シラデンの夕日

2019年2月13日

プールで遊んでいたらいつの間にか日が傾いてきている。

もう夕方かーー。よ~し、じゃあちょっと、ビーチのほうへ行って泳いでみようか。

きっときれいな夕日が拝めるぞ。

 

シラデンリゾートは、シラデン島の北西のビーチに沿って建てられているため、

ちょうどブナケン島とメナドトゥア島の背後の海に夕日が沈むところを見れる。

 

絶好の夕日スポットだ。

 

	 シラデンの夕日

 

 

シラデンの夕日

 

「ヨシ、砂遊びしようぜ」

「オレ、波乗りしたい」

ビーチに着くなりさっそく遊び始めるカイとリュウ。

 

君たちがまだ小さかった頃、

夕暮れまでよく公園で遊んだね。

もう暗くなるから帰ろうと言っても、

帰りたくないとだだをこねてパパとママを困らせた。

 

メナド・シラデン島の夕日

 

2人とも元気有り余るこどもだったから、

1日に1回は外に連れ出さないと、

発狂して大暴れして大変だったよ。

 

だから雨が降ろうが槍が降ろうが、

毎日近所の公園に連れ出して、

へとへとに疲れるまで遊ばせたんだ。

 

でもいつも同じ公園では飽きてくるので、

次は違う公園へ行ってみよう、

とか、あっちに楽しそうな公園があるぞ、

とだんだん行動範囲が広がっていって、

もっと面白い所はないかと、

ネットや本で調べて、さらにどんどん遠くまでおでかけするようになり、

気がつけば海外まで2人を連れてお出かけしていたというわけだ。

 

つまり我が家の子連れ海外旅行は、

子供を遊ばせに近所の公園に連れて行く

「子供とお出かけ」が原点。

 

こどもを楽しませるために、

そして楽しんでいるこどもの笑顔を見るのが親の楽しみ、

という考え方で、いつも旅行のプランを練っている。

 

でもそれもあと何回できるかな?

わたしとママには、

もうこどもの君たちといっしょに遊べる時間はわずかしか残ってないだろう。

 

君たちはあっという間に成長し、

少年になり青年になり大人になってしまうから。

 

シラデン島の夕暮れのビーチで遊ぶ子供たち

 

「見て見て、こんなに大きな穴を掘ったよ」

 

そんなことをぼ~っと考えていたら

こどもたちがわたしに声をかける。

 

「ありゃ、これはまたすごい穴を掘ったね」

 

目の前でこんなにきれいな夕日が沈もうとしているのに、

ぜんぜん気にかけないこどもたち。

こどもは自分の興味あることしか眼中にないもの。

そしてそれこそがこどもの最大の魅力だ。

 

過ぎ去った昨日や、

まだ来ぬ明日に心を惑わされるなんてもったいない。

 

こどもから学ぶことはたくさんあるんだなーと思う

 

わたしたちは明日、日本へ帰る。

ステキな思い出をくれた、

このシラデンの海に感謝しよう。

 

赤紫にたなびく夕焼け雲、

潮の香りのする海風、

砂のさらさら歌う音、

家路を急ぐ海鳥の群れ、

 

心が吸い込まれるようなこの星のクライマックスに顔をほころばせると、

しょっぱい水の雫が、口の中に飛び込んで来た。