タハイ遺跡の目を持つモアイ
タハイ遺跡
タハイ遺跡は、ハンガロア村の中心から歩いて10分ほどの便利な場所にあり、
3つのアフと、7体の立っているモアイ、
住居跡、鳥小屋、炉、儀式のための広場、倒れたままのモアイ、などを見ることができる。
モアイのすぐ後ろは波うち際で、水平線に沈む夕陽をバックに、
モアイのシルエットが浮かびあがるシーンは
写真などでもとても有名だ。
また遺跡のすぐ隣には、日本の凸版印刷の援助によって建てられた
「イースター島博物館」がある。
タハイ遺跡 / アフバイウリ
アフ・コテリクのモアイ
タハイ遺跡の目玉は、
それこそモアイの「目」だ。
遺跡のいちばん北側にある、アフ・コテリクのモアイは、
島で唯一、目がはめこまれている。
わたしは、目の入ってないモアイを見なれているせいで、
アフ・コテリクのモアイを見たとき
「こんなのモアイじゃないよ~!」
と思ってしまった。
しかし、どうやら
目があるのが、モアイ本来の姿らしい。
島で唯一目を持ったモアイ
モアイの目
モアイはラノララクの岩山で削り出され、運ばれ、アフに立てられて、
最後に目がはめこまれたのだと言う。
目がはめこまれてはじめて、
モアイはマナという霊力を持ち、信仰の対象として神格化したのだ。
部族間の争いによって倒されたモアイのほとんどが、
うつぶせになっているのは、
マナを封じるため目を粉々に打ち砕いたから、と考えられている。
以前より、倒れたモアイのまわりからは、粉々になった白色サンゴのかけらが見つかっていたが、
それはモアイを磨くためのものだと推測されていた。
ところが1978年アナケナの発掘現場から、
考古学者であり、当時島の知事でもあった、セルジオ・ラブ氏の手によって
「モアイの目」が発見された。
それは、白色サンゴの眼球と、赤色凝灰石の瞳でできており、
大きさは左右35cm、天地15cm、厚さ6cm。
これにより、アフにたっていたモアイは、
すべて「目」を持っていた
と考えられるようになった。
なお
現存する世界で唯一のモアイの目は、
イースター島博物館に展示されている。
(アフ・コテリクのモアイにはめこまれているのは、イミテーションの目)