アティニオス港からタクシーでフィラ、イアへ移動【サントリーニ島到着編】
ども!ヤサス!小2、小5の子連れ家族4人で地中海クルーズ旅行の後、サントリーニ島に上陸しました。
何の説明も受けないまま到着したサントリーニ島の港。ここは一体どこ?
ここからどーやってイアのホテルへ移動するの?
今日はサントリーニ島に到着し戸惑う我が家が、なんとかタクシーを拾ってフィラ からイアのホテルにチェックインするまでの様子を紹介します。
ブルーモナーク号とのお別れ、そしてある疑念が
「ああ、ついにブルーモナーク号が見えなくなっちゃうよ〜」
ギリシャ人のおじさんが操縦する小型ボートに揺られながら、遠さかるブルーモナークを見送っていた。
とうとう見えなくなったところで、手を振るのをやめる。
続けていた動作をやめた途端、ふっと我にかえると言うか、
まったく別の感情が心の隙間に割り込んでくるものだ。
その時わたしの心には、穏やかな波間に突如として雷雲がわきたつように、重大な疑念が膨れ上がってきた。
このボートのおじさん誰だろう?
わたしはどこに連れて行かれるのだろ?
ブルーモナークを下船する時、お別れムード満載の雰囲気に流され、言われるがままにあわててボートに飛び乗ったので、このボートはどうゆうボートで、これからどこへ行くのか、確認し損なっていた、うわぁ〜。
海外では、時にこんななんでもないミスが、大事件につながることだってある。特に子連れは、どんな時でも気をゆるめちゃいかんのだ。
わたしは覚悟を決め、思い切って口を開いた。
「あの~すみません。これからどこに向かうのですか?」
「、、、、、、」
返事がない。
が~~ん
やばい、やばい、やばい、やばいいですよ~~この展開!!
よく見るとボートにはおじさんの他にも、あごひげをもじゃもじゃとはやした筋肉りゅうりゅうの、いかにも屈強そうな男が2人も乗っている。
こっちは、わたしとママとこども2人だ。もし、このままどこかに連れ去れても抵抗できそうにないぞ。
ピ~~ンチ!!
百歩譲って、仮にどこかに連れ去ることはないとしても、脅されて法外な料金をふっかけられたらどうしよう。
不安な妄想がピークに達した時、島の断崖の下のほうに小さな港らしきものが見えてきた。
ん、港だ、と思った瞬間、わたしたちを乗せたボートは、舵をきり、その港へ向かって次第に速度を落としていったのだった。
「サンキュー」
港に着くと、屈強な男たちが、わたしたちの荷物を桟橋にぽいぽいと放り上げ、あっと言う間にまた海に去っていく。
サントリーニ島に上陸
あれ?わたしたちを襲わないの?
お金もぼったくらなかったし。
だはははーー、こりゃまた状況証拠だけで、勝手に極悪人と決めつけてしまっていたけど、な~~んだ、ぜんぜんいい人たちじゃありませんかーー。
ちょっとでも疑って悪かった、ぼくをなぐってくれ、ってギリシャだけに「走れメロス」かい。
ちなみに走れメロスの舞台はギリシャじゃなく、シチリア島のシラクーザという街です。シラクーザはギリシャの植民都市として建設され、一時はアテネをもしのぐ繁栄を謳歌しました。古代ギリシャの数学者、アルキメデスが生まれたのもシラクーザです。
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で、落ち着いたところでわたしたちが降ろされた場所をよ~く見てみる。
なんだ、ここ、、っていうかどこ?
港のわりには船もいなし、人っこ1人いない、無人の波止場だ。客待ちのタクシーもバスも見当たらない。
ここはいったいどこなんだよーー!
途方に暮れるわたしたち。
一難去ってまた一難。って最初の一難目は勝手に妄想しただけでしょ、
よく見ると港の広場(というより駐車場)に面して何件かのお店が見える。誰かに聞いてみようかと、お店をのぞくが、まだ開いていないみたい。というか時間になったら開くのか?ここ。
本日の営業は終了しましたと言うより、なんかもう、永遠に店じまいしてしまったようにも見える。
ところが、良く見ると1件だけカフェが開いていた。おお~~、ラッキー。
さっそくママが話しをしに中へ入っていった。
海外携帯電話SIMのレンタル料金
そう言えば日本を発って以来、会社に人誰とも話していないことを思い出した。それで携帯を取り出し、日本に電話をかけてみることに。
以前はドコモのFOMAを使っていたので、海外でも特別な手続きなしでそのまま携帯が使えたのだが、今のAUは、海外旅行中に携帯を使用するためには、別にお金を払って手続きをしなければならない。
手続きの手順はこうだ。
成田空港の出発ロビーにAUのショップがあるので、そこで手続きをする。海外で使える携帯(グローバルパスポート対応機種)と充電コード、電池パックなど一式を貸してくれる。
自分の携帯に入っている人差し指の爪くらいの大きさのSIMを抜いて、海外用の携帯に入れ替える。これだけ。意外と簡単だ。わからなくてもお店の人がやってくれる。あとは帰国した時、SIMを自分の携帯に入れ替えて、借りた海外用の携帯と電池パックなど一式を返却する。返却は自宅から宅配便で送ることもできる(送料無料)
料金は、1日当たり315円。保険は別途1日あたり210円。つまり保険もかけると1日当たりのレンタル料金は525円になる。これに貸し出し事務手数料が520円かかる。あらかじめ借りる端末を自宅などに送ってもらうこともできるがその場合は送料が315円必要。
我が家の今回の旅行での渡航期間は13日間。つまり525円×13日+520円で合計のレンタル料は6825円だった。高い!!(通話料は別)
しかも、思い切って借りたわりには携帯を使ったのは旅行中、会社にかけたこの1回だけ。
それも「別に何も問題はありません」で終わったので、たったそれだけのために6825円も払ったのかと思うとものすごく損した気分だったうう。まあ問題山積みだからすぐ帰ってきてちょ~~というのも困るが。
タクシーを予約できた
港のカフェの尋ねに行ったママが帰ってきた。
「カフェでお茶でもしてたら電話でタクシーを呼んでくれるって。15~20分くらいかかるって、タクシーが来るまで。だからちょうどいいじゃない」
って言っても、さっき、船でたらふく朝食をいただいたし、その時コーヒーもこれで飲み納めとばかり思いっきり3杯もおかわりしたので、も~~お腹ちゃっぷんちゃっぷんですよーー。何も飲みたくないなー。
でも、せっかく呼んでくれるっていってるんだし、港のカフェでお茶をするのもそんなに悪くないか。
じゃあ、ということで、4人でカフェに入って飲み物をオーダーする。わたしは今朝4杯目になるコーヒー、ママは紅茶、カイとリュウはホッとチョコレート。しめて9ユーロ!1ユーロ100円換算ならまあ4人でカフェに入って900円だからそんなに悪い話しじゃあない。でもこの時はユーロが高騰していて1ユーロ190円近い値段。だからこの時のカフェ代はなんと1700円にもなってしまった。ひえぇ~~。
それからしばらくイスに腰かけてゆっくりしたら本当に20分くらいたって1台のタクシーがやって来た。それもベンツのタクシー。
ちょうどコーヒーも飲み終わったし、カフェのおじさんにタクシーを呼んでもらったお礼を言って、タクシーに乗り込んだ。
じゃあ、ホテルのあるサントリーニ島の西の果て、イアの町まで行って下さ~い。
アティニオス港について
あとになってわかったのだが、わたしたちが上陸した港はアティニオス港。
三日月型をしたサントリーニ島のちょうど内側のえぐれた部分にあるサントリーニ島最大の港だ、わおー。
アティニオス港にはアテネやサントリーニ島周辺のエーゲ海の島々を回る船や、国際クルーズ船が発着する。
港からフィラまでタクシーで急な坂道を登っておよそ15分、フィラからイアまでさらに15分。
港に船が発着するのにあわせて時々、バスやタクシーがやって来る。従ってわたしたちのようにあわてなくても、のんびり待ってればタクシーでもバスでも拾えるのだった。
ちなみにアティニオス港〜フィラの間の路線バスの乗車賃は2.3ユーロ、乗車時間はおよそ20分です。
アティニオス港(ATHINIOS PORT)の地図
アティニオス港からタクシーでフィラへ
わたしたちを乗せたタクシーはアティニオス港を出発すると、いきなり断崖絶壁にへばりつくように作られたヘアピンカーブの坂道をぐんぐん登り始めた。
カーブをひとつ曲がるたびに、ななめに傾いた車窓から紺碧の空とエーゲ海のパノラマがドラマチックに広がってゆく。
怖いけどスゴい。
いくつ目かのカーブを曲がったあと断崖の頂上に達した。サントリーニ島は細長い三日月型をしていて、崖の縁沿いに、ずーっとむこうまで道路が続いているのが見える。左手は、今登って来た断崖絶壁。目も眩むその先には朝のエーゲ海がきらきら輝いている。
港を出発して20分くらい走ったところでフィラの街に着いた。
タクシーは幹線を折れ、細い道が入り組む街の中へ入ってゆく。フィラはサントリーニ島の中心の街だ。でも、わたしたちのホテルがあるのはフィラじゃなくイアですよ。
いったいどこに向かっているんですか?
不安をよそに、タクシーはフィラのバスセンターを過ぎ、その隣の車道が少し広くなっている場所で止まった。
ここでどうするの?
わたしたちがうろたえていると、タクシーのドライバーは「ブラザー」と小声で言いながら車から降りてしまう。
ええ~~、ナニナニ、どうなってるの~~!?
バスセンターが近いせいか、舗道も車道もものすごい人でごった返している。隅田川の花火大会のようなひとごみだ。
そんな中で群衆にかこまれちゃいました状態のタクシー。しかも運転手さんが乗っていないので、周囲を歩く人たちの視線は自然とわたしたちに注がれる。
オオ、プリ~ズ、運転手さんカムバ~~ク!
イアに到着
不安がピークに達した時、ガチャッと運転席のドアが開いて、ドライバーが戻ってきた。
もー、いったいどこへ行ってたんですか、と遺憾の意を告げようと視線をむけた時、あれ~~、微妙に人相が違うんですけど。
わずか数分のあいだに整形しました、ってそんなわけない。
あ、そうか、「ブラザー」って言ってたのは、きっとお兄さんと交代したんだろう。そうゆーことかー、納得、って、するかー。なぜ兄弟で運転を変わる必要があるんだ!なぜだ!説明しろよ、と言うか教えて下さいよ、理由が気になって今夜ねむれないじゃないかーー!
数々の疑問や不安や遺憾の意を乗せたまま、タクシーは再び人ゴミをかきわけるように発進する。
やがて街を抜け、またさっきの幹線道路に合流。そのままこの道を島の北端まで進めば、わたしたちのホテルがあるイアに到着する。
「サントリーニ島は初めてですか」
今度のドライバーはカタコトの英語が話せるようで少し気を使って話しかけてくる。それでもなぜフィラでドライバーが交代したかを説明するまではいかないようだ。
もしかしたらたいした理由じゃないのかもしれないし。って、お客を乗せたまま運転手が替わることがたいしたことじゃないなら、この島でたいしたことってどんだけたいしたことなんだよ!
タクシーはさらに走る。
島の北端が近づくと、陸地の部分が細くなってきた。
気がつくと、道路の右側も左側も断崖絶壁だ。まるで空を飛んでいるような道を、ゆるやかにカーブしながらイアを目指す。
ドライバーが袖をまくった白いシャツから、毛がもじゃもじゃの太い腕がのぞいている。その腕のハンドルさばきに、我々の命がかかっているんですねーー。
ここから先は徒歩で
しばらくして島の先端の駐車場のようなところでタクシーは止まった。ここから先へは車は入れないようだ。予約をした時も、イアの街は道が細いので車では近づけないと聞いていた。
よく見ると駐車場のような広場に沿うように、人が2人すれ違ったらいっぱいになるくらいの幅の小道が伸びている。
ブラザー運転手さんが、トランクルームからわたしたちの荷物をおろし、その小道の先を毛もじゃらの腕で指差した。どうやらこの先に私たちが泊まるホテル「ファナリヴィラズ」があるようだ。
ブラザーにお礼を言い、わたしたちはそれぞれ荷物を分担して持ちながら、細い路地へ進んで行った。
まとめ
サントリーニ島アティニオス港に到着して、カフェでタクシーを呼んでもらいホテルがあるイアまで移動した様子を紹介しました。
アティニオス港で少し待っていたらタクシーもバスもやって来たので、結果的に少し余分なお金を払ってしまいましたが、事前情報や知識がなくてもなんとかなるもんだということは体験できました。
このブログ記事があなたの子連れサントリーニ島旅行の参考になったならとっても嬉しいです。
それではまたお会いしましょう、ボンヴォヤージュ!
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