ブスアルプのバス停前レストランで一休み
ブスアルプ
フィルストの展望台を出発して3時間半、
一時はどうなるかと思ったが、
なんとか無事にブスアルプに到着した。
無事といっても長い下りのせいで、
わたしの足はもーがくがくですが。
ブスアルプはグリンデルワルドの北西の山の中腹、
標高1792mの急斜面にある小さな酪農の村。
ほんの4~5軒の農家しかないが、
たくさんの牛がのんびり草を食べている。
また正面にユングフラウ3山、
左手にフィンスターアールホルンの雄大なパノラマを眺めることができる
ビュースポットでもある。
ここから見下ろすグリンデルワルドの村は、
登山鉄道や道路がまるで
鉄道のジオラマのようだ。
レストランで休憩
バス停に到着して時刻表をみると、
次は最終の午後6時のバスだ。
まだ40分近くある。
バス停の前の建物がレストランになっているので、
中に入ってあったかいココアでも飲んでようか。
頭を打ちそうな低い入り口のドアを開けて中に入ると、
ひげもじゃのおじさんと犬がいた。
この店の主らしい。
「何かあったかい飲み物ありかすか?」
「うんうん、ホットチョコレートやコーヒーがあるよ、
でもアイスクリームも美味しいよ。つめたいけどね」
メニューを見せてもらうと確かにアイスが美味しそう。
だってここは酪農の村。
きっと新鮮で濃厚なミルクをたっぷり使った、
極上のアイスクリーム
に違いない。
「じゃアイス4つプリーズ!!」
にっこり笑ってひげのおじさんが運んできたのは、
期待を裏切らない、
まさに産地直送と言うべき
素晴らしいアイスクリームだった。
バーガーレストラン・ブスアルプ
このレストランの名前は「バーガーレストラン・ブスアルプ」。
カフェや軽食だけでなく、チーズフォンデュやステーキなど、
本格的なスイス料理をいただきこともできる。
手作りのチーズも有名で、
わざわざバスに乗って
ここまで買いに来る観光客もいるそうだ。
また、正面にアイガー北壁を望む
テラスからの眺望も素晴らしい。
電話 033-853-37-51
犬とサッカーボールで遊ぶ / テラスからの眺め
トリプルレインボー
グリンデルワルド行き最終バスは、
6時前にバス停に到着した。
わたしたちがバスに乗ろうとすると、
運転手が降りてきて
「コーヒーを1杯飲んでから出発するのでちょっと待ってて欲しい」
と言う。
「どうぞごゆっくり」とママ。
待ってる間、グリンデルワルドの谷を見下ろすと、
こちら側からむこうのアイガーの中腹あたりまで、
谷の上に虹がきれいに架かっている。
うわぁ~ラッキー!
こんなきれいな虹が見れるなんて。
でもちょっと待って、
よーく見るとその虹の少し上にも別の虹があるぞ。
ダブルレインボー!?
いや、違う、
うっすらとさらに3本目の虹まで架かっている。
おお~!
トリプルレインボーだ。
「あの虹の上を歩いて、谷のむこう側まで渡れないかな?」
こどもたちのファンタジックな質問に、
どう答えていいか迷っていると、
運転手が戻ってきてそろそろ出発すると言う。
バスのほうへ歩きながら、
わたしはもう一度虹の谷を振り返って答えた。
「うん、きっと渡れるよ、きみたちが今日たくさん歩いたその自信を忘れなければ」
データ
ブスアルプからグリンデルワルドへはハイキングで約1時半。
バスだと約20分。
バスはグリンデルワルドの駅前に着く。
料金は20スイスフラン、パスを見せて半額に。
こどもたちは無料。
わたしたちのようにフィルストから歩く時は、
バスの最終時間をチェックしておこう。