バスツアーの終点プーノに到着して見たチチカカ湖の夜景はこの世のものとは思えないほど美しかった

2019年4月11日

フリアカ

フリアカを通過

プカラ博物館の見学を終えてバスに乗り込み、いよいよこのバスツアーの終点チチカカ湖畔の町プーノを目指します。そして今夜はチチカカ湖畔のリゾートホテルに泊まります。プカラからプーノまでノンストップ。途中、プーノ県の経済の中心都市フリアカを通過します。

下の写真はバスの車窓から見たフリアカの町の様子です。フリアカはチチカカ湖の北西に位置する人口およそ22万人の都市です。湖からは30kmほど内陸に離れているので、湖面を見る事は出来ません。土ぼこり舞う乾燥した平原に、古い建物が雑然と並び、通りは車や三輪タクシー、バイク、露店、人、ゴミで溢れています。近くにはシルスターニ遺跡があります。

フリアカには空港があって、ペルーの首都リマや、クスコ、隣国ボリビアとの間にフライトが運行しています。一方、今夜宿泊するプーノには空港がないため、私たちは、帰路もまたこのフリアカまで戻って飛行機に乗り、リマまで帰ります。

夕暮れのフリアカ

プカラからフリアカまではおよそ1時間50分くらいでした。

フリアカの市街地に入ると道路が渋滞していて、バスはのろのろ運転を強いられます。しかしフリアカの町を抜けるとまた速度をあげ、およそ50分くらい走ったところで、小高い丘を登る峠道になりました。ララヤ峠を越えてからずっと平原を走って来たため、バスがエンジンをうねらせながらくねくね坂道を登るのがちょっと新鮮に感じられました。

チチカカ湖が見えたー!

チチカカ湖の夕景

そして丘を登りきって峠の頂上に着いたとき視界が開け、窓の外に突然ばーっとチチカカ湖が見えました。

「おおーーチチカカ湖だ!!ついにこんなとこまでやって来たぞー」

と感激のあまり胸に熱いものがこみあげてくるのでした。

チチカカ湖畔の町プーノ

上の写真は翌日の朝、チチカカ湖畔の船着き場からプーノの町を見上げるようにして撮影した写真です。プーノはプーノ県の県都で、人口はおよそ22万人。チチカカ湖に面した丘の斜面に、びっしりと土色の建物が張り付くように建っています。ちょっと不思議な光景です。

プーノから隣国ボリビアとの国境までは80kmあまり。道沿いに車でボリビアまで行けますが、湖を定期船に乗って行く事もできます。

プーノバスセンターに到着

プーノに到着

では話をまたバスツアーに戻しましょう。

チチカカ湖が見えた峠から坂道を下り、町に入ってすぐのところでバスは止まりました。終点のプーノのバスセンターに到着したようです。時刻は午後5時。クスコを出発して10時間の長旅でした。

プーノバスセンターの待合室

迎えが来ない!また?

バスから降りて荷物を受け取ります。それからまわりをきょろきょろしながら向かえのスタッフを探しました。でもそれらしい人は見当たりません。

えーー、また来てないの??

マチュピチュからの帰りの時も、オリャンタイタンボの駅で向かえのスタッフがいなくて、1時間くらい待ったいやな記憶が蘇ります。リュウの体調が思わしくないし、長旅で私達も疲れ気味です。ここは早くホテルにチェックインして熱いシャワーを浴びたいのに、と心配しながらバスセンターの中をくまなく探しました。そのうちバスの乗客は誰もいなくなり、向かえに来ていた人たちもいなくなり、バスセンターの待合室には私達だけ取り残されました。

ここは決断するときです。

「しょうがない、タクシーでホテルへ向おう!」

チチカカ湖の夜景

ホテルに着いたときに見たチチカカ湖の夜景が美しかった

バスセンターの外に待機してたタクシーの運転手さんに、「ホテルまでどれくらいかかりますか?」と尋ねたら、「10分もかからない」とのこと。それならこのままタクシーに乗って行っちゃえ!と私たちはそのタクシーに乗り込みました。

「ツアーの送迎スタッフが来ないんです」

と話すと運転手さんは、はっはっはと笑いながら「ペルーではよくあることだよ」と言いました。

運転手さんの名前は「アドビ」、実は彼も地元の「ベストアドベンチャー」というツアー会社で働いているそうです。日本人の観光客が多いので日本語を習っておりカタコトの日本語も話せました。彼によると、チチカカ湖から1泊でウユニ湖へ行くツアーがおすすめとのことでした。

私も今回の旅行でウユニ湖まで足を伸ばせないか調べたのですが、まさかチチカカ湖から行けるツアーがあるとは思いもよりませんでした。それに日本で調べた時は、ペルーからウユニ湖があるボリビアへ入国するには、黄熱病の予防接種が必要とのことでした。黄熱病の予防接種は、受ける場所や日時が限定されているため断念したのです。もうこんな遠い所迄くる機会はないだろうし、それならここからあと1泊2日足を伸ばせば行けるウユニ湖にはぜひ行きたかった、と少し悔みました。

ホテルに到着した頃には夕映えになっていて、ホテルから湖面越しに見るプーノの夜景がこの世のもとは思えないくらい美しかったです。ちなみにバスセンターからホテルまでのタクシー代は5ソルでした。