エベレストベースキャンプトレッキングに必要なもの②高山病予防薬「ダイアモックス」の取得方法と私の体験談
ナマステ〜。2024年11月、登山初心者にも関わらず標高5364mのエベレスト・ベースキャンプ(EBC)に行って来ました。EBCを目指すヒマラヤエベレストトレッキングは想像以上に過酷でしたが、これまでの人生で見たこともない絶景、達成感は最高でした。
今日はヒマラヤ・エベレスト・トレッキングに必要なもの「高山病予防薬ダイアモックス」の取得方法と服用の仕方、実際に私が取得した体験談を紹介します。
それでは夢と冒険の旅へヒアーウィーゴー!
ダイアモックスとは
ダイアモックスは高山病予防薬として用いられる一番有名な薬です。
エベレストベースキャンプの標高は5000m以上なので、高山病予防のため服用する人が大半です。
特徴
- 医師に処方箋を書いてもらわないと入手できない
- 高山病予防薬として使う場合は自費診療扱い(保険適用外)
- 費用は医師の診察代と薬代で6800円(13日分)
- すぐには手に入らない
- 高山病を発症したら治療薬として使う
ダイアモックスの効能・効果
日経メディカルHPによると効能・効果や可能性のある副作用は以下の通りです。
- 肝性浮腫
- 月経前緊張症
- 心性浮腫
- 睡眠時無呼吸症候群
- てんかん
- 肺気腫の呼吸性アシドーシスの改善
- メニエル症候群
- メニエル病
- 緑内障
あれ、高山病の予防、治療効果がない!?
そうなんです、ダイアモックスは元々高山病予防薬、治療薬として開発されたものではないんですね。
ダイアモックスには脳の血管を拡げる働きがあって、脳内の血流が増すと高地で生じる脳内の低酸素状態が改善されるという仕組みのようです。また、ダイアモックスを服用すると呼吸中枢が刺激され、呼吸回数が増えるため、血液中の酸素の量が増えみたいです。
ダイアモックスの副作用
手足にしびれを感じることがあります。私も一緒に行った仲間も、服用して2〜3日目に気のせいかもしれない程度ですが手や腕に痺れを感じました笑笑。
服用と取得方法の体験談
自宅近くの医院で処方箋を書いてもらった
ネットで「ダイアモックスを処方してくれるクリニック一覧」を見つけたので、電話で問い合わせたのですが、
「うちではそんなのやってません!」「ダイア、、なんですか?」
という具合でまったく話が通じませんでした。
これならどこに電話しても同じだと考え自宅から30秒のクリニックに電話してみました。すると処方箋を書いてくれるとのこと。でも薬局に在庫があるかわからないので確認して折り返しご連絡しますと言われました。
数分待って折り返しの連絡があり、今は在庫がないけど手配すれば1〜2日で薬局に届くと確認してくれました。それですぐそのクリニックの診察を予約しました。
医師の診断では、アレルギーとか服用の注意点みたいな一般的なことはすぐ終わり、「エベレストまでどうやって行くんですか?」「日頃から登山されてるんですか?」「どうやって手配されたんですか?」と、ダイアモックスとは関係ない話を根掘り葉掘り聞かれました。
診察後、処方箋をもらって薬局に行ったら
「あ、エベレストに行かれる方ですねっ!」
とヒーロー扱い。
その日は手配だけしてもらい、後日ダイアモックスを受け取りに行った時は薬局の人総出で「すごいですね!」「お気をつけて行ってきてください!」「頑張ってください」とめちゃくちゃ励まされました笑笑。
服用体験
高度3000m以上に行く前日から服用を開始。朝晩2回、1錠の半分を水で飲んでいました。高度4000mを超えてからは心配になって朝晩1錠づつに切り替えました。
服用したおかげかどうかはわかりませんが、高山病のきつい症状が出ることなく、無事標高5364mのエベレストベースキャンプと標高5550mのカラパタールまで行くことができました。
トイレが近くなる
ダイアモックスの副作用として「トイレが近くなる」と聞いていたのですが、実際夜中に4〜6回トイレへに行きました。これは高山病対策として「水をいっぱい飲んだほうがいい」ということでたくさん水を飲んでいたせかもしれません。
4000m以上の山小屋では室内にトイレがなく、廊下は真っ暗、トイレは外や半外みたいなところにあります。暖房がないので室内も廊下もとても寒く、その上空気が薄いでの息切れして大変でした。そんなところで夜中に何回もトイレへ行くのはエベレストベースキャンプに登りより大変でした、笑
しかもトイレへ行ったら誰かが使用中ということもあって泣きました、爆
イアモックス服用以外の高山病予防法
- 水分補給
- 禁酒
- 事前トレーニング
- 肉食禁止
- ゆっくり高度をあげる
1.水分補給
高地では、身体が高所に順応しようとする過程で尿の量が増えるので、脱水状態になります。これが高山病の症状を悪化させます。ですから、水分を十分に補給することが大切です。
2.禁酒
カトマンズを出発する前日から、EBC到達後ルクラに戻ってくるまで禁酒でした。ガイドの指示です。私はもともとあまりお酒を飲まないので問題ありませんでしたたが、のんべえの連れ2人はとてもつらそうでした。そしてルクラにもっどて最初に飲むお酒がとっても美味しそうでした。
3.事前トレーニング
60歳を超えた登山初心者がエベレストベースキャンプに到達するのは、かなり難しいと思います。私は登山初心者ですが毎月200kmランニングを継続しているので、問題ありませんでした。
出発前3ヶ月程度を目安に、登山やウォーキング、できればランニングなどをして下半身の筋肉と心肺機能を高めておくことをお勧めします。
帰国後もその習慣が継続できればなおいいです。
4.肉食禁止
肉食は消化管への血流が増えるめ、脳などの重要器官に酸素がまわらなくなる恐れがあるらしいです。私たちはガイドの指示で、ナムチェバザールに到着した夕食から、ルクラに戻る1日前まで肉食禁止でした。
アルコール禁止、菜食主義者になって毎日高度トレーニングで坂の上り下りをする、、、
そりゃめっちゃダイエットになって健康にもなりますよ!笑笑
5.ゆっくり高度を上げる
途中ナムチェバザールとディンボチェで高度順応のため2連泊しました。このような余裕をもった日程は全てツアー会社「マウンテンラムアドベンチャー」社長が、私たちの年齢を考慮して計画してくれました。