく。
ココデメールについて
種が不思議ならその種を宿すヤシの木、ココデメールもまたとても不思議な植物だ。
木は雌株と雄株に別れ、雄株の高さは30メートル(15階建てビルに相当)におよぶ。
扇を広げたような巨大な葉は2メートル以上の大きさがあり、まさに巨人のうちわという様相。ココデメールが立ち並ぶ森を歩くと、今にも巨人が出てきそうな雰囲気が漂う。あるいは自分たちが小さくなっちゃった映画「ミクロキッズ」の世界を見るよう。
樹齢は平均200年~400年と言われ、中には800年を越すと推定されるものもある。また雌株が受粉してから種ができるまで40年近くかかるというのも、他の植物にはない特色。
しかしこの世界最大の種を宿すヤシの木、ココデメールの最も不思議なところは、そこじゃあない。それはこの木が、このヴァレドメ渓谷と隣のキュリーズ島でしか育たないということだ。
クーロン人間を作り出せるほどバイオテクノロジーが発展した現代にあって、なぜこの木が世界でここにしか生えないのか?
その理由はいまだに解明されていない。
ブラックパロット
旧約聖書「創世記」に登場するエデンの園は地上の楽園と讃えられている。
禁断の木の実を食べたアダムとイブは、その楽園を追放されたが、あまりにそこが好きだったため、密かに戻り、木に姿をかえて暮らしていたのかもしれない。
そのアダムとイブが姿を変えた木こそココデメールであり、だとしたらこの木がセイシェル以外では育たない理由にも納得いくのではないか。
セオシェルには、満月の夜、愛しあっているココデメールを見てしまった者は、
黒いオウムに姿を変えられる、という不思議な伝説がある。
*セイシェルブラックパロットはこの森にしか生息が確認されていない珍鳥です。
ヴァレドメ自然保護区
ヴァレドメ渓谷は1881年、イギリス人、チャールズ・ゴードン将軍によって発見された。ここに自生しているふたごやし「ココデメール」は、この谷ととなりのキュリーズ島でしか自生できない。
苗を別の場所に持っていっても育たないそうだ。
ココデメールが覆い繁るヴァレドメの森には、ほかに5種類のヤシと28種類の植物が固有種として自生している。
またカメレオンやアシナシヤモリ(ってフツーにへびじゃん!)、この森にしかいないブラックパロット、セイシェルキアシヒヨドリ、セイシェルルリバトの三大珍鳥や、珍しいカタツムリも住んでおり、「自然の博物館」とも呼ばれている。
この保護区全体は、1983年ユネスコの世界遺産に登録された。
ちなみに「ヴァレドメ」とは「巨人の谷」の意味。
*「世界遺産」の制度が始まったのは1978年なので、1983年に登録された「ヴァレドメ」はかなり早い段階で世界遺産になった。
参考記事:子連れ世界遺産ランキング
行き方と入園料
プララン島滞在者は、ホテルからの送迎付きガイド付きツアーで訪れるのが一般的。
一方個人で行く場合、レンタカー、路線バス、タクシー、レンタサイクルの3通りの方法がある(もちろん徒歩でも行けますが、公園内でもかなり歩きます)
距離の目安はプララン島空港からおよそ6km、プララン島東海岸の港からおよそ4.3km。
保護区の駐車場は無料。
公園入り口の路線バスの停留所もある。
公園の入園料は12歳以上一律15ユーロ。ガイドは保護区の入り口付近に数人待機しており、料金は個別交渉。
わたしたちの場合は1時間15分コースで30ユーロだった(英語ガイド)。保護区内には30分から4時間までのトレイルが整備されており、入園料を払えば自由に散策できる。
ヴァレドメ自然保護区を子連れで訪れたときの写真
保護区の入り口と駐車場入り口
ヨコにある売店で入園料を支払う
入り口で待機しているガイドと料金の交渉をするママ
プララン島生まれのアルバートにガイドをお願いすることになった
さっそく保護区内へ入ろう
雌株のほうへ向って伸びるおしべ
これがココデメールのヤシの実。種はこの中に入っている
ココデメールの種とおしべを説明するアルバート
種は重くてこんない堅い
おしべの上を歩くトカゲ。体に花粉をつけたトカゲがめしべに触れると受粉する
バニラの葉っぱ
スパゲティみたい
この森にしかいない珍しいカタツムリ
ハリモグラが出てきた!
不思議な形のジャックフルーツ
セイシェルブラックパロットの鳴き声はするが姿は見えず。