素朴で明るいマダガスカルのこどもたちの写真

2019年2月28日

マダガスカルのこどもの写真

マダガスカルのこどもたち

世界最貧国のひとつに数えられるマダガスカルの、でも、こどもたちの表情は底抜けに明るい。赤道直下にあるこの国の空に輝く太陽のようだ。

ベタニア漁村の子ども達

集落の近くを車で通りかかると、小学生くらいのたくさんの子供たちが、家のまわりや道端で遊んでいる姿を見かける。

「今は学校は冬休みなの?」

ガイドのマミーに尋ねてみた

「いいえ違います」

「学校へ行かないこどもが多いということ?」

「いいえ、行きたくても学校がないんです」

「えっ?」

すぐにはマミーの言った言葉の意味が理解できなかった。驚いてもう一度聞き直そうとするわたしを遮り、マミーが枯れた声で繰り返す。

「学校がないんです。それがこの国の大きな問題です」

学校がない!それってどーゆーこと?

 

昨年行った同じく世界最貧国のひとつタンザニアでも小学校はありました。

マサイ族の村にだって、立派な教室や机こそなかったけど、ちゃんと先生がいて英語や算数を教えていました。

ここではそんな学校さえないというの!

 

モロンダバの子ども達

 

でも、さらにもっと深刻な現実に気づく。ここにないのは学校だけじゃなかった。病院がない。それから電気もガスも水道もない。そしてもちろん携帯電話もテレビもテレビゲームも、コンビニもピアノ教室もない。

日本では当たり前のように便利さを享受しているものが、何もない。

 

笑顔で手を振るマダガスカルの子ども達

 

それでもここのこどもたちは、みんな明るい。カメラを向けるとわーっと集まってきて、眩しいくらい無邪気な笑顔をふりまく。でも誰もお金をせがまない。本当に純粋で無垢なまなざし。今、日本のこどもたちはこんな素敵な表情で笑うだろうか?

 

 

マダガスカルのこどもたちの無邪気な笑顔を見て思う。

魂がひからびるほどお金と効率を追求し、月明かりさえ届かない、電飾の都市を建設した。

文明社会というぬるま湯にどっぷり浸かった、今日のわれわれ日本人には、決して見えない宝物が、ここにはあるのだろう。