【巨大氷河の絶景アイガーグレッチャートレイル】スイス子連れトレッキング(6〜7)

2019年2月3日

アイガーグレッチャートレイル

アイガーグレッチャートレイル/コース概要

ユングフラウヨッホへの登山電車がトンネルに入るアイガーグレッチャー駅から、

「小さな峠」の意味のクライデシャイデックを目指す絶景コース

前半はアイガー氷河が落ち込む谷の稜線上の細い道をすすみ、

後半は一面の花畑の中をすすむ。

前半と後半でガラっと雰囲気が変わるのも面白い。

コースはほぼ一貫して下りなので、

小さなこどもでも楽しめる。

物足りない人は、

逆にクライネシャイデックからアイガーグレッチャーに向って登ってみよう。

アイガー氷河を見ながらすすむ

アイガー氷河

「ああー空気が美味しい!!」

アイガーグレッチャー駅で電車を降りた人たちはみな、

陽の光をいっぱいに浴びながら思いっきり背伸びをしている。

赤ん坊が母親の胎内から出て、

体中で喜びを表現しているみたいだ。

ユングフラウヨッホ

トップオブヨーロッパの眺めを楽しんだ帰り、

40分も暗いトンネルの中を走ってきたので、

太陽の光と新鮮な空気に餓えていた。

こどもたちも生き返ったような表情をしている。

「お腹は減ってない?」

「まだ大丈夫」「オレも」

よ~し、それなら出発しようか。

ここからクライネシャイデックまで歩いて

そこでお昼にしよう。

まず駅を出てすぐそこに見える

アイガー氷河のほうへむかって歩き始める。

草もほとんど生えていない、

月世界のような黒いジャリの斜面。

氷河は近くに見えるのだが、

実際は深い谷をはさんでその向こう側にある。

あまりにも巨大なため

すぐそこにあるように錯覚するのだ。

アイガーグレッチャートレイル

やっと谷の手前にある5、6mの高さの壁のような尾根にたどり着いた。

息を切らしながらその壁を登る。

壁の向こう側には声さえ届かない深い谷が口を開けていた。

氷河の末端はその谷に落ち込むように伸びている。

それは今までの人生で見たことがない強烈な景色だった。

ああ、自然とはなんと畏るべきアーティストなのか!

トレイルは、その吸い込まれそうな谷の崖っぷちに、

谷と平行に伸びる尾根の稜線上にある

左手にアイガー氷河、

正面にラウターブルネンの谷。

わたしたちは、

まるで鳥になって

アルプスの山々を羽ばたくように

稜線上のジャリ道のトレイルをすすんだ。

絶景の景色に伸びるアイガーグレッチャートレイル

絶景の中に伸びるトレイル。

「アイガーウルトラトレイル」というレースでも使用されるルートだ。

親子で記念写真

足を滑らせたら谷底まで落ちちゃうぞ~!。

アイガーグレッチャートレイルの分岐点

分岐点

大きな岩が転がっている場所まで下ったら、

そこでコースは2手に分かれる。

そのまま尾根づたいにウェンゲンまで下るコースと、

隣の尾根を越えてクライネシャデックを目指すコース。

クライネシャイデックへ向うコースは右。

ここから隣の尾根まで、

テントを張った骨格と骨格の間のたるんだような地形を横断する。

最初は下りだが、

そのうち平になり後半は上りになる。

ここから右に折れて緑の草原野中に伸びるトレイルを進む。

アイガー氷河に背を向けて

少し進んで振り返ったら、分岐点の岩とアイガー氷河がまだ大きく見えていた。

アイガーグレッチャートレイルのコースマップ

まるで絵本の世界 アイガーグレッチャートレイル後半

アイガーグレッチャートレイル後半

分岐点の岩の場所からアイガー氷河を背にして、

なだらかな斜面の緑の草原を進む。

空が広く開放感のあるとても気持ちの良いエリアだ。

足もとには小さな花が咲き、

ふわふわ草の上に寝っろんだら

顔の上を蝶がひらひらと飛んでいった。

草原を横切る

草原を横切り正面の岩の尾根を目指す。

岩の尾根を越えるとびっくりするくらいたくさんの人がいた

わたしたちとは逆向きに、

クライネシャイデックからここまで歩いて来た人たちだ。

アイガー氷河を一目見たい

との思いでやって来たのだろう。

アイガーグレッチャートレイル

お花畑をすすむ

尾根を越えた所はちょっとした展望台になっていて、

大勢の人が思い思いに写真を撮っている。

そこから先は、今までとガラっと雰囲気が変わり、

広いお花畑の中を進む

メルヘンチックなコースになる。

トレイルも比較的平坦で広くて歩きやすい。

見上げると、花畑が切れるさらに上空に、

氷河をいただく急峻な峰がそびえ立っている。

その組み合わせはあまりにも意表をついていて、

かえって違和感を覚えるスキがない。

時折

登山電車が

のんびりと通り過ぎてゆく。

絵本の世界に

まぎれ込んだような穏やかな風景。

遠くにクライネシャイデックの家並みが見えてきた。

ゴールのクライネシャイデックが見えてきた

クライネシャイデックが見えてきたら走り出すリュウ。お腹が減ったかな?

登山電車も風景と一体になり絵になる。

無事ゴールイン

                 トレイルの終点クライネシャイデックに到着

コースデータ

出発地点アイガーグレッチャーの標高は2320m、

ゴールのクライネシャイデックは標高2061m。

高低差259m。

距離2.4km。

所要時間35分。

子連れでも迫力のある氷河を間近に見ながら

本格的なアルペン気分を体験できる

おすすめのトレイル。

景色も素晴らしい。

アイガーグレッチャー駅からクライネシャイデック駅まで、距離3.2km、下り337m、上り93m