タハイ遺跡の目を持つモアイ

2019年2月1日

タハイ遺跡の目を持つモアイ

タハイ遺跡

タハイ遺跡は、ハンガロア村の中心から歩いて10分ほどの便利な場所にあり

3つのアフと、7体の立っているモアイ、

住居跡、鳥小屋、炉、儀式のための広場、倒れたままのモアイ、などを見ることができる。

モアイのすぐ後ろは波うち際で、水平線に沈む夕陽をバックに、

モアイのシルエットが浮かびあがるシーン

写真などでもとても有名だ。

また遺跡のすぐ隣には、日本の凸版印刷の援助によって建てられた

「イースター島博物館」がある。

タハイ遺跡を観光する子供達 

              タハイ遺跡 / アフバイウリ

アフ・コテリクのモアイ

タハイ遺跡の目玉は、

それこそモアイの「目」だ。

遺跡のいちばん北側にある、アフ・コテリクのモアイは、

島で唯一、目がはめこまれている。

わたしは、目の入ってないモアイを見なれているせいで、

アフ・コテリクのモアイを見たとき

「こんなのモアイじゃないよ~!」

と思ってしまった。

しかし、どうやら

目があるのが、モアイ本来の姿らしい。

タハイ遺跡の目を持つモアイ

                     島で唯一目を持ったモアイ

モアイの目

モアイはラノララクの岩山で削り出され、運ばれ、アフに立てられて、

最後に目がはめこまれたのだと言う。

目がはめこまれてはじめて、

モアイはマナという霊力を持ち、信仰の対象として神格化したのだ。

部族間の争いによって倒されたモアイのほとんどが、

うつぶせになっているのは、

マナを封じるため目を粉々に打ち砕いたから、と考えられている。

以前より、倒れたモアイのまわりからは、粉々になった白色サンゴのかけらが見つかっていたが、

それはモアイを磨くためのものだと推測されていた。

ところが1978年アナケナの発掘現場から、

考古学者であり、当時島の知事でもあった、セルジオ・ラブ氏の手によって

「モアイの目」が発見された。

それは、白色サンゴの眼球と、赤色凝灰石の瞳でできており、

大きさは左右35cm、天地15cm、厚さ6cm。

これにより、アフにたっていたモアイは、

すべて「目」を持っていた

と考えられるようになった。

なお

現存する世界で唯一のモアイの目は、

イースター島博物館に展示されている。

(アフ・コテリクのモアイにはめこまれているのは、イミテーションの目)