【64歳登山初心者】エベレストベースキャンプトレッキング2024年体験記
ナマステ!2024年11月、登山初心者にも関わらず標高5364mのエベレスト・ベースキャンプ(EBC)に行って来ました。EBDを目指すヒマラヤエベレストトレッキングは想像以上に過酷でしたが、これまでの人生で見たこともない絶景、達成感は最高でした。
今日はぜひその感動をお伝えしたくてこの記事を書きます。これがこれからヒマラヤ・エベレスト・トレッキングを計画されている方の参考になれば嬉しいです。
それでは夢と冒険の旅へヒアーウィーゴー!
エベレスト・ベースキャンプを目指すトレッキングの概要
エベレスト街道
2024年11月、ルクラからエベレスト登山の起点となる標高5364mのエベレストベースキャンプ(EBC)までトレッキングしました。
所要日数は11日間。私たちがトレッキングしたルートは「エベレスト街道」と呼ばれネパールで最も人気のあるトレッキングコースです。残念ながらこのエベレスト街道は車は通行できません。徒歩で移動するしかないのです。(馬やロバに乗って移動することはできます)
エベレスト街道沿いに点在する村々では、ヒマラヤの奥地に暮らす人々の生活を垣間見ながらトレッキングを楽しめます。
歩くスピードで上昇する高度毎に移り変わる大自然の景観も魅力満点、まさに人生最高の時間を過ごすことができました。
ルートマップ
カトマンズ〜ルクラのフライト
カトマンズから、エベレストトレッキングのスタート地点、ルクラまでは飛行機で移動します。
ルクラへのフライトはカトマンズ空港(カトマンズ中心部から10km)とラムチャップ空港(カトマンズ中心部から車で約5時間)から発着しています。
私たちは夜中の12時にカトマンズのホテルを出発しラムチャップ空港へ行きました。フライトは午前6時でしたが濃霧のため空港が閉鎖されており、実際に飛行機に乗れたのは午前11時過ぎでした、アヒャ〜〜!
飛行機でルクラに到着した後は、EBCまで往復徒歩です。前述したようにルクラから先は自動車が通れる道路はありません。
トレッキングスケジュール
ルクラからEBCまで徒歩で往復11日間。宿泊はエベレスト街道沿いに点在する村の山小屋ホテルです。下は行程のスケジュールと標高です。
- 第1日目:カトマンズ→ラムチャップ空港→ルクラ(2846m)トレッキング→パクディン泊(2610m)
- 第2日目:トレッキング→ナムチェバザール泊(3440m)
- 第3日目:ナムチェバザール滞在(高度順応とトレーニング)
- 第4日目:トレッキング→テンボチェ泊(3860m)
- 第5日目:トレッキング→ディンボチェ泊(4410m)
- 第6日目:ディンボチェ滞在(高度順応とトレーニング)
- 第7日目:トレッキング→ロブチェ泊(4940m)
- 第7日目:トレッキング→EBC(5364m)→ゴラクシェップ→カラパタール(5550m)→ゴラクシェップ泊(5164m)
- 第8日目:トレッキング→パンボチェ泊(3985m)
- 第9日目:トレッキング→モンジョ泊(2835m)
- 第10日目:トレッキング→ルクラ泊(2846m)
- 第11日目:ルクラ→ラムチャップ空港→カトマンズ
エベレストベースキャンプ
エベレスト・ベースキャンプはエベレスト登山のための基地となるキャンプ地。標高は5364m。エベレスト登頂を目指す人はここをベースに頂上へアタックします。
一般の人でもこのEBCまでは行くことができます。登山シーズン中は大勢の登山客がテントを張っていますが、私たちが訪れた11月中旬はシーズンが終わっててトレッキングで訪れる人以外はいませんでした。
大変なこと 素晴らしいこと
エベレスト街道をトレッキングして大変だったこと
アップダウン
例えばトレッキング4日目は標高3440mのナムチェバザールら標高3860mのテンボチェまで歩きます。見た目の標高差は420mですが、実際この日は約1000m降って1400m登りました。
このように移動する時は2地点の標高差ではなく途中にアップダウンがたくさんあるので、見た目以上の標高差を歩くことになります。
空気が薄い
これは出発前から覚悟していました。事前に送られた行程表を見るとナムチェバザールとデンボチェで高度順応のためそれぞれ2連泊するので大丈夫だろうとタカをくくっていました。
高山病予防薬「ダイアモックス」を服用していたので、確かに高山病のひどい症状が出るような最悪の事態は起こりませんでしたが「空気が薄い」というのは想像以上にきつかったです。
標高4410mのディンボチェでは部屋が3階だったので登り降りするだけでゼーゼー息が切れました。標高4940mのロブチェでは、着替えやバッグの中のものを探すだけでも息が切れて大変でした。食欲もなくなります。トイレが部屋の中にないので夜中に起きて外のトイレに行くのも窒息しそうでした笑。大便を踏ん張ってる時は100m全力疾走を何度もしてるようなつらさでした、笑笑。
標高5164mのゴラクシェップでは具のないスープでも喉を通りませんでした。着替えるのが大変なので同じ服を着たまま過ごしました、爆笑。
山小屋が寒い
これも予想外のことでした。
山小屋では暖房がありません。客室はものすごく寒い。ペットボトルの水が凍るくらい、笑笑。部屋の中なのに吐く息が白い。夜中にトイレに行く時も廊下も暖房はないし、トイレは半分外のような場所にあるので空気が薄くて息が切れるのと寒さで凍え上がりそうになりました。
食堂は暖房が入っていますが私たちが泊まったところはどこも暖房が効いてないような寒さでした。ストーブに足を近づけても暖かくならないほどです。
ナムチェバザールより高いところでは、歯を磨く場所やトイレが外か半屋外にあって、シャワーはまずありません。初日に泊まった標高2610mのパクディンのホテルは部屋にシャワー、トイレがあり、しかも暖かいお湯が出たのですが、そのような「恵まれた環境」はそこだけでした、涙
帰りに泊まったルクラの高級ホテルでさえ部屋に暖房なし、シャワーはほぼ水でした。
日中は太陽が出てるのとトレッキングで体を動かしているので寒さは感じません。むしろ汗をかくくらいです。
気温が下がる夜、早朝に滞在している山小屋での寒さ対策はしっかりして出発されることをお勧めします。
素晴らしいこと
人生最高の絶景
これまでの人生で見たこともない景色、絶景を生で見れることが最高の贅沢でした。
こんなすごい景色の中を歩いているという高揚感、充実感はな何ものにも変え難い宝物です。しかもそれは旅行が終わって日本に帰ってからも思い出すたびに幸福な気持ちになれるでしょう。思い出の配当がずーっと続くことを考えたら、旅行の費用や大変な思いもどうってことありません。
旅行での経験は一生続く高配当株を買うようなものです。
毎日爆睡できる
男3人の相部屋でお世辞にも綺麗とは言えない山小屋の狭い客室でも、毎日10〜12時間以上爆睡できました。空気が薄いことと関係あるのかわかりませんが、体がクタクタに疲れているので爆睡できるのだと思います。
こんなに毎日爆睡できるのはいつ以来でしょう?
記憶にありません。快感すぎて幸せな気分になります。
泊まるところは?
ルクラからエベレストベースキャンプまでの往復の道中、毎日山小屋ホテルに宿泊します。
私たちが泊まったところしかわからないのですが、他の方のブログなどを読んでいると、かなり当たり外れがあるようです。
最初に泊まったパクディンのホテルは3人で2部屋。部屋にトイレ、シャワーがあってシャワーはちゃんと熱いお湯が出ました。室内にコンセントがあってスマホの充電もできました。無料WiFiも飛んでました。
次に泊まったナムチェバザールのホテルは3人で3部屋(1人1部屋)でしたが、部屋にトイレ、シャワーはありませんでした。トイレは半分屋外のようなところ。シャワーは有料でした。シャワーは熱いお湯が出ましたが着替えるところもなく、トイレのとなりなので足元が不衛生でした。部屋でスマホの充電はできました。無料WiFiもありました。
次のテンボチェでは3人で2部屋。部屋にトイレはありましたがシャワーはありませんでした。スマホ充電はできました。WiFiは有料でした。
ディンボチェはシャワー有料(熱いお湯)、3人で1部屋で部屋にトイレ、洗面なし。充電有料、WiFi有料でした。ペットボトルのミネラルウィーターも高くなりました、涙
ロブチェも3人1部屋、シャワーなし、トイレ半分屋外、スマホ充電、WiFi有料。
ゴラクシェップも3人1部屋、トイレは違う階、シャワーなし、WiFiなし スマホ充電有料。
下山中に泊まったパンボチェでは3人で2部屋、トイレあり、シャワーなし、洗面所外、Wifiなし、充電有料。
モンジョでは充電無料、WiFi食堂のみ無料 トイレ、シャワー部屋にあり。しかしシャワーは水。
最後に泊まったルクラでは部屋に充電あり、WiFiは食堂のみで無料、トイレ、シャワー室内にあり。しかし水のシャワー涙。
一般的にはナムチェバザールまでは、スマホ充電無料、WiFi無料、ミネラルウォーターも安い(100ルピー、ラムチャップ空港では50ルピー)。テンボチェから上はスマホ充電、バッテリー充電有料、WiFi有料、水が高い、シャワーなし、あっても有料、部屋にトイレなし、が基本です。これ以上に好条件だったらそれは「当たり」のホテルです、うははは。
食事は?
トレッキング中は宿泊するホテルで朝、晩の食事を取ります。昼はトレッキング中に立ち寄るレストランで食べます。メニューはどこもほとんど一緒で、カレー、焼き飯(ビリヤニはない)、焼きそば、スープ麺、です。カレーや焼き飯、焼きそば、スープ麺は、ビーフ、マトン、チキン、野菜、豆、卵などが選べます。
ナムチェバザール以降は肉食禁止でした(高山病対策のため)。
カレーセットは複数のカレーに芋料理や豆スープ、野菜のお惣菜などがいっぱい付いていて食べ応えあります。ライスとチャパティも付いています。肉系カレールー以外はおかわりも自由です。
またパスタやピザを出してるレストランもありました。
日本人にとって普段食べているものと同じようなものが食べれるのは大きなアドバンテージです。味はまちまちですが、それでも米は米、麺は麺です。ありがたいです。
朝食はトーストセット(卵料理やサラダ付き)、パンケーキ、スープ、カレーなどが選べます。
残念ながら標高4500mを超えると食欲がなくなりました。具の入ってないスープすら喉を通りませんでした。かなり痩せました、あひゃ〜〜!
荷物は?
トレッキング11日間分の着替えや洗面用具、寝袋など結構かさばります。私たちはツアー会社が出発前にダッフルバックを貸してくれました。それに入れた荷物はホテルからホテルへポーターが運んでくれます。
自分たちで運ぶのはトレッキング中に必要な水やレインウェアだけ。はっきり言ってポーターさんが荷物を運んでくれなければ絶対に無理だったと思います。
ちなみにラムチャップ空港で測った時のダッフルバッグの重さは13kgでした(水2リットル入ってる)。
持ち物
エベレストトレッキングの持ち物は別項でもう少し詳しく説明します。
ここではざっとこんなものが必要なのかと思ってもらえればいいと思います。
必要な持ち物
- マスク
- トイレットペーパー
- 高山病予防薬
- ネパールのビザ
- 寝袋
- トレッキングウエァ
- バッテリー充電器
ベストシーズン
エベレストベースキャンプトレッキングの最適な時期は3月から5月、そして9月から12月です。
私たちは11月11日に日本を出発しました。ベストシーズンと言っても、9月、10月は天候が雨になることもある、12月は晴天率が高いけど寒くなり雪が降る。
間をとってそこまで寒くなく晴天率が高い11月中旬を選びました。
実際トレッキング中10日目の朝をのぞいて毎日快晴でした。
私たちがエベレストベースキャンプに到達した翌日は、現地は雪で天候が荒れエベレストも何も見えなかったそうです。1日の違いで本当にギリギリだったなぁと思います。
10日目の朝は雨でしたが朝食を食べて出発する頃には上がっていました。ずっと快晴で乾燥した空気の中を歩いてきたので雨上がりのしっとりした山中を歩くのも気持ち良かったです。
手配
トレッキング手配をお願いしたのはカトマンズにある「マウンテンラムアドベンチャー」です。
カトマンズールクラの往復飛行機代、トレッキング中の全てのホテル宿泊代、朝昼晩全ての食事代、ガイド代(3人で1人)、ポーター代、国立公園入山料、それにカトマンズ前泊のホテル代、カトマンズ市内観光、空港ーカトマンズ市内のホテルの往復送迎代、カトマンズ後泊のホテル代、などが含まれています。
さらにトレッキング中必要なマイナス20度まで耐えれる寝袋と、トレッキング用マウンテンダウンパーカー、ダッフルバッグも無料で貸してくれました。(ダッフルバッグはお持ち帰り自由)
つまり東京ーカトマンズの往復飛行機代とカトマンズ滞在中の食費以外はほとんどツアー代金に含まれています。
ツアー代金は1500ドルでした。ただしマウンテンラム社は日本語は通用しません。事前のメールやりとりや予約、手配、トレッキング中のガイドなどはすべて英語で行います
もし日本語対応しているツアー会社で同じ内容で手配すると1.5倍くらの金額になると思います。
ツアー代金に含まれないものは、食事中や休憩中の飲み物代、充電やWiFi、シャワーが有料のホテルではその費用、それにガイド、ポーターのチップです。
【64歳登山初心者】エベレストベースキャンプトレッキング2024年体験記
🤗「【64歳登山初心者】エベレストベースキャンプトレッキング2024年体験記」はこれでおしまいです。
今回の記事をまとめると
- ルクラーEBCは車での移動はできないので徒歩で歩く
- ルクラーEBCのトレッキング日数は11日間
- トレッキング中は山小屋ホテルに泊まれる
- 標高が高いホテルではスマホ充電やシャワーなどが有料になる
- 山小屋ホテルは室内に暖房がなく11月ではかなり寒い
- 高山病予防薬「ダイアモックス」は必需品
- ガイドとポーターを頼むトレッキングツアー利用が一般的
- 人生で最高に素晴らしい体験ができる
ということです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。このブログ記事があなたの海外旅行の参考になったらとっても嬉しいです。
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それではまた世界のどこかでお会いしましょう、笑顔あふれる良いご旅行を!
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