インポッシブルで危険なミッションとは?〜セイシェルの夕日
アンススールダルジャンからとなりのプララン島の島影に沈むセイシェルの夕日を眺める
ボナプレミジ!マリンスポーツ歴40年のイルカパパです☆今回は「インド洋の真珠」「地上最後の楽園」と讃えられるセイシェル共和国に2人の子供(小3、年長)を連れ家族4人で旅行をしてきました。
セイシェル旅行滞在4日目。グランダンスへのサイクリングから戻って来た私は、ついに、今回のセイシェル旅行の最も重要で最も危険なミッションを遂行するために子供達と再び自転車のサドルにまたがってペダルを踏み出しました。
セイシェル子連れ旅行のスケジュール
- 1日目 モルジブからシンガポールで乗り換えてセイシェルヘ ヴァレドメ自然保護区 プララン島
- 2日目 3島クルーズツアーに参加 プララン島
- 3日目 ラディーグ島へ移動 サンセットクルーズ ラディーグ島
- 4日目 午前中ココ島クルーズ 午後ホテルのプール&ビーチ ラディーグ島
- 5日目 アンスココトレッキングツアー 島の北海岸へサイクリング ラディーグ島
- 6日目 午前中ホテルのプール&ビーチ 午後移動
- 7日目 シンガポールで乗り継いで帰国
セイシェルの夕日
南の島をテーマした松田聖子さんのアルバム「ユートピア」は、第25回日本レコード大賞・ベストアルバム賞を受賞したアルバムだ。
「マイアミ午前5時」「天国のキッス」などシングルカットされれば(あるいは実際された)大ヒット間違いなしの曲が多く収録されいるが、その中にあってひときわ衝撃的だったのが
「セイシェルの夕日」だ。
松田聖子さんの歌の中で、最高傑作のバラードとの評価が高いこの曲は、あまりにも甘美で切ない情景描写により、セイシェルへのあこがれをかき立てる、
ものすごく罪な歌だった。
何の調査だったか忘れましたが、その後セイシェルを訪れた日本人観光客の6割は
「歌を聴いて行ってみたくなった」
とその動機としてあげている。
危険なミッション
今回の旅行のミッションは、
本物のセイシェルの夕日を見ながら「セイシェルの夕日」を歌うこと。
これは一見容易そうで、
実はとても危険かつインポッシブルなミッションだ。
どこがーー!!
自転車に乗って
「夕日を見に行く?自転車で」
「行く行く」
予想通りこどもたちは、夕日を見ることより
「自転車に乗ってどこかへ行く」ことに食い付いてきた。
部屋の入り口の前に止めてある自転車にまたがり、アンス・スール・ダルジャンへ向けてペダルを漕ぎ出す。
夕日が海に沈む時間までにはまだじゅうぶん間に合うはずだ。
夕暮れ時のしっとりした島風を体で受け止めながら、こどもたちの後を追って自転車を漕ぐ。
ヤシの切れ間から差し込む黄昏の光線が、こどもたちの影をラディーグ島の地面に長く映し出していた。
夕暮れ時のラディーグ島
なんとか任務完了
夕日というのは、それを見る場所が自宅から遠ければ遠いほど、美しく見えるのかもしれない。
日本からシンガポールで乗り継いでセイシェル空港に到着、そこから国内線でプララン島、さらにフェリーに乗換えてやっと到着したラディーグ島は、わたしの自宅から
そりゃ~遠い。
ラディーグ島の西海岸アンス・スール・ダルジャンから見る夕日は、ちょうどプララン島とクーザン島の間あたりの海に沈んむ。
ただ水平線に沈む夕日もいいのかもしれないが、こうして島影に沈むとうのもなかなか趣がある。
おっといけない、夕日が完全に沈んで見えなくなる前に、ミッションを完了させなくては。
旅行前にレンタルCDショップで借りて歌詞を覚えた「セイシェルの夕日」を歌う。
このミッションの恐ろしいところは、
あまりにもうつくしい夕日に見とれてしまい、
ミッションの存在や
自分が何者かさえ忘れてしまいそうになることだ。
周囲の状況に惑わされず、自分の立っている位置を正確に認識することは、
仕事でもスポーツでも恋愛においても、重要なことなのだ。
「お腹減った?」
「減った、減った」
「オレも~ペコペコ」
「よーし、じゃあ部屋に戻ってママもいっしょにホテルのレストランへ行こーか~!」
「やったー!!」
自転車にまたがり、走り出す前にもう一度海のほうを振り返る。
そこにもう夕日はなく、ただ真っ赤に燃え上がる西の水平線の彼方に、アフリカ大陸が見えたような気がした。
アンススールダルジャンから見るセイシェルの夕日