カイも病気になった!マラリア?まさか黄熱病?今度はとてつもなく嫌な予感がする
カイも病気になった
リュウが治ったと思ったら、今度はカイがダウンした。
高い熱が出て、いつも元気なカイがぐったりしている。リュウの時とは比べものにならないほど事態が深刻なことは、医者でないわたしたちにも容易に想像できる。早速またあのドクターを呼んで、セットで通訳のスタッフも呼んで、部屋で診察してもらう。リュウがダウンした時、すでに要領は把握しているので、素早く対応できてよかった。
体温を計ると40度。カイは今まで何回か日射病にかかったことがあるが、日射病でこんな高熱が出たことはない。しかも頭痛、筋肉痛、嘔吐感などを伴っている。これはもしかして日射病じゃないんじゃないか?!わたしとママの脳裏にいやな予感が走る。マダガスカルでの最初の訪問地、モロンダバに到着したのはちょうど1週間前だ。モロンダバではけっこう蚊に刺された。蚊から人へと感染するマラリアや黄熱病の心配は、マダガスカルではないと言うが、人間、弱気になると物事を悪い方、悪い方へと考えてしまう。
マラリアの潜伏期間は通常12日前後。
一方、致死率が高く恐ろしい黄熱病の潜伏期間は3~6日。潜伏期間とは、蚊にさされてから発病するまでの期間のこと。つまりもしモロンダバで蚊に刺されたことが原因なら、潜伏期間から計算するとマラリアはまだ発症しないはず。高熱、筋肉痛、頭痛、嘔吐、等は典型的な黄熱病の症状だ。
じっとドクターの診察結果を待つ。
脈拍や体温を計り、触診をおこなったドクターの回答は、今夜一晩様子を見る、という心細いものだった。
ええ~~、そんなーー!
もちろん、まだ日射病の可能性も捨て切れないし、ひどい日射病なら、初期の症状は黄熱病と似ていなくもない。一応子供用の弱い解熱剤と下痢止めを処方してもらって様子を見る事になった。
祈るような気持ちでその夜を過ごす。
ママは久しぶりにカイのベッドに入って添い寝をした。
リュウはわたしのベッドに移ってきてわたしと添い寝。リュウは寝相が暴力的なうえ、いびきも歯ぎしりもひどいので、ほとんど眠れなかったわたしだった。
カイを診察するドクターとよこで心配そうに見守るリュウ / 翌日には「蚊」のイラストが書かれた薬も処方される