成田空港からシンガポールへ出発

2019年2月5日

成田空港の出発ロビー

成田空港から出発する朝

まだ薄暗い、夜明け前の首都高速を走っている。

こんな時間に車を運転しているのは、

徹夜で走って来た長距離トラックの運転手と、

恋人とケンカしてねぐらを飛び出した

ケチなプライド男くらいのものだ。

3月も後半になれば、

日中には気温も上がり春らしい陽気になる日もある。

しかし早朝の空気は、

まだ真冬といっても通用するくらい冷たく、

りんと張りつめている。

こどもたちは、

ベッドから出て車に乗るのにいったんは起きたが、

走り出したらまたすぐ眠ってしまった。

きっと目が覚めたら、

あれ、ここどこ?

って驚くにちがいない。

ママも車に乗るなり、

むしろこどもたちより先に眠ってしまった。

昨日リュウの卒園式が無事終わって、

安心感からどっと疲れが出たのだろう。

ママは卒園式のあとの謝恩会の幹事だったので、

会場の手配や出席者の確認、

料理、先生に渡すプレゼントのこと等で、

てんてこ舞い。

旅行に行くという感慨にも浸れないまま、

忙しさの中で

あわただしく突っ走って今日を迎えた。

都心を抜け、

竹芝桟橋からお台場へレインボーブリッジを渡り始めるころ、

空が白々と明るくなり始める。

眼下には、

このガラスとコンクリートの大都会の夜明けの空を、

鏡のように静かに映し出している東京湾が広がる。

この町が目覚める頃、わたしたちは空の上だ。

東京の西側に住んでいるわたしたちにとって、

午前中のフライトに間に合うように

渋滞を避け都心を横切るためには、

ものすごく早起きしなければならない。

もちろん電車で成田へ行くという手もある。

こどもたちも、もう大暴れするような年齢ではないし、

そのほうがゆっくり朝寝できたはずだ。

しかし去年のタヒチ旅行ではその

成田エクスプレスで行く」方法を試したのだが、

家族4人分となると、

電車代がこりゃまたえらく高くついてしまった

へたな海外旅行代金に匹敵するくらいだ。

それを考えて、今回はやっぱり、

車で行こうということになったのだ。

登場手続きカウンター

駐車場

成田空港周辺にはたくさんの民間駐車場業者があるが、

わたしたちが利用するのは今回も「ジョーイパーキング」。

ここの特徴は、

出発時も帰国時も

空港ターミナルで自家用車の受け渡し

をしてくれるということ。

もともとは子供も小さかったし、

ベビーカーやらチャイルドシートやら荷物もたくさあってタイヘンなので、

ここを使うようになったのだが、

もうそんな必要がなくなった現在でも、

このサービス、

一度経験するとやめられない

搭乗手続き

で、成田空港到着は午前7時前。

渋滞に巻き込まれないよう早く出発したのはいいのだけれど、

こりゃまたえらく早く着きすぎちゃった。

いくらなんでもこんな時間からチェックインカウンター開いてないよな~。

通常は出発の2時間前からしかカウンターは開かないので、

あと2時間半も、荷物持って子供たち連れて、

空港内で時間をつぶさなければいけない。

と思いながら一応確認すると、

おやー、ファースト/ビジネスクラスのカウンターは開いてるぞ!

これはいけるかもしれません。

今回利用するシンガポール航空は、

スターアライアンスの加盟航空会社。

わたしはそのスターアライアンスのゴールド会員なので、

たとえチケットが格安航空券であっても、

ファースト/ビジネスクラスのカウンターで搭乗手続きができる。

これは本当にラッキー。

ここでちょっとマニアックな話になりますが、

グループカウンターについて説明しておこう。

今回のわたしのように、

代理店を通じて格安航空券を購入した場合や、

パッケージツアーを申し込んだ場合、

1)自宅にチケットを送ってもらい、出発当日自分で搭乗手続きをする

2)チケット引換券を送ってもらい、グループカウンターで搭乗券と交換する

の2つの方法を選択できる。

2)の場合、引渡し時間が決められており、

その時間にカウンターへ行くと、

座席が確定した搭乗券がもらえる。

このメリットは、

a)航空券を忘れる心配がない

b)夏休みなどの混んでいるときでもカウンターに並ぶ必要がない

などがある。

一方、1)は

自宅に送られたチケットを空港まで持って行き、

自分でカウンターに並んで手続きをする

という作業が発生する。

しかしわたしはゴールド会員なので、

自分で手続きしたほうが、

わがまを聞いてもらえるなどメリットが大きいと判断したで

1)を選択した。

それで実際教授できたメリットは以下の通り。

・こんな早い時間に搭乗手続きが出来たこと

・本来格安チケットではまず取れないスクリーン前4席を、東京~シンガポール、シンガポール~モルジブで確保できたこと

・すべての荷物に「ファーストクラス」のタグをつけてくれたこと

(荷物は成田で預けたらモルジブまで運んでくれる)

第一ターミナルのショッピングゾーン

            第一ターミナルのショッピングゾーンにはたくさんのお店がある

成田空港第一ターミナル

成田空港第一ターミナルは、国内最大の空港ビルとして、

昨年6月2日に生まれ変わって再スタートした。

(詳しくはスイス旅行記「新しくなった成田空港第一ターミナル」を見てね)

それまで第二ターミナルにいた全日空がこちらへ引っ越して来たことと、

スターアライアンス系の航空会社が、

この第一ターミナルに集結したことが大きな変更点だ。

再オープンにあたり、

大きなショッピングゾーンとレストランゾーンが新たに誕生した。

搭乗手続きが終わったわたしたちは、

ちょっと本や雑誌を買ったり、

お店をぶらぶら見てまわりゆっくりすごした。

ラウンジ

さてお腹も減ってきたので出国手続きをすませ、

ラウンジへ向おう。

全日空の国際線ラウンジ「シグネット」には、

うどんやそば、巻寿司、いなり、各種焼き立てパン、サンドイッチ、デザート、スナックなどが置いてあり、

無料で食事ができる。

ウイスキーもビールも飲み放題だ。

もちろんソフトドリンクも。

それから無料のインターネットや、

シャワールームなども完備されている。

ゴールド会員といっても、

本来は連れが1人までしか入室できない。

またまたマニアックな話になって恐縮だが、

家族4人で堂々と入室できる方法

を教えてしまおう。

JALでも全日空でも、

マイレージの上級会員が設定されている。

有効期間は1年間。

ところがこの1年間の間に、

クレジットカードを作ってメンバーになると、

永久に上級会員のメリットを享受できる。

それが全日空の場合は「スーパーフライヤーズ」と呼ばれる資格。

クレジット機能付きの全日空カードに、

さらにスーパーフライヤーズの特典が加味されたカードを取得すれば、

この会員になれる。

年間手数料が一般のクレジットカードより少し高めになっているのが特徴。

しかしこのカード1枚だけでは、

前述したように2人までしか、

ラウンジに入室するなどの特典を受けれない。

ここで裏技が登場するのだが、

クレジットカード会社に申請して、

これの家族カードを発行してもらうのだ。

仮にママ用の家族カードを1枚発行してもらうと、

私の分と合わせて会員カードが2枚になり、

家族4人全員が特典を享受できるようになるのだ。

ママがもともと持っていたクレジットカードを解約したので、

年会費などの費用は変わらない。

今回の旅行では、

成田で1回、シンガポールで2回、モルジブで1回

ラウンジを使った。

その時の食事代だけ計算しても、

申し訳ないほど

元をとったことになる。

全日空の国際線ラウンジ「シグネット」

        全日空の国際線ラウンジ「シグネット」

さあ、そんなこんなで出発の時刻になりました。

ラウンジを出て搭乗ゲートに向うと、

大きなガラス窓の外に、

わたしたちをシンガポールまで運んでくれるSQ637便が待っていた。

さあ今回の旅行ではどんな楽しい事が待っているか?

どんな素敵な出会いが待っているか?

機体に胸をときめかせながら、

搭乗ゲートをくぐって行った。

シンガポール航空

シンガポール航空

今回われわれをシンガポールまで運んでくれる翼はシンガポール航空。

旅行雑誌やアンケートなどの調査で、

常に上位にランキングされる人気のエアラインだ。

人気の秘密は、洗練されたサービスと最新鋭機材の使用。

保有機の平均機齢約5年は、

エミレーツ航空と並び、

世界のエアラインでもトップクラスの短さ。

現在、東京~シンガポールを1日8便(羽田3便、成田5便)、

大阪、名古屋、福岡、札幌とシンガポール間にも

フライトを運行している。

メリット

シンガポール航空を利用してシンガポールへ行く一番大きなメリットは、

フライトが毎日あること

日程に曜日の制約がある場合や、

滞在日数の長い短いに関係なく旅程が組めるのは大きい。

さらに東京~シンガポールのフライトは

1日4便あるということは、

例えば出発日は学校や会社を休めない時でも

夜便で行ける等、柔軟な対応がはかれる点もありがたい。

一方、地方の人にとってのメリットは、

前述したように名古屋、大阪、福岡からシンガポールへ行けること。

羽田と接続の悪い成田を利用しなくてすむのは、

大きなポイントではないだろうか。

例えば函館から成田発のシンガポール航空直行便に乗るためには、

東京で羽田~成田間の移動が強いられるが、

名古屋、大阪、福岡いずれかの空港発のシンガポール航空を利用する場合は、

それぞれの空港内での乗り換えだけで済む。

(名古屋、大阪からシンガポールへは毎日運行)

また、シンガポール航空はスターアライアンスの加盟航空会社なので、

スターアライアンスのマイレージを貯めている人や、

無料特典航空券を使いたい人にとって便利だ。

わたしが今回シンガポール航空を利用したのは、

上記のようなメリットを考慮したからでもあるが、

もっと大きな理由は、旅行の後半でセイシェルに行く計画だったから。

シンガポール航空はシンガポール・チャンギ国際空港をハブに、

世界90都市にネットワークを持ち、

今回のように、シンガポール、モルジブ、セイシェルと

複数の行き先を組み合わせる旅行をしたい場合、

費用面においても効率性においても

メリットが大きいのだ。

機内の様子

             シート配列は3-4-3スクリーン前座席は広くて快適

デメリット

シンガポール航空はスターアライアンス加盟航空会社なので、

それ以外の航空アライアンスのマイラーにとっては魅力がない。

また料金面においても、

格安航空会社は言うに及ばず、

他の航空会社と比べても高い方に属する。

プロモーション

シンガポール航空でシンガポールに入国すると、

買い物、食事、エンターテインメント、観光スポットや乗り物など、

300以上の店舗から割引を受けることができる。

また、当日の搭乗券を見せるとシンガポール/チャンギ空港の協賛店でも

割引を受けることができる。 (2007年6月5日現在)

主な特典

  • ・観光地や買い物など市内の移動に便利なホップオンバスが3SGDで1日中乗り放題 
  • ・主要ホテルの宿泊料割引 
  • ・観光スポットの入場料などの割引 
  • ・食事の割引
  • ・買い物の割引 
  • ・観光アトラクションの割引