【マチュピチュ温泉】マチュピチュ村を作った日本人

2019年4月9日

ペルー子連れ旅行(長男中1、次男小4)滞在6日目。トラベルドクターに診察してもらい体調も回復してきたので、長男とマチュピチュ村の散歩に出かけました。

アルマス広場や観光案内所を通ってイタリアンレストランでピザを食べ、そのあとマチュピチュ温泉に行きました。

マチュピチュ温泉

マチュピチュ村。アグアス・カリエンテス川沿いに並ぶホテルやレストランの風景

食事が終ったあと、川に沿って上流方面へ歩き村はずれにあるマチュピチュ温泉へ行きました。

マチュピチュは世界中から観光客が訪れる場所なので、温泉客の顔ぶれも国際色豊かです。また夕方から夜にかけては大変混雑します。

場所

マチュピチュ村のホテル・レストラン街の坂を上って一番上にあります。アルマス広場からおよそ200m。

露天風呂

マチュピチュ温泉には6つの浴槽がありすべて屋外の露天風呂です。それぞれの浴槽の大きさ、深さは異なります。残念ながらすぐ横を流れるアグアス・カリエンテス川との間には高い壁があり、川を眺めがら温泉に浸かるという風情はありません。しかし山と山の間からワイナピチュを望むことができ、その点では「世界でここだけにしかない景色」を見ながら入浴できる希少な温泉です。

シャワーはあります

多くのサイトで「マチュピチュ温泉にはシャワーがない」「そのまま入浴するのでお湯がきたない」というコメントが紹介されていますが、シャワーはあります。浴場の入り口(頭からかぶる高いシャワー4基)、と浴場内(首くらいの高さのシャワー3基)、浴場内(打たせ湯のシャワー3基)。

また外国人は「掛け湯」の習慣がないと思われていますが、ドイツなどでは日本以上に「掛け湯」にうるさいです。

マチュピチュ温泉の様子
浴場内のシャワー。写真はペルー観光案内公式サイトより引用

水着で入る混浴温泉

マチュピチュ温泉は、水着を着て入浴します。混浴なので、家族連れやカップルの人は温泉内で離れ離れにならず、一緒に入浴を楽しむことができます。水着やタオルは、温泉入り口にあるレンタルショップで借りることができます。

日本以外の国ではこのように水着着用で混浴の温泉は珍しくありません。「温泉は裸で入るもんだ」というこだわりは理解できますが、その国にはその国の習慣や価値観があり、日本と異なる文化、風習を体験することは海外旅行の魅力のひとつではないでしょうか。子連れ旅行者なら是非そのような文化の多様性をお子さんと話し合ってみるのもいいでしょう。

ちなみに、どうしても裸で海外の温泉に入浴したい方、ドイツやベルギー、オランダ、チェコ、オーストリア、スロバキア、ポーランドには、水着禁止、裸で入浴する温泉が多く存在します。そしてそのほとんどが混浴です。

営業時間

朝5時〜夜7時半まで営業しています。夜8時まで営業している日もあります。

マチュピチュ温泉の写真。山に囲まれた場所にいくつかの露天風呂があり多くの人が水着で入浴している。
写真:ペルー観光案内公式サイトより引用

お酒が飲める

お風呂の中でお酒やソフトドリンクが飲めます。メニューは英語・スペイン語で写真付き。オーダーすれば湯船の中にだって運んでくれます。支払いは温泉を出るときでオッケー。料金はカクテルが20ソーレスくらいです。

入場料

入場料は現地の方5ソーレス、ペルー人10ソーレス、外国人20ソーレス(日本円でおよそ700円)。脱いだ衣服や貴重品、靴、荷物を預けるロッカーは1ソーレスです。フロントで預けて鍵をもらいます。

持ち物

水着、バスタオル、着替え、それから浴場内を歩くビーチサンダルのようなものがあれば便利です。(水着、タオルはレンタル可能)

天然温泉

マチュピチュ温泉は天然温泉で、お湯の色は薄い乳白色。抗酸化作用やメタボ予防、消化促進、美容効果などがの効能があるそうです。お湯の温度は34〜37度と日本人の感覚からするとぬるめです。朝夕の気温が低い時間帯はお湯から上がったとき寒く感じるかもしれません。

温泉の名称

アグアス・カリエンテス の Baños Termales 温泉

住所

Signposted from main square, Aguas Calientes, Peru

参考記事:海外子連れ露天温泉情報・体験記

マチュピチュ村

マチュピチュ村は世界遺産マチュピチュ遺跡観光及びインカ道トレッキングのベースタウンとなる村です。

チチカカ湖畔の都市プーノからクスコを経由しマチュピチュにいたるペルー鉄道の終着駅と、マチュピチュ遺跡をつなぐシャトルバスの発着場があり、年間を通じて世界中から大勢の観光客が訪れます。

ホテルやショップ、レストランが、ビルカノタ川とアグアス・カリエンテス川が合流する細長い渓谷沿いにびっしりと並んでいて、人口はおよそ3000人、住民のほとんどが観光産業に携わっています。

以前は「アグアス・カリエンテス村」と呼ばれていましたが、これはスペイン語で「温泉」の意味で、今でも村はずれの川沿いに露天温泉が湧いており、観光客でも入浴することができます。

福島県大玉村と姉妹都市

2015年10月、マチュピチュ村は福島県大玉村と友好都市提携をしました。世界中から持ち込まれるたくさんの友好都市の申し出をすべて断り、逆に大玉村に提携を申し入れたのです。

世界的な観光地であるマチュピチュ村の礎を築いたのは、実は「野内与吉」という1人の日本人でした。野内さんは1917年21歳のときペルーに渡り、ペルー鉄道のマチュピチュ村までの線路敷設に携わりました。ハイラム・ビンガムによるマチュピチュ遺跡発見からわずか6年後のことです。

その後野内さんは、遺跡の素晴らしさを世界に広めたいとマチュピチュに移住し、まだ何もなかった村に発電所を作り電気を引くなどインフラ整備に注力する一方、ホテルを営むなど村の産業育成に尽力し今日の発展の基礎を築きました。1941年にマチュピチュ村が設立されてからは村長も務めていました。その野内さんの出身地が福島県大玉村だったのです。

「マチュピチュ村の恩人、野内与吉さんの故郷と真っ先に姉妹都市提携を結びたかった」とペルー大使は提携の理由を説明しました。

ところで同じ福島県出身で名字が一文字違いの「野口」さんも、野内さんがペルーに渡った3年後の1920年にペルーを訪れています。黄熱病や梅毒などの研究で知られノーベル医学賞の候補に3度名前が挙がった野口英世です。

名字が「野」で始まる福島県出身の2人が同じ時にペルーにいたのは単なる偶然でしょうか?もしかしたら2人はペルーのどこかで出会っていたかもしれませんね。

マチュピチュ村の様子。線路跡を地元の人が歩いている。線路の両側にはホテルやレストランが並んでいる。建物は4階建くらいの高さでどれも古い。

マチュピチュ村の見所

民芸品マーケット

マチュピチュ駅北側にある露店街。50ほどの露店が並び、さまざまなおみやげ物が売られています。アルパカのポンチョや織物などの定番のほか、ミニチュアマチュピチュなどのアイテムも多数あります。

マチュピチュ温泉

村の北西のはずれに湧く露天温泉。年中無休で夜8時まで入浴できますが夕方以降は混み合います。水着で入浴する温水プールのような温泉です。

マチュピチュ博物館

マチュピチュ発見から国立公園内に点在する遺跡、遺跡からの発掘品などを展示しています。珍しいランなど国立公園の植物が見られる植物園も併設しています。

観光案内所

アルマス広場のすぐそばにあるます、いや、あります(笑)。

9:00~13:00 14:00~18:00

土日はお休み

マチュピチュ駅北側に広がる民芸品マーケット。天井近くまでカラフルな民芸品が積みげられている。

マチュピチュ駅北側に広がる民芸品マーケット。

マチュピチュ村のアルマス広場。高い山に囲まれてインカ皇帝の銅像が背中を向けて立っている。皇帝の手には長い槍が握られている。

マチュピチュ村のアルマス広場

観光案内所。アルマス広場を背にして通りの左手にあるレモンイエローの壁の建物。建物は2階建でエントランスの上には大きなマチュピチュの写真が掲げられている。またエントランス右手には大きくアルファベットでiの大文字が表示されている。

アルマス広場のそばにある観光案内所の写真です。場所はアルマス広場を背にして歩行者専用の通りの左手。レモンイエローの壁と赤茶色の屋根瓦の庇の2階建の建物です。エントランスの上には大きなマチュピチュの写真が掲げられています。またエントランス右手には大きくアルファベットでiの大文字が表示されているので、すぐわかると思います。

ここではマチュピチュ遺跡やワイナピチュ登頂の入場券を購入することができます。

営業時間は、9:00~13:00 14:00~18:00で土日はおやすみ。

美味しいレストランや天然露天温泉の情報など、マチュピチュ遺跡以外の相談も可能です。

マチュピチュ村のレストラン街。歩行者専用の細い通りの両側にお店が並んでいる。通りはアルマス広場から進むと登り坂で所々階段がある。

観光案内所のすぐ先の細い通りの両側にはレストランやショップ、ホテルなどが建ち並んでいます。

イタリア料理レストラン。4人掛けテーブルの上にはユリの花が花瓶に入って飾られている。

トラベルドクターに処方してもらった薬が効いてきて少し楽になったので、カイと2人で村を散策しました。観光案内所前の通りを少し歩いた先にあるレストランの雰囲気が良かったのでランチを食べることにしました。お店の向かい側にはホテルマチュピチュがあります。

本格的なピザ窯があるイタリアンレストラン

本格的なピザ窯があるイタリアンレストランです。

ピザが焼きあがるのを待つ長男。

お店の外はスペイン語ばかりでしたが、店内には英語と日本語のメニュー表がありました。

焼きあがったツナ&チーズのピザ。厚みがあってツナもたっぷり乗っている。

ツナのピザを頼んでカイと2人でいただきました。とっても美味しかったです。

ホットチョコレートとバナナジュース

飲み物はホットチョコレートとバナナジューズ、料金は全部で23ドルでした。

マチュピチュ温泉